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三屋清左衛門残日録 の商品レビュー

4.1

65件のお客様レビュー

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老隠居三屋清左衛門の活躍

短編連作。この作家らしい滋味有る文章。 老いの寂しさ、悲しさを背景に、隠居三屋清左衛門の活躍を描く。 隠居しても生臭さからは、なかなか離れられないものなんだなあと。 年取ってから読み直したいと思います。

長束

家督を譲り、自儘な隠…

家督を譲り、自儘な隠居生活を送るはずの清左衛門だが、離れで暮らしてみれば吹きすさぶ孤独感。やがて藩の抗争がからんでゆくが・・。老いてゆく晩年を自分らしくどう生きて行くかを問う珠玉の名作。

文庫OFF

隠居生活の寂しさや空…

隠居生活の寂しさや空虚さが冒頭に描かれている。時代小説と言えど、この辺りの感情は普遍的であり、読者に共感を呼ぶ事になる。だが、この清左衛門は完全にリタイアしたのではなく、自分の意志ではないにしろ藩内の権力闘争に関わっていく。最初は目立たなかった権力闘争が巻を進めていく内に激しさを...

隠居生活の寂しさや空虚さが冒頭に描かれている。時代小説と言えど、この辺りの感情は普遍的であり、読者に共感を呼ぶ事になる。だが、この清左衛門は完全にリタイアしたのではなく、自分の意志ではないにしろ藩内の権力闘争に関わっていく。最初は目立たなかった権力闘争が巻を進めていく内に激しさを増していく。この顛末が面白い。

文庫OFF

藤沢先生の名作。年を…

藤沢先生の名作。年を重ねていくたびに、読み直したい一冊。

文庫OFF

老人版『蝉しぐれ』で…

老人版『蝉しぐれ』でしょうか。自然描写も美しく、感動させるものがあります。

文庫OFF

2026/02/07

面白い!隠居ながらいろいろ頼まれる元用人の三屋清左衛門がいろいろな難問、ちょっとした仲間との付き合い世情のあれこれを活写してくれる。清左衛門の人となりがいい。こんな隠居になりたい。

Posted byブクログ

2025/11/18

文章が美しい。基本的にはご隠居が何らかの形で力を貸すことによって、生じていた厄介事が解決へと向かう話。 ですがふと老いから来る悔恨、寂寥感などが 顔を覗かせて趣深い情景を演出しています。これをここまで美しく、そして分かりやすく書けるんだから、そりゃ何年経っても愛される作者な訳だ…...

文章が美しい。基本的にはご隠居が何らかの形で力を貸すことによって、生じていた厄介事が解決へと向かう話。 ですがふと老いから来る悔恨、寂寥感などが 顔を覗かせて趣深い情景を演出しています。これをここまで美しく、そして分かりやすく書けるんだから、そりゃ何年経っても愛される作者な訳だ…。

Posted byブクログ

2025/10/11

楽しみながら最後まで一気に読みました。 清左衛門もいよいよ隠居。シリーズ最後の本作まで色々なエピソードが組み込まれていて、私のような妙齢の男子には引き込まれるものがあるでしょうし、上手いなぁと思ってしまいます。 いわゆる中間管理職で、政治を司る身分ではありませんが、武芸に秀で、上...

楽しみながら最後まで一気に読みました。 清左衛門もいよいよ隠居。シリーズ最後の本作まで色々なエピソードが組み込まれていて、私のような妙齢の男子には引き込まれるものがあるでしょうし、上手いなぁと思ってしまいます。 いわゆる中間管理職で、政治を司る身分ではありませんが、武芸に秀で、上司からの信望も熱く、見栄えも心持ちもそこそこ男前で女性にモテ、幸せな家族をもち、妻には先だたれても、嫁に恵まれ、息子の将来も安心。これこそが本当は(自分の)幸せなんだと、1章ごとにひとつずつ確認するのが本書のストーリーだったように感じました。 俗に言う庶民からすれば,成功者の話であり、憧れというか、かくありたいと思わずにはおれません。人との出世競争(特に若い日を共に過ごした仲間との競争)を振り返ることは嫌なものですが避けては通れないものと諦めた上でのことです。 それより、藤沢さんの風景描写(街の様子、季節、空気感なども)、心理描写(息遣い、心の動きなど)はきめ細やかで美しく、読んでいて心地よかったです。 ここで藤沢周平さんは一旦休憩して、次は砂原浩太朗さんに挑戦したいと思っています。

Posted byブクログ

2024/09/20

ここしばらくNHKドラマ『静左衛門残日録』全6巻を通して観ました。 そして原作本の『三屋静左衛門残日録』(藤沢周平)も読み返しております。 この物語は北の国海坂藩という架空の藩での出来事を、 隠居生活に入った元用人・三屋静左衛門が綴った物語 全15話に分かて書かれています。 テレ...

