手しおにかけた私の料理 の商品レビュー
これは文学だ。レシピでも料理解説でもない、文学だよ。 食材というキャラクターがいて、四季折々の時間の流れがある。そして表現の豊かさといったら「(祖父が)鮭の塩引き、厚さ四、五cm程、ずっしり重いひとさくを、さくなり皮はぱりっと香ばしく、あら焦げさせず、中はむっくりと焼き上げようと...
これは文学だ。レシピでも料理解説でもない、文学だよ。 食材というキャラクターがいて、四季折々の時間の流れがある。そして表現の豊かさといったら「(祖父が)鮭の塩引き、厚さ四、五cm程、ずっしり重いひとさくを、さくなり皮はぱりっと香ばしく、あら焦げさせず、中はむっくりと焼き上げようと炭火の分量を計り、これを巧みに広げ、灰をかけ、温度をためし、ごとくの高さを調節し、魚の身に和紙をかけて焼いていた姿。」って、もう…鴎外ですかっ! そして描き出されるテーマは、人の生きる道。食という、動物が生きるに必要不可欠な要素を、いかに大切に思い、ほかの生命をもらうことに感謝と謹慎をいたし、真剣に向き合うか。 いつまでも読んでいたい、何度も読み返したい文学です。あ、そして、これまでに読んだご著書とあわせて大切に保管し、食に自分なりに精進します。
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拾い読みせずに通読することをお勧めします…との前書きから始めて通読しようとするのだが、内容が濃くて濃くて。隅々までも読み尽くすまでにはなかなか至らないという有り様。レシピが文章化されており、読み物としておもしろい。料理の経験値が上がるにしたがい、読み返すその時々で違う発見がある。...
拾い読みせずに通読することをお勧めします…との前書きから始めて通読しようとするのだが、内容が濃くて濃くて。隅々までも読み尽くすまでにはなかなか至らないという有り様。レシピが文章化されており、読み物としておもしろい。料理の経験値が上がるにしたがい、読み返すその時々で違う発見がある。本棚にこの本があると心強い。
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簡単時短アレンジレシピが溢れるなか、「正しい料理」を示してくれる教本。材料も手間も時間も今の一般家庭で現実的でないけど、「正しい料理」を知ってるだけで心持ちが変わります(変わりました)。辰巳先生の本のなかでもサイズ感がよく、読み返しやすいです。
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学校の家庭科のテキストのような本でちょっととっつきにくいのが残念です。もう少しユーザーフレンドリーであればよいのですが。ただハードカバーで表紙はとてもお洒落でサイズも小ぶりで保存しやすいです。読み物としても◎
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こだわり抜いたひとの仕事には感動させられる。食材の味を活かしきるには手間がかかるんだよ!勉強させていただいてます。
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著者の食べ物に対する姿勢が半端じゃない。 こんなにきっちり作った事が無かったので驚きでした。 「いかにお手軽に短時間でおいしく作るか」といった料理本が多いなか、この本は正反対です。 一度この本を読みながらきっちり作ってみたいなと思いながら、なかなか出来ないでいます。 私の教科書...
著者の食べ物に対する姿勢が半端じゃない。 こんなにきっちり作った事が無かったので驚きでした。 「いかにお手軽に短時間でおいしく作るか」といった料理本が多いなか、この本は正反対です。 一度この本を読みながらきっちり作ってみたいなと思いながら、なかなか出来ないでいます。 私の教科書。
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装丁がすてき。きりっとした文章からは、家庭料理への姿勢、思い入れが感じられ、読み物としても手元に置いておきたい一冊。ただ、このレシピを日常に取り入れるのは難しいかな。余談ながら、厚焼き卵の写真にぐっときた。
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