シャーロック・ホームズ対ドラキュラ の商品レビュー
いわゆるシャーロック・ホームズのパロディ、パスティーシュ作品。ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』とのクロスオーバーになっている。しかし、ホームズとワトソンの活動は比較的穏健というかいつも通りというか、もちろん彼らが『シャドウェルの影』のような非常識的な手段に訴える設定をされ...
いわゆるシャーロック・ホームズのパロディ、パスティーシュ作品。ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』とのクロスオーバーになっている。しかし、ホームズとワトソンの活動は比較的穏健というかいつも通りというか、もちろん彼らが『シャドウェルの影』のような非常識的な手段に訴える設定をされていないためであろうが、今一つ決め手に欠ける。一方でドラキュラ伯爵もイギリスという土地柄故か、稀代の名探偵の出方を測りかねたからか、紳士的というか迫力不足というか、マイルドな戦いに終始している。ちょっと面白かったのは、ワトソンがどうやらヴァン・ヘルシング教授を好きになれていないという点。ホームズとの共闘を断ったためであろうか?
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ホームズがあまり突飛な行動をすることもなく、ワトスンやメアリにとても優しく紳士的だった印象。 ワトスンのためにドラキュラの前に飛び出していくシーンなど、ふたりの友情がよくわかるような場面が結構あった。 事件としてはちょっとあっけない部分もあったし、なんでホームズが邪魔ならもっと本気だしてドラキュラは攻撃しないんだろうかとかいう疑問もあったけど、アクション映画みたいな追跡劇もあったりして全体的にみれば面白かったかな。
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のっけから大否定かもしれないが、私はホームズもののパスティーシュならばロバート・J・ソウヤーの「未来からの考察」を超えるものはないと思っている…のであった。もちろん個人的意見でしかないので、「私の中で」が筆頭につくのだが。 ホームズものは(私の中で)難しい。聖典にタイトルは出てい...
のっけから大否定かもしれないが、私はホームズもののパスティーシュならばロバート・J・ソウヤーの「未来からの考察」を超えるものはないと思っている…のであった。もちろん個人的意見でしかないので、「私の中で」が筆頭につくのだが。 ホームズものは(私の中で)難しい。聖典にタイトルは出ているけどドイルが…失礼、ワトスンが発表しなかった事件の記録が出てきた!という筋立てにはほぼ興味がない。単純にキャラクターを使ったパスティーシュは、どんなに出来がよくても「作者があの人ではない」というだけで、なんとなく気持ちが失速してしまう。書きたくなる気持ちはわかるけど、どんなにトリックがよかろうが作品としては聖典ではない、以上QED…みたいなところがある。 だからといって「わが愛しのホームズ」みたいな意外性も求めてないしなぁ(いや別にああいう妄想は一向に構わないのだけど、何も商業レベルでやらなくてもいいじゃない)(それくらいだったらどっちかが女だったという方がまだ面白い考察パスティーシュであると思う)、かといって「ホームズ=モリアーティ」みたいなのもベッタベタな方向での意外性狙いすぎててなぁ…という、言いたいことだけ言う私にとっては、このタイトルには結構飛びつくものがあった。だってVSドラキュラだよ?とんでもないホラー系か、じゃなかったら絶対ヘルシング教授とか出てくるよね!ね!!という勢いで手にとった。 想像は後者が当たっていて、いたって真面目にドラキュラ伯爵との戦いを描いた正統派パスティーシュ。推理より冒険に比重がおかれてるっぽいところもたまらない。オチもなかなかいいんじゃないか、ということで、キワモノ的タイトルとは程遠くホームズ好きなら楽しく読める作品。ただ、絶賛ではない。実は「うん普通に面白かったよ」レベル止まりなのは、やっぱり聖典が好きだからだろうか。前述「未来からの考察」は本当に好きなんだけどなぁ。あれぞパスティーシュの真髄だとまで思ってるんですけど。(ただし万人には薦められないとも思っている。あれ、今回と正反対だ)
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ヘルシング教授と協力してドラキュラと戦うホームズ。非科学的なことが信じられずに教授と対立したり、けっこう面白かったです。
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タイトルからすると相当な際物に感じるしこれを見た哲も何だそれみたいな目で見てたけどこれは面白かった。ホームズ者の魅力は推理よりも冒険の面白さにあると思うので、最後ドラキュラ伯爵と対決するシーンなんかページをめくる手が止まらないこと。面白かったー。
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