火車 の商品レビュー
お見事!
一切の痕跡を残さず、失踪した女性の謎。そこには、多重債務という闇が潜んでいた……。ミステリー史上に残る傑作です。謎解きは勿論のこと、描かれる人の業の切なさと怖さが……お見事、です。
yama
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『メロディアスライブラリー』2週に渡って取り上げられてたので、長編というのに少し躊躇したが、読み始めたらぐいぐい読んでしまっていた。 平成の初めごろのカード破産などを取り扱った作品。よく考えてみたら、この追われる女性、同世代なんだよね。あくまでフィクションなんだけど、本当にこんな思いをした人たちもいたのかもしれないなあ・・。 話の本筋とはずれるかもだけど、登場人物がガソリンで汚れ落としをしていたというくだり、この季節、灯油を入れる時になんとなく思い出していた。確かに、汚れ落ちするんだろうけど、絶対、家の中、石油臭くなるよね・・。
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1992年双葉社発行の単行本。火車、すなわち火の車。借金が人を狂わせる、それも普通の人が自然な感情によって借金を重ねてしまう。殺人者は最後まで登場せず主人公の想像の中で像が重ねていく。ここに批判もあるようだ。でも、殺人者の寂しさ、必死さが伝わってくる気がする。たっだ、ラストシーン...
1992年双葉社発行の単行本。火車、すなわち火の車。借金が人を狂わせる、それも普通の人が自然な感情によって借金を重ねてしまう。殺人者は最後まで登場せず主人公の想像の中で像が重ねていく。ここに批判もあるようだ。でも、殺人者の寂しさ、必死さが伝わってくる気がする。たっだ、ラストシーンの先、殺人者の肉声も少しは聞きたい気がした。
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カードローンに苦しむ女性 経緯をわかるが真相はわからず 宮部みゆきにしては、後味がすっきりしない話。
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失踪した恋人を探すているうちに、その恋人が他人に成り代わっていたという事がわかってた所までは読んだが、話が展開していかず、途中で飽きて読むのを辞めてしまった。自分の読解力もまだまだだなと感じた。
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ふと手に取って再読。ラストシーン以外すべて忘れていたので、楽しめた。そう言えば、ライトが外向きのグランドがある家に僕も行ったことある。その後電話がかかってきて、母にいらんこと書いたらあかんと叱られたことを思い出した。
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この前に読んでいたのが「クロイドン発12時30分」だったからか、この小説の犯人にも逃げ切って欲しいと思ってしまった。また、当人同士の計画的な成り済ましで、ハッピーエンドを期待してしまった。 多重債務の取り立ての厳しさから、一家は離散し結婚にも失敗した新城喬子が他人になりすますことを計画し実行する。他人に成り済まし婚約までするが、成りすますために使った女性(関根彰子)が自己破産していて、クレジットカードが作れないと恋人に言われ失踪する。その婚約者からの依頼で休職中の刑事が関根彰子こと新城喬子を探す話です。
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宮部みゆきはいつも冗長な表現が多くだるい(だから「ソロモンの偽証」も途中で止めてしまった)。 それよりもなぜ新城喬子は人の人生を乗っ取るのかをもっと書いた方が良かった
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まさに「紙の城を作る」ような推理で、どこかに穴はないか、もう一度振り返って読みたくなるような小説でした。
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