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ままです すきです すてきです の商品レビュー

4.4

22件のお客様レビュー

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2024/06/18

 本書は、「母の友」2024年5月号の絵本特集で初めて知り、子どもに大好評なことと、詩人の谷川俊太郎さんの、まさに素敵なタイトルに惹かれて借りてみました。  最初はタイトルのような、言葉遊びを絡めながらも心に響く散文を集めたものかと思っていたら、実は言葉遊びは言葉遊びでも、2...

 本書は、「母の友」2024年5月号の絵本特集で初めて知り、子どもに大好評なことと、詩人の谷川俊太郎さんの、まさに素敵なタイトルに惹かれて借りてみました。  最初はタイトルのような、言葉遊びを絡めながらも心に響く散文を集めたものかと思っていたら、実は言葉遊びは言葉遊びでも、2才~4才むきの『しりとり』で、タイトルの文字もよく見てみると、言葉の最後と次の言葉の最初だけ同じ色で繋がっていて、ひとつの散文の中の三つの言葉自体がしりとりになっていたのです。  そして、もしかしたら、ここで突っ込みたくなった方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそも幼児絵本シリーズなので、既存のルールらしきものに縛られるというよりは、楽しい時間を絵本と共に過ごすことを優先しているように感じられて、だからこそ、子どもたちの反応も好感触なのかなと思い、それについては、タイガー立石さんの独特な雰囲気のある表紙の絵を見ても分かるのではないかと・・・しかも何ゆえに鬼なのか(笑) これについては後で書きます。  本編に入ると、改めてタイガーさん(立石さん?)の絵の自由さが印象的で、その描き方もリアルにデフォルメ、シュールなものと、なんでもありな中に、一つの絵の中で展開されている、ちょっとしたストーリーにも注目してしまい、しりとり自体はオーソドックスに動物繋がりで始まっているものの、その絵の面白さと相俟って、思わず笑ってしまいながらも、実は床の下に宇宙が見えていたりと、夢のあるところも素敵。  更にシュールな楽しさや遊び心のあるものとして、赤と白に分かれたきのこ達が綱引きをしている絵や(可愛い)、虹やスイカなどが上手いこと組み合わさって人の顔に見えたり、他には橋が箸になっていたりといった、ベタな面白さもしっかりと押さえてあって、様々な子どもの個性に対応できそうな万全さもありそうです。  そんな中で谷川俊太郎さんのしりとりは、最初こそ基本的な名詞だけであったが、次第に既存のレールから外れていくような自由さとなり、そこでもタイガーさんの絵と組み合わさることによる面白さが際立ち、中でも、『おにに』『にあう』『うさぎのえりまき』(なんのこっちゃ)には、色々と突っ込みどころを感じながらも、うさぎは生きているという、こうした既存の枠にとらわれないものに、子どもは大喜びするんだよねと思うと、単なるしりとり遊び絵本ではない、言葉と絵の相互作用による独特な面白さへと昇華した、絵本ならではの楽しみ方の一つなんだと感じられました。  それから、谷川さんのしりとりは面白さだけではなく、終盤はちょっと怖い雰囲気のオノマトペで、それまでの楽しい空気をピリッと変えながらも最後は上手く着地した、それは言葉のみならず、鬼の子どもが115号室のドアをピンポンする始まり方とは、対照的な計算された終わり方であることも分かったことから、実は本書は楽しいだけではなく、深い意味も込められているのではないかと思いました。  それは、昔話などで、なぜか悪い印象を持たせることの多い鬼を主役にしていることや、表紙や本編に描かれていた、三次元では不可能な騙し絵的存在である、ペンローズの三角形や四角形に、無限や変化し続けることを表すメビウスの輪には、まるで言葉遊びを通して、言葉には全てを超越するような可能性があることや、言葉からどう判断するのかはそれぞれの読み手次第であるといった、既存の枠にとらわれない、ものの見方は楽しさだけではない部分も大切なのだということを教えてくれたのではないかと、私には思われました。  そして、なんといってもタイトルであり、これを読み聞かせする方(お母さんもお父さんも)が読んでも、見ている子どもが読んでも、声に出すことで素敵な時間が生まれそうな予感がして(照れ屋さんも含めて)、そこにはきっと家族の絆を再確認できたり見直してくれる力もあるようで、ある意味、魔法の言葉なのかもしれません。

