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デパートを発明した夫婦 の商品レビュー

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26件のお客様レビュー

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2014/01/26

パリの伝統的なデパート「ボン・マルシェ」が発展・反映してきた経緯を紹介している。驚くのは、「ボン・マルシェ」がデパートだけでなく、現在の会社で採用されている施策、制度、福利厚生などのほとんどすべての先駆者というところ。パリの「ボン・マルシェ」に行きたくなった。

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2013/12/01

國分功一郎さんおすすめ、近代消費の始まりを作った「デパート」誕生の話。 現代まで続く従業員としての働き方につながる諸々の制度が考え出されたことはもちろん、必要によって買うのではなく、その場で必要を見いだすことによって買う、という行為を産んだことの意味を思うと、非常に面白い。

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2012/10/24

デパートの発明についてわかったので良かった。 福利厚生など、デパートの設立自体以外にも学ぶべきことが多かった。

Posted byブクログ

2011/12/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトル通り、「デパートを発明した夫婦」の話。「デパート」のシステムはすべてたった一人の天才とその妻が19世紀に作ってしまった!魅力的な商品をそろえること、バーゲン、目玉商品、消費を喚起する店舗デザイン、広告展開、客に「買わせる」店員教育、店員の意欲を高める福利厚生…他にもいっぱい×2。大規模なデパートを運営するためのシステムの大部分がこの世界最初のデパート「ボン・マルシェ」で確立されてたとか、すごすぎ!デパートを作ったブシコーの脅威のアイデアマンぶりに、アップルのジョブズが重なった。一人の天才が世界を動かす話って、痛快でおもしろい。

Posted byブクログ

2011/11/17

欲望は教育される。 きっかけは素朴な疑問だった。 「デパートはいつ誕生したのか?」 その解答がこの本だ。 1852年、アリスティッド・ブシコーはフランスで「ボン・マルシェ」という 世界初のデパートを誕生させた。 日本は黒船来航の前年だ。 パリにウインドーショッピングが広がっ...

欲望は教育される。 きっかけは素朴な疑問だった。 「デパートはいつ誕生したのか?」 その解答がこの本だ。 1852年、アリスティッド・ブシコーはフランスで「ボン・マルシェ」という 世界初のデパートを誕生させた。 日本は黒船来航の前年だ。 パリにウインドーショッピングが広がってきた時代。 ブシコーは「ボン・マルシェ」の共同経営者となる。 そこに誕生したのは「欲望喚起装置」としてのデパートの発明だった。 薄利多売、バーゲンセールの発明、大売り出しの発明。 中でも白の博覧会と呼ぶべきテーマセールは 俗にいうニッパチの閑散期を埋める独創的なアイデアだった。 デパート中が白のアイテムで埋め尽くされたという。 今のデパートが行っている祭事やビジネスモデルのほとんどが そこに生まれていることに驚く。 ブシコーは壮大な新館を建設し スペクタクルとしてのデパートを完成する。 何かを買わなくても訪れたくなる 豪華絢爛たる場所にデパートはなっていった。 さらにブシコーは「教育装置」としてのデパートを発明する。 ライフスタイルを提案する中で商品を売っていく。 フランスで一般的な「ヴァカンス」も 上流階級のそのライフスタイルを 中産階級にまで広げたのが 「ボン・マルシェ」だったのだ。 さらにキリスト教の手帳である「アジャンダ」を模して ボン・マルシェ「アジャンダ」を生み出し そこに年間の催事を掲載していく。 人々の欲望は教育によって、喚起されていく。 さらに「従業員の教育装置」としてのデパートを発明する。 従業員の地位を高め、ふるまいを優雅にし ホワイトカラー化、ブルジョア化していく。 これはデパートのポジションを高め 情報発信装置としてのデパートの価値を高めていく。 さらに従業員自らが新たなライフスタイルの伝道者となっていく。 現在、デパートのPR販促広告活動で行われているほとんどが この段階で発明されていることに驚く。 そして、ブシコーは「ボン・マルシェ」というデパートを通じて モノにあふれたデパートのような日常への欲望を社会全般に蔓延させていく。 モノにあふれ、モノを求め、モノを幸せの価値基準とする物語は 「ボン・マルシェ」から世界中に広がっていった。 そして、2011年。 日本のデパートはかつての輝きを失っている。 新たなデパートの発明が求められている。 その形は郊外化・大型化が進む ショッピングモールが担い始めているのかもしれない。 そのキーワードはデパートが担ってきた優美で美しい大きな物語から 週末のショッピングにまつわる小さな物語への転換なのだと思う。 その象徴が、有楽町西武からルミネへの変遷かもしれない。 しかし。かつてのデパートがつくりだしてきた 伝統的なスノッブでブルジョアでリッチな物語の 行く末もより高度な形であるのではと思う。

