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白河夜船 の商品レビュー

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34件のお客様レビュー

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本自体は薄いですが、…

本自体は薄いですが、内容は濃いです。 「ある体験」の主人公が、自分とかなり似ていて入り込みました。

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眠っては目覚め、夢を…

眠っては目覚め、夢を見ては目覚めという女性が主人公の表題作「白河夜船」は現実逃避のために眠っているようにも思えますが、重いテーマも含んでいるようで読み応えあります。

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夜(というか眠り?)…

夜(というか眠り?)についての三部作。ゆったりとした物語で切なかった。文章もきれいで読みやすい。

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友人や兄、恋人といっ…

友人や兄、恋人といった、大事な人に死なれ、残された人々が、それぞれの形で乗り越えてゆく3つの物語。この本以外にも、同様のテーマを異なる設定、異なるストーリーと優しさで繰り返し書く作者の力量に脱帽。

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どこか、負の感情を抱…

どこか、負の感情を抱えた主人公が、それぞれの「奇跡」で立ち直る。元気をもらえた。

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なかなか読み始めると…

なかなか読み始めるととまらなくなってしまいました。

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深い眠りは、いつしか…

深い眠りは、いつしか死に近づいてゆく‥。どうにも逃げられない切なさを胸に秘めて。霧が晴れるとき、そこに彼女が見たものとは‥。『白河夜船』

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表題作がおすすめ。上…

表題作がおすすめ。上品な暇つぶしを味わえます。

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2023/08/04

久しぶりに読んだ。 現実との向き合い方を感じさせるようなお話ばかりだった。 精神状態が悪いと眠りたくなるのはよくわかる。 お酒も睡眠も、それは一種の現実逃避だ。 そして、眠りは仮死である、という感覚もわかる気がする。 3つの話がそれぞれの現実と死を抱えて、入り乱れ、それでも時間の...

久しぶりに読んだ。 現実との向き合い方を感じさせるようなお話ばかりだった。 精神状態が悪いと眠りたくなるのはよくわかる。 お酒も睡眠も、それは一種の現実逃避だ。 そして、眠りは仮死である、という感覚もわかる気がする。 3つの話がそれぞれの現実と死を抱えて、入り乱れ、それでも時間の中を生きて行かなくてはならない、そんな不安さや不確かさと、したたかさのようなものも感じた。 2006.7.14 とてもリアルだ。「白河夜船」の眠りが侵食してくるさまや、しおり、全てが手ごたえのあるリアルな存在だ。「ある体験」だけがさくっとしていて、少し調子よく運ぶ感じがするけれど、全体的にこの本は面白い。会話に違和感を覚えるところもあるが。未来に希望が確実にあるわけではない。痛みの多い人生だけれど、それでもその現実の中で生き続けるしかないのだ。 2003.11.20 孤独でリアルだ。特に「白河夜船」と「夜と夜の旅人」はよくできている。というか、孤独がにじみ出ている。人の弱さとしたたかさを描き切っている。改めて人は感情の生き物だな、と思う。理性と感情があったら、大抵は感情が勝つのではないか。感情を抑えることの苦しさ。流されてしまう弱さ。寺子について、やはり私は不倫はダメだと思う。好きな人と完全に幸福になることができない。あるいは、不倫でなくても完全に幸福になることは難しいのかもしれないけれど。ってのは理性の言葉か。寺子もわかってて進んだのだ。全部わかっていて、それでも一緒にいたかったのだ。サラも毬絵も、みんなそうだ。うまくいかない世の中だ。それでも、人はわりとしぶとく生きてゆく。

Posted byブクログ

2022/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表紙があまりにもかわいいので買った。福武文庫は古本屋でたまに見かけるけど今のところ外れがない。あと昔あった雑誌「海燕」から出ている小説もしかり。この小説はいずれにも当てはまる。 「白河夜船」が良すぎて、読み終わった後すぐにこれを良いと思っている気持ちをなんとか表さなくてはならないと思い、つぶやいた。 眠りがテーマのこの話を読みながら少し前に読んだ村上春樹の「眠り」を思い出した。内容というよりはまた眠りに関する本に惹かれているという共通点を見つけて頭に思い浮かんだという感じ。この短編集に収録されている三編すべてに村上春樹作品の好きな部分と似通ったところを見つけていた。 ばなな作品は大事な人が亡くなっているところから作品がはじまることが多く、それによる欠落との対峙、そして乗り越える過程というものに心を動かされる。今回、もっとも好きだったのは「白河夜船」にて主人公が一週間のアルバイトをし、自分を取り戻していくところで、なんだかとても自分と重なった。

Posted byブクログ