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あさま山荘1972(上) の商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

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2022/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 当時の米国による共産化封じ込め政策としての「戦争(暴力)」が、ある意味、それに追従する日本政府への反感(日米安保、沖縄基地問題、三里塚闘争等)、そして、それに抗うため、共産革命の名のもと「暴力」の肯定につながってしまったものと解する。  その正義感から労働者を解放する革命を胸に抱いた普通の若者が、体制に抗うための暴力に傾倒していく様子が生々しく語られている

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2021/01/17

あさま山荘事件の犯人グループのリーダーの手記。 残酷な思想を持つ者というより、時代背景から考えれば普通の部類に入る若者が、要所要所で思考停止をした結果、残虐な殺人を犯したのだと感じました。

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2019/08/03

山本直樹の「レッド」を読んだことを切っ掛けに連合赤軍事件に興味を持ち、この本を読んだ。 所々左翼用語が出てきたりするので、そのへんの知識がないとちょっと読みづらい箇所もある。 著者の坂口弘は典型的な「不器用な昭和の男」というタイプで、共感できる部分もないわけじゃないが、ちょっと...

山本直樹の「レッド」を読んだことを切っ掛けに連合赤軍事件に興味を持ち、この本を読んだ。 所々左翼用語が出てきたりするので、そのへんの知識がないとちょっと読みづらい箇所もある。 著者の坂口弘は典型的な「不器用な昭和の男」というタイプで、共感できる部分もないわけじゃないが、ちょっとヘタレすぎだと思う。 次第に過激な武力路線に染まっていく妻・永田洋子に対して、心の中では色々文句を言いつつも結局はいつも従ってしまう感じが。 坂口がちゃんと永田を止めれば回避できた出来事も、上巻の時点では結構あった気がする。 彼の文章は亡くなった人への謝罪の気持ちはありつつも「自分はあくまで森と永田に翻弄された被害者」というスタンスで書かれている気がして、そのへんの自分の責任についてあまりよく分かっていないのではという気がした。

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2019/06/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こういう作品を読むにつれて 集団というものの恐怖を覚えます。 終盤には離脱したメンバーを躊躇なく 殺害する描写が出てきます。 ちなみに、その前には殺されかけた人も 出てくるのです。 (スパイ疑惑が出たのですが、潔白が証明されています) つまり行うことが反社会的行動が どうしても絡むがゆえに様々な恐怖と 戦わないといけないのです。 ここに出てくる人だってカリスマがあったのに 結局はことごとく失敗し 実刑まで食らう人も… 著者の文章を見ればわかる通り 間違いなく頭脳のさえる男性です。 なぜこうなったのか…

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2009/10/04

「連合赤軍あさま山荘事件」を引き起こした坂口弘の、一連の事件の詳細な記録。その記憶力の確かさと論理的な文章力は驚異的。事件の流れを知るにはもってこいの本だと思う。若くて一本気、話し下手で無骨、というような著者の人物像も浮かび上がる。労働運動、革命闘争が過激になり、銃を奪い武装し始...

「連合赤軍あさま山荘事件」を引き起こした坂口弘の、一連の事件の詳細な記録。その記憶力の確かさと論理的な文章力は驚異的。事件の流れを知るにはもってこいの本だと思う。若くて一本気、話し下手で無骨、というような著者の人物像も浮かび上がる。労働運動、革命闘争が過激になり、銃を奪い武装し始め、どこかで歯車が狂ってしまう。

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2009/10/04

ノンフィクション……って言うか本人がお書きになった本。 坂口 宏は、マレーシアの米大使館占拠事件の際、「超法規的措置による釈放」を示されながら蹴ったそうで、同氏は青春時代の過誤に苛まれながら、悟ったものもあったのかも知れない。 陰惨な描写だが、若い人が狭い集団の中で突っ走っていく...

ノンフィクション……って言うか本人がお書きになった本。 坂口 宏は、マレーシアの米大使館占拠事件の際、「超法規的措置による釈放」を示されながら蹴ったそうで、同氏は青春時代の過誤に苛まれながら、悟ったものもあったのかも知れない。 陰惨な描写だが、若い人が狭い集団の中で突っ走っていくと、こういうこともあるかもねという気がした。若さの異常燃焼ですね。

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