文学王 の商品レビュー
NHKラジオの「高橋源一郎の飛ぶ教室」でゲストの豊崎由美さんが、「あの頃の高橋さんはキレッキレだった」とほめておられた高橋先生のご本。 ミステリーチャンネルの「闘うベスト10」以来の豊崎ファンとしては、さっそく本書だけでなく、同じくご推薦の『文学じゃないかもしれない症候群』、『文...
NHKラジオの「高橋源一郎の飛ぶ教室」でゲストの豊崎由美さんが、「あの頃の高橋さんはキレッキレだった」とほめておられた高橋先生のご本。 ミステリーチャンネルの「闘うベスト10」以来の豊崎ファンとしては、さっそく本書だけでなく、同じくご推薦の『文学じゃないかもしれない症候群』、『文学がこんなにわかっていいかしら』の三冊を入手。 このいかにも軽そうな書名がなんとも言えず良いではないか。/ ページを繰れば、耳も喜ぶ名調子でスパイスの効いた笑いの連打を繰り出して来るのは、漱石先生の『吾輩は猫である』をも彷彿とさせる。 これは、僕の大好物、岩塚製菓の 「THEひとつまみ えび黒胡椒」ではないか! 加えて、高橋先生はなんと1951年生まれ、生きていた化石「シーラ文士」だ!(僕が同時代として読んできた作家たちは、残念ながらほぼみんな行って行ってしまった。) ここで会ったが百年目、僕が最近出会った作家はたいがい数年のうちに他界しているのだぞ! 「公房 おまえはほんとうに他界したかい?」/ どうも、豊崎さんが言われるほど面白くない。 やたらと軽いぺら回しではあるが、なんだかピンと来ない。 おまけに、三十年前の本なので、取り上げられている本が古色蒼然としていて、なんの食指も動かない。 この手の本で読みたくなるような本が出てこないというのは、ほぼ致命的ではないか。/ 【『金曜日の本』の中でジョン・バースは「小説とは本質的に実存主義的形式であって、その実存が本質に先行するのみならず、実存するそばから本質を再定義しつづけるのである」と書いている。】/ 紹介されている本も、すでに絶版になっていたりで、存在していない本の書評集であるスタニスワフ・レムの『完全な真空』に酷似している。/ 教訓Ⅰ: 書評集はなるべく出版されてから五年以内に読みましょう。 特に、購入して読む場合には。
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