ドイツ公法の理論 の商品レビュー
ドイツの近代公法学および国法理論を包括的に扱い、巻末に日本の研究書の書評を掲載している研究。まず第一部では、18世紀以来の自然法論に始まり、モール、ゲルバー、ラーバント、イェリネック、ケルゼン、シュミット、スメント、ヘラーといった理論家が扱われる。第二部は個人に着目するというより...
ドイツの近代公法学および国法理論を包括的に扱い、巻末に日本の研究書の書評を掲載している研究。まず第一部では、18世紀以来の自然法論に始まり、モール、ゲルバー、ラーバント、イェリネック、ケルゼン、シュミット、スメント、ヘラーといった理論家が扱われる。第二部は個人に着目するというよりも、概念史的問題や現代の法的問題が取り扱われる。ドイツ再統一、主権論、法治主義といった政治学とも密接な関連を有する問題に加え、憲法における政党の位置づけ、国家責任の観念、人格権、制度的保障論など、多様な議論が存在する問題についても概観が与えられている。第三部では、日本におけるドイツ法学研究文献が書評というかたちで紹介されている。
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