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2023/11/29

しりとり遊びだけでなく、 言葉のリズムや絵が特徴的で何度も楽しめる本です。 大人になった友人とこの本が好きだったと話すくらい面白くてインパクトがあります

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2022/02/09

文がしりとりになっている。途中、絵の様子が正しくしりとりで表現されているページもあって、おお!と思った。 文:谷川俊太郎、絵:タイガー立石

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2021/03/30

2歳9ヶ月 くもんの推薦図書の割と低月齢向けにあった、馬場のぼるさんの「こぶたたぬききつねねこ」でも思ったけど、今回これを読んでみて、やはりまだ我が子にはしりとりの概念がうまれてなさそうということを再認識。無理強いしないことにした。言葉に音節があることに気付いていないようなので、...

2歳9ヶ月 くもんの推薦図書の割と低月齢向けにあった、馬場のぼるさんの「こぶたたぬききつねねこ」でも思ったけど、今回これを読んでみて、やはりまだ我が子にはしりとりの概念がうまれてなさそうということを再認識。無理強いしないことにした。言葉に音節があることに気付いていないようなので、まだその世界を楽しんでもらおうと思っている。 というわけで、しりとりを楽しめるお子さんにおすすめ。

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2020/05/01

しりとりの楽しさとじわじわくる絵、言葉の選び方、タイガー立石さんと谷川俊太郎さんのセンスって、すごいなあと思います。

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2020/03/04

2017.5.11 リズミカルなしりとり絵本。でもなんじゃこりゃのシュールな世界。途中からの変調がお見事。ちょっと不気味でナンセンスだけど、じわじわはまってしまう場面の数々。何回も読みたくなる。突然の「ちくおんき きく くま」がお気に入り。

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2018/06/26

5ヶ月 絵もカラフルで、ちょこちょこ笑って聞いてた。単語だけより、文章になっているところが面白い。 30.6.22

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2013/10/02

最初は普通のしりとり。途中からそっと展開してナンセンスながらストーリーが現れ(この転調が好き)、最後はオノマトペ、そして余韻を残した締め、 という流れが良い感じ。 これってきっと先に詩があって、後から絵を付けたんだろうな。 ちょっと不気味なくどい感じの絵も合ってるけど、詩だけで...

最初は普通のしりとり。途中からそっと展開してナンセンスながらストーリーが現れ(この転調が好き)、最後はオノマトペ、そして余韻を残した締め、 という流れが良い感じ。 これってきっと先に詩があって、後から絵を付けたんだろうな。 ちょっと不気味なくどい感じの絵も合ってるけど、詩だけで読んでも良さそう。 さすがの谷川俊太郎。

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2013/09/23

シリトリなんだけど時々意味があって、まさに楽しい言葉遊び。 その内容も去ることながら、絵が良いなぁ。 ベースが鬼の世界っていうのもなんかバカバカしくて笑えるし、 それ以外もシュールで目眩がするほどナンセンス。 例えるならそう、“夢をビジュアル化した感じ”かな。 うん、これは多...

シリトリなんだけど時々意味があって、まさに楽しい言葉遊び。 その内容も去ることながら、絵が良いなぁ。 ベースが鬼の世界っていうのもなんかバカバカしくて笑えるし、 それ以外もシュールで目眩がするほどナンセンス。 例えるならそう、“夢をビジュアル化した感じ”かな。 うん、これは多分上手いこと言ったぞ(笑)。

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2012/12/12

すべてしりとりでつながっている絵本。 ストーリーはないですが、出てくる言葉に合わせてページごとに描かれた絵はばっちりマッチしていて不思議。 今でも全文読み上げられるほどめちゃくちゃ頭に残る作品です。

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