しょうがない人 の商品レビュー

原田宗典【著】

エッセイではあんなに…

[文庫ＯＦＦ]

エッセイではあんなに爆笑させてくれるのに、こんな切ないお話も書いたりしちゃう。著者の作品のそんなところが気に入っています。

とほほな親父を見る息…

[文庫ＯＦＦ]

とほほな親父を見る息子の愛憎半ばする複雑な心情を描いた作品。男の子なら必ず思い当たることがあるはず。この作者のもので一番好きな作品です。

収録４編中、「ミズヒ…

[文庫ＯＦＦ]

収録４編中、「ミズヒコのこと」では思わず鳥肌がたってしまいました。その他３編も登場人物の心情が細かに描かれています。

表題作は、現在からさ…

[文庫ＯＦＦ]

表題作は、現在からさかのぼり、父親との思い出を書きあげた気持ちの優しくなれる作品です。全4作、思い出が詰まっています。

けっこう気軽に読めた…

[文庫ＯＦＦ]

けっこう気軽に読めた小説。難しい表現はしていないので、読みやすかった。

爆笑エッセイとは趣が…

[文庫ＯＦＦ]

爆笑エッセイとは趣が異なり、しんみりさせてくれる小説。サービス精神旺盛な著者の違った一面が見えます。読みやすい文体。

2024/04/24

これを読んだ日からメロンがどーしても食べたい
種のとこが甘すぎるぐらい熟してる高級メロンも食べたいし、300円ぐらいの安くて美味しいハネデューメロンも食べてみたい
いつか高級なメロンだけを買いに行く日をつくって贅沢な時間とお金の使い方をするって決めたの

2020/07/18

オイラが知る原田宗典は軽口、軽薄なイメージなので「しょうがない人」を面白おかしく笑わせてくれると思っていたらちゃんと小説していた。おかげで切なくなってしまった。他の三篇も同様で読んだ後はセンチメンタルな気分になる。どの主人公の「ぼく」も生活の中の何気ないことや物に幸せを見つけそうな人だ。だけど読んだ後に残るのはハッピーなものじゃなくてどんよりした気分。昔だったらアンニュイなんて言ったのかなぁ。「すれちがうだけ」は見ず知らずの人の立ち聞きだ。立ち聞きそのものがあまりいいものではないけど、オイラならこの内容の立ち聞きは進んでしないなあ。バスは仕方ないにしても、フェリーの方はオイラならその場から立ち去ると思う。ずいぶん昔のものだと思うけど本の帯に「夏の一冊」とある。嘘だぁ。

2018/10/28

４編の短編からなる１冊
?メロンを買いに
?ミズヒコのこと
?すれちがうだけ
?しょうがない人

?ミズヒコのこと
・無痛覚症、どんなことをしても痛みを感じない病気
・ひょんなことからこの言葉を知り、過去にあった出来事がこれにつながるのかと感じる主人公
・針などを体にさし、それで痛みを感じない、でもちがめちゃでる・・
・そんな子がいた・・・じぶんでもどうすることもできない病気・・

?しょうがない人
・無免許運転につかまった父を引き受けに行く主人公
・気取ってはいても気弱さがある
・うっとうしく感じる反面、息子の父へ対しる温かさも伝わる作品

2013/10/20

読書録「しょうがない人」3

著者　原田宗典
出版　集英社

P18より引用
“メロンは偉い。
　ごくたまに果物屋の店先などを覗くと、それはいつも少し高い
場所に飾ってある。”

　コピーライター、小説家、エッセイスト、劇作家と多方面で活
躍する著者による、普通の人々の日常を描いた短篇集。
　メロンを買う話から表題作まで、4篇の穏やかな文章の作品が収
録されています。

　上記の引用は、メロンを買いに行く話での一文。
高級なものは桐の箱に入っていたりしますよね。自分一人で一軒
家を持っているようなもので、私よりずっと立派です。私の口に
入ることはこの先も無いでしょうから、関係のない話と言えば関
係のない話です。
　表題作に出てくる父親については、著者のエッセイを読んだ後
だとより味わい深く読めるのではないでしょうか。

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