ここしばらくNHKドラマ『静左衛門残日録』全6巻を通して観ました。 そして原作本の『三屋静左衛門残日録』(藤沢周平)も読み返しております。 この物語は北の国海坂藩という架空の藩での出来事を、 隠居生活に入った元用人・三屋静左衛門が綴った物語 全15話に分かて書かれています。 テレビドラマでは各章を巧みに入れ替えて放映されています。 主演の三屋清左衛門を仲代達矢が演じ、南果歩、かたせ梨乃、財津一郎といった面々が熱演されていました。 中でも第10話「夢」では、吹雪の中 清左衛門が旧友を訪ね、 猛吹雪の中、日も暮れ帰宅することかなわず、 通いの小料理屋で休ませてもらうことになりました。 泥のような眠りに押し流された清左衛門に 女将のみさはそっと寄り添うにしてあたためゆきます。 つつましくやさしいこのシーンにはじ~んとくるものがあります。 所で、原作では日記を元にして書かれていますが、 どうしてか三人称で書かれております。 三人称の小説では、どうしてそれぞれの登場人物の心の思いがわかるのでしょうか? この一点に関して私は常々不可思議に思っております。 その文章を書いた人は神か何かなのでしょうか? 作家にどうして人の心、気持ちがわかるのでしょうか? 司馬遼太郎のある本に二人の登場人物が対峙した折り、 それぞれの気持ちを述べる箇所がありました。 ということは、司馬氏はどこか高いところから見て、双方の心を読み取ったのでしょうか? でも、最近『今昔物語』を読んでおりますと、 何とここでも三人称で書かれているのであります。 こので思い当たったのが、ものがたり(物語)です。 昔、母が私たちが寝るときに枕元で昔話をよくしてくれました。 これが原点ではないかと邪推しております。 方や、一人称小説では「渋江抽斎」(森鴎外)、「断腸亭日乗」(永井荷風)、フィリップ・マーーロウのレイモンド・チャンドラー、「私が殺した少女」(原 尞)等々かみしめて読むべき本が沢山あります。 それぞれ作法がきっとあることでしょう。 これからも、この点に留意しながらもっともっと本を読み、勉強したいと思っております。 その手始めとして、まず『三屋静左衛門残日録』の中の「清左衛門」を「私」という言葉に置き換えて読みかえしております。 ≪追伸≫ 「清左衛門」を「私」という言葉に置き換えて読みかえしてみますと、 この小説は齟齬なく読み通せます。 では、何故、「私」を「清左衛門」に置き換えたのか? その時、思ったのは『三屋静左衛門残日録』の残目録は、 永井荷風の『断腸亭日乗』の日乗と同じ意味で、つまり日記のこと。 荷風の本をひもといてみますと、○年○月○日どこどこで、誰々と銀座で会食し、 あることについて話し合うと他人から見れば味も素っ気もないものだったのではないか? そこで、古典文学に詳しい藤沢周平は小説として肉付けするために、 主人公を私ではなく、三人称の「清左衛門」にして、 この素晴らしい小説を完成させたのではないか? 読み進むうちにそう確信するに至ったのです。 余談として、伊坂幸太郎は一つの小説の中に、複数の「私」が登場し、 全体として一つの小説を構成している例もあります。 小説家はそこまでこだわっていると思うと、 これから良い本をますます読んでみたくなりました。

Posted byブクログ

2024/01/15

隠居生活に入った三屋清左衛門。 「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ」という意味で、 「残日録」を付けている。 醜女、高札場、零落、白い顔、梅雨ぐもり、川の音、 平八の汗、梅咲く頃、ならず者、草いきれ、霧の夜、立会人、闇の談合、早春の光の15編。 この柔らかい文体に癒された。 何度でも読み...

隠居生活に入った三屋清左衛門。 「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ」という意味で、 「残日録」を付けている。 醜女、高札場、零落、白い顔、梅雨ぐもり、川の音、 平八の汗、梅咲く頃、ならず者、草いきれ、霧の夜、立会人、闇の談合、早春の光の15編。 この柔らかい文体に癒された。 何度でも読み返せそう連作短編集。

Posted byブクログ