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待っていたのは 短編集 の商品レビュー

4.2

6件のお客様レビュー

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2023/12/24

不安と不条理。 一番メンタルにくるけど好きだったのは『夕闇の迫るころ』。人生これで良かったのかと悩んだり後悔したことがある人には刺さると思う。 強迫神経症なので『忘れられた女の子』も読んでて不安になった。あれ?あれしたっけ?どうだったかな?と思ったときの焦りや不安がよく描かれ...

不安と不条理。 一番メンタルにくるけど好きだったのは『夕闇の迫るころ』。人生これで良かったのかと悩んだり後悔したことがある人には刺さると思う。 強迫神経症なので『忘れられた女の子』も読んでて不安になった。あれ?あれしたっけ?どうだったかな?と思ったときの焦りや不安がよく描かれていた。 『世界の終わり』の自分さえ助かるなら他人はどうでもいいという人間の醜さもよかった。 表題作『待っていたのは』はカフカに通ずるところもある不条理な話。 『友だち』のように、この人なら助けてくれるかも…と思っても案外周りの人たちなんていざとなったら簡単に見捨ててくるというのもありがちな話ながらも切なくなる。 『冒瀆』は12歳で人生の虚しさを悟ってしまった少年が切なかったけど、パスクァーレの主人想いさには温かい気持ちになった。

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2021/01/18

短篇集。ブッツァーティの短篇集は好きでいろいろ読んだけど、なんだかこの短編集は怖かった。夜に読んだからだろうか…。「待っていたのは」は、とある町に訪れた旅行者の男女が公園の池で涼もうとしたところ、町の住民が非難し、虐待を行うという内容。群衆の恐怖を読んでいて強く感じる内容だった。...

短篇集。ブッツァーティの短篇集は好きでいろいろ読んだけど、なんだかこの短編集は怖かった。夜に読んだからだろうか…。「待っていたのは」は、とある町に訪れた旅行者の男女が公園の池で涼もうとしたところ、町の住民が非難し、虐待を行うという内容。群衆の恐怖を読んでいて強く感じる内容だった。 訳者あとがきに、ブッツァーティは、人間は自分の意志の及ばない、神秘的で不条理な力に引きずられてしまう部分を書いているという。この誰しも感じる不安や恐怖を書いているからこそ、読み継がれているとのこと。 とはいえ読んでいて、自分の不安が増大して苦しいときがある。

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2010/03/01

日本オリジナル短篇集。15篇収録。 何故こんなことに・・・、そんな馬鹿な・・・・といったような登場人物たちの呟きが聞こえてきそうな、不条理感漂う作品が多く、強烈。 長々しくも、くどくどしくもないのに、登場人物の感じる不安や恐怖が我がことのように思えてくる。 なすすべもなく・・...

日本オリジナル短篇集。15篇収録。 何故こんなことに・・・、そんな馬鹿な・・・・といったような登場人物たちの呟きが聞こえてきそうな、不条理感漂う作品が多く、強烈。 長々しくも、くどくどしくもないのに、登場人物の感じる不安や恐怖が我がことのように思えてくる。 なすすべもなく・・という状況の怖ろしさったら。

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2010/02/19

相変わらずブッツァーティは人を不安にさせるのが上手い。 作品のほとんどは幻想的というか非現実的な雰囲気なのだが、思わず「あるあるw」と頷いてしまう。 「夕闇の迫るころ」「忘れられた女の子」「バリヴェルナ荘の崩壊」はまさにあるある系。個人的には「友だち」が、すっげぇありそうで一番...

相変わらずブッツァーティは人を不安にさせるのが上手い。 作品のほとんどは幻想的というか非現実的な雰囲気なのだが、思わず「あるあるw」と頷いてしまう。 「夕闇の迫るころ」「忘れられた女の子」「バリヴェルナ荘の崩壊」はまさにあるある系。個人的には「友だち」が、すっげぇありそうで一番気に入った。

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2009/10/04

イタリアの幻想小説作家、ブツァーティの短編集。 鼠が増えていく家、アパートに突然届けられる水素爆弾、見知らぬ町で理由もなく檻に入れられ、迫害されるカップル。 「待っていたのは」というタイトルから感じる漠然とした不安感を、そのまま物語の形にしたような作品ばかりが収録されています。

Posted byブクログ

2009/10/04

惜しいっ。おもしろいけど、『七人の使者』との比較で★をひとつ減らしました。 でも、辻褄の合わない世界観は健在です。

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