1,800円以上の注文で送料無料

流転の海 の商品レビュー

4.1

15件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/02/09

や〜これ面白い。素直に面白いなあって言葉が出てきてどんどん読み進められる。ところどころリアリティがないというかいわゆる『小説っぽい』ストーリーもまた良い。星5じゃないのは男たちの人間くささや暴力的な部分、性的な描写などがねちっこくて少し嫌だったから(笑)。それも作者の描写力だなあ...

や〜これ面白い。素直に面白いなあって言葉が出てきてどんどん読み進められる。ところどころリアリティがないというかいわゆる『小説っぽい』ストーリーもまた良い。星5じゃないのは男たちの人間くささや暴力的な部分、性的な描写などがねちっこくて少し嫌だったから(笑)。それも作者の描写力だなあと思います。

Posted byブクログ

2022/11/02

主人公の面倒見が良く人情味溢れる側面と、 プライドを傷つけられた時に見せる傲慢な側面。 人間くささや二面性が、読んでいて面白かった。 妻・房江が子どもを忘れようとする場面、冷たく突き放す場面は読んでいて涙が出ました。 「自分は冷たい人間だ」「忘れてみせる」 自分になんとか言い聞...

主人公の面倒見が良く人情味溢れる側面と、 プライドを傷つけられた時に見せる傲慢な側面。 人間くささや二面性が、読んでいて面白かった。 妻・房江が子どもを忘れようとする場面、冷たく突き放す場面は読んでいて涙が出ました。 「自分は冷たい人間だ」「忘れてみせる」 自分になんとか言い聞かせるけれど、身体はショックで動かない。 自分が悪いと言い聞かせるしかない出来事や心の持って行き方。 窮地に立たされた時の房江にとても共感しました。

Posted byブクログ

2022/06/09

ついにこの長いシリーズに手をつけた。 第一部ということもあってか、 物語自体は、父として男として事業化としての熊吾が どういう人物なのかが丁寧に描かれていた印象。 長いシリーズならではの構成で、 この先への期待が募るような 物語の序章にふさわしい重厚感だと思った。

Posted byブクログ

2020/02/03

生きることの執着、死への恐怖、嫉妬などの情念を精緻溢れる描写で書かれている。初めて読んだ宮本輝の天才的な 筆運びに畏怖すら覚える。

Posted byブクログ

2018/12/18

40歳の時に読んで、二度目。この年になるとなぜこんなものを面白いと思ったものやら ということになりはしないかと心配したがとんでもない。読み終わって唸ってしまいました。父親をモデルとしているということで実話に近い部分もあるのかもしれませんが、赤ん坊の時の記憶が鮮明なはずもなく、ディ...

40歳の時に読んで、二度目。この年になるとなぜこんなものを面白いと思ったものやら ということになりはしないかと心配したがとんでもない。読み終わって唸ってしまいました。父親をモデルとしているということで実話に近い部分もあるのかもしれませんが、赤ん坊の時の記憶が鮮明なはずもなく、ディテイルが実話のような手応えでしかもスケールがある。主人公熊吾が魅力的だが、脇役のエピソードも深みがあり読み応え十分だ。 「大きい小さいが男の値打ちなあらへんで。大きい男っちゅうのは、気味悪いくらい小さいものを持ってるんや。」 「熊吾は日本人でありながら、日本人が嫌いだった。不思議な民族のような気がするのであった。姑息で貧弱で残虐だ。そして思想というものを持っていない。武士道だとか軍国主義などは思想ではない。哲学でもない。」

Posted byブクログ

2017/01/13

第二次大戦前には、大きな会社を運営していた豪快な男が、戦争後の荒廃期、混乱期に再出発して行く話の序章らしい。 が既に7巻も出版されているうちの第一巻を読み終えただけなので、これからどうなるのか楽しみだ。

Posted byブクログ

2015/04/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あまりの長編ゆえに手が出なかったんですが、読んでみました。面白い。主人公の強さ・脆さ・理不尽さ。人間臭い。2部以降を読むのが楽しみです。

Posted byブクログ

2013/12/24

あくの強い人物、熊吾。現代に居たら煙たがられるであろう性格も、戦後のゼロからスタートという状況であれば、この位の勢いがなければ、と思わせる。 あっという間に読めた。2部以降も読んでみようと思う。

Posted byブクログ

2013/09/10

 戦後の復興の時代に生きる人々を、一人の事業家の人生と、その周囲の人間模様を通じて描き出す一冊。  読み終わったとき、「あぁ本当に素晴らしい本を読んでしまった」という深い感動が湧き上がった。  一人ひとりの人間の中にある、高潔さと醜さ、力強さとひ弱さ、そう、誰しもが持って...

 戦後の復興の時代に生きる人々を、一人の事業家の人生と、その周囲の人間模様を通じて描き出す一冊。  読み終わったとき、「あぁ本当に素晴らしい本を読んでしまった」という深い感動が湧き上がった。  一人ひとりの人間の中にある、高潔さと醜さ、力強さとひ弱さ、そう、誰しもが持っている多面性がリアルにあぶり出される。  そしてまた描かれるのは、あらがえぬ運命の力。 主要人物の誰もが、客観的には戦争等の被害者でありながら、運命という言葉のもとに、加害者的な罪の意識を背負っているのだ。  人生とは悲しみだなぁと思わされる反面、また、人間とは、ものすごく強い生命力を宿しているたくましい存在なのだと思い知らされる。  最後の一段落を読んだ時、文章から連想される情景と、その情景の下に流れる本質との間で、心が震えた。  生きる、ということがどっしりと迫ってくる。 私が最も好きな本のうちの一冊です。

Posted byブクログ

2013/06/16

おもしろくて、つい毎日夜更かししてしまった。熊吾が人生をどう切り開いていくか、興味がつきず第1部をいつもより早いペースで読みきった。長編大作だが、最後までわくわくしながら読めそうなきがする。

Posted byブクログ