可愛いだけじゃダメかしら の商品レビュー

横森理香【著】

2009/10/04

どういうことだろう？外国映画の風景が写っているのに、著者が日本人。話の内容もどう見ても外国のパリの話。
あとがきを読んでみると「私がこの映画のノベライゼーションを担当しようと思ったのは」と書いてある。本が先にあったのではなく、映画があり、その映画の脚本があり、それを元に本が出来たって事？
主役のペネロープがモデルあがりにどうしようもないマイナス思考の若者。ファンタジーの世界の中に住み、現実に目を向けようとしない。いつも誰かのせいにして、文句ばかり言っている。その内、肉体だけが衰え、心はギャルのままのオバンギャルになってしまう。
『彼女たちの幸せ感はあたかも少女のように、知っている狭い範囲の人間との、つまんない競争や比較で成り立っている。だから常に嫉妬心と不安感に苛まれ結婚や出産などの社会的カタチだけはちゃんとしているので一見幸せのようだが、実は幸せでない」と書いてあった。
そんなペネロープが、ある日目覚め、自分の足で歩き始める。初めて人のために尽くすということを知る。