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台湾 の商品レビュー

4.2

24件のお客様レビュー

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2017/10/09
  • ネタバレ

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[揺り動かされた400年]ポルトガル人による「発見」から、1990年代初頭までの台湾の歴史を概説した作品。入れ替わり立ち代り統治者・支配者がやってくる中で、台湾がどのような政治や経済、そして社会を築き上げてきたのかを、時系列的に解説してくれます。著者は、日本統治下の台湾に生まれ、東アジアの政治史を研究された伊藤潔。 台湾について興味はあるけれど、どこから手をつければ良いかよくわからないという方にオススメの作品。教科書的な記述ではありますが、あらゆる分野の歴史が網羅されていますので、興味のある部分をじっくりと読みながら関心を深めることができるのではないかと思います。 〜序章を含めて小著は一二章からなり、「終章」はない。台湾を故郷とする私の願いを込めてのことであり、台湾が永遠にこの地球に在りつづけることを、心から希求してやまないからである。〜 3日ぐらいあれば読み終えられる分量も魅力的☆5つ

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2017/08/03

主に20世紀までの台湾史についてわかりやすく解説されています。いくつか読んでいる中では一番中立的な視点で描写されているように思えます。アジアの政治情勢の理解に役立ちました。 自分は隣国の台湾について何も知らなかったのだと気が付きました。

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2017/07/10

台湾の歴史をざっと掴むために読んでみたが流れが分かりやすい。著者が元台湾人なので、たまに文章が熱くなるものの、客観的な視点は忘れていないのでいい感じ。

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2015/09/18

台湾旅行の後、「台湾って国なの?」という疑問から歴史をネットで見ていったが、どうも当を得ない。複雑すぎる。そこでこの本を読んだところ、台湾という島ならではの苦悩、支配、立ち上がりの歴史を知ることができた。もう一度台湾に行きたい。

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2015/08/08

前に一度読んだが、この機会に再読。1993年刊行でやや古いのだが、李登輝時代までの台湾史を手堅くカヴァーしており、有益。「台湾史」と書いたが、「台湾史」が台湾の歴史であり得るのかという問題提起の書でもある。もちろん、筆者は台湾という島の歴史に独自のものを見出そうとしているわけで、...

前に一度読んだが、この機会に再読。1993年刊行でやや古いのだが、李登輝時代までの台湾史を手堅くカヴァーしており、有益。「台湾史」と書いたが、「台湾史」が台湾の歴史であり得るのかという問題提起の書でもある。もちろん、筆者は台湾という島の歴史に独自のものを見出そうとしているわけで、長い植民地時代の中、とくに日本の統治時代の近代化(わけても教育)が評価される。

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2013/08/15

14世紀から1990年代前半までの台湾の歴史について。 台湾の歴史は、外来勢力による侵攻の歴史ともいえる。そこに日本も関わっているわけで、今の台湾を理解するには避けて通れない(逆に、知っていないと、今の台湾は表面しか見えない)と感じた。 先日初めて台湾を旅行した際、現地の多くの...

14世紀から1990年代前半までの台湾の歴史について。 台湾の歴史は、外来勢力による侵攻の歴史ともいえる。そこに日本も関わっているわけで、今の台湾を理解するには避けて通れない(逆に、知っていないと、今の台湾は表面しか見えない)と感じた。 先日初めて台湾を旅行した際、現地の多くの方と会話をすることができた。その際「台湾を訪問するのは初めてです」「中国語は中国東北部で習いました」と話していたが、果たして、「台湾を『台湾』と呼ぶべきなのか、『中華民国』と呼ぶべきなのか」「中国のことを『中国』と呼んでいいのか『大陸』と呼ぶべきなのか」、心に引っかかった。 背景は知らなかったが≪本省人(台湾系)≫と≪外省人(大陸系)≫の関係はデリケートな問題だと聞いていたから。結局、誰も僕が「台湾」「中華民国」「中国」「大陸」と言っても(反感は買ったかもしれないけど)指摘されなかった。 ざっくりした歴史は、オランダ支配→鄭氏政権→清国支配→日本統治→中華民国。 オランダ時代は、中継貿易拠点として台湾を植民地化し、重税を課された。 清成立により追われた明(唐)残党勢力の鄭氏には、「清打倒」として軍事のためにまた重税を課された。一方、開拓と戸籍制度は整備されたメリットはあった。 日本統治時代、端緒は日本統治反対の台湾人の反乱から、多くの死傷者が出た。前半はインフラ整備と教育整備のメリットはあったが、戦争後半頃は強引な同化政策がすすめられた。 戦後、中華民国への編入。大陸は国共内戦で経済的にもボロボロになっていた。国民党軍のボロボロさや態度の悪さに住民は驚いた。また経済は大陸のあおりを受け、台湾で酷いインフレが生じた。住民(本省人)は「犬が去って豚が来た」と言い、失望した。 二二八事件以降、国民党に害をなすと考えられた人々が惨殺されたり、政治犯として投獄されたりした。 大陸で人民共和国が成立すると、国民党は台湾に本拠を移した。「国民党こそ正統、1つの中国」を唱えたために国際的に孤立することにもなり、中華民国が大陸も所管する部門をもたせることから、役人数が膨大になった。住民が国民党に批判することは許されず、民主化は李登輝総統が権力を掌握するのを待たねばならなかった。

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2013/03/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

オランダ、鄭氏政権、清朝、日本、国民党と続く台湾支配の約400年の歴史がよくわかる。筆者はもともと台湾の方らしいけど、主張としては独立派か。特に二二八事件を起こした国民党にはかなり批判的。

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2012/08/08

 台湾生まれの著者による台湾の歴史の概略が書かれている新書版です。  オランダ支配を受けてから,鄭氏政権下となり,清国,日本,中華民国,中華人民共和国と,さまざまな支配者のもとで生きざるを得なかった台湾は,独自の文化と国民性を持っています。しかし,この国民性の「国民」とは,どこま...

 台湾生まれの著者による台湾の歴史の概略が書かれている新書版です。  オランダ支配を受けてから,鄭氏政権下となり,清国,日本,中華民国,中華人民共和国と,さまざまな支配者のもとで生きざるを得なかった台湾は,独自の文化と国民性を持っています。しかし,この国民性の「国民」とは,どこまで指すのかさえよくわからないくらい混沌としている国なので,話はやっかいになるんでしょうね。  裏の年表は,1993年で終わっています。その後,李登輝や陳水扁,馬英九といった民主的な政治の世界から出てきた総統の時代を迎えるわけですが,これは別の本に期待するしかないですね。伊藤さんが増補版を出してくれるといちばんいいのですが。

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2011/12/04

台湾通史の入門書としては、非常に手頃。著者名からは分からないが、書いたのは在日台湾人。戦後日本の台湾史研究は、著者ら在日台湾人研究者がリードしてきた。

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2011/09/25

非常に分かりやすく、よくまとめられている。地図、年次の記載も適切で、内容の展開もスムーズ。台湾史をざっくり知る上ではこの上ない一冊。

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