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2011/10/06

世界初のデパート。パリのボン・マルシェ。今当たり前のようにあるものが、ある時代にいきなり完成形が誕生していたことに驚く。 そして、初期形というのはよけいな要素がないから、姿形がよく見える。 これは、阪急を見た時に思った。日本の消費社会の姿を考えるとき、銀座とか渋谷とか見るよりも、...

世界初のデパート。パリのボン・マルシェ。今当たり前のようにあるものが、ある時代にいきなり完成形が誕生していたことに驚く。 そして、初期形というのはよけいな要素がないから、姿形がよく見える。 これは、阪急を見た時に思った。日本の消費社会の姿を考えるとき、銀座とか渋谷とか見るよりも、阪急梅田駅や宝塚線や神戸線の方が、プロトタイプが見える。 そのさらに源流が、パリに現存している! 私はどうしてもパリに行きたくなった。

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2011/09/08

19世紀半ば、パリに産声をあげた、世界初のデパート「ボン・マルシェ」。衝動買いを誘うウィンドウ・ディスプレイ。演奏会、バーゲンなど集客戦術。〈必要〉から〈欲望〉へと、消費のキイワードを一変させた天才商人、ブシコーとその夫人の足跡を追う。

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2010/12/15

[ 内容 ] 19世紀半ば、パリに産声をあげた、世界初のデパート「ボン・マルシェ」。 衝動買いを誘うウィンドウ・ディスプレイ。 演奏会、バーゲンなど集客戦術。 〈必要〉から〈欲望〉へと、消費のキイワードを一変させた天才商人、ブシコーとその夫人の足跡を追う。 [ 目次 ] 第1章...

[ 内容 ] 19世紀半ば、パリに産声をあげた、世界初のデパート「ボン・マルシェ」。 衝動買いを誘うウィンドウ・ディスプレイ。 演奏会、バーゲンなど集客戦術。 〈必要〉から〈欲望〉へと、消費のキイワードを一変させた天才商人、ブシコーとその夫人の足跡を追う。 [ 目次 ] 第1章 ブシコーとデパート商法 第2章 欲望喚起装置としてのデパート 第3章 教育装置としてのデパート 第4章 管理の天才、ブシコー 第5章 利益循環システムとしての福利厚生 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2012/08/19

私が生まれる前の話だが両親はデパート勤めだったようで、今度、息子が就職するのだけど、父が亡くなった年にデパートに入るのが決まったってのは、なんだか出来過ぎな話だな。 そういう訳で、この本のさわりみたいな記事が夕刊に載っていたので買ってみた。 19世紀半ばにデパートのスキームと商売...

私が生まれる前の話だが両親はデパート勤めだったようで、今度、息子が就職するのだけど、父が亡くなった年にデパートに入るのが決まったってのは、なんだか出来過ぎな話だな。 そういう訳で、この本のさわりみたいな記事が夕刊に載っていたので買ってみた。 19世紀半ばにデパートのスキームと商売上の戦略を作り出したのが、本書で紹介される天才商人ブシコーとその夫人。大のデパート好きと思しき仏文学者の筆者が本人の楽しみのために書いたって感じの筆の滑りようで、19世紀半ばにパリに産声をあげた世界初のデパート〈ボン・マルシェ〉における集客戦術や今となっては当たり前の取組みに初めて日の目を見せたブシコー夫妻の着想と実行力について、ゾラの「ボヌール・デ・ダム百貨店」の創作ノートなどから積み上げる。 筆者が言うように、かつて子どもにとっては“デパートへ行く”というのは遊園地に行くとかと殆ど同義語で、屋上の遊園地や大食堂のお子様ランチの記憶は消えることが無い。買い物の記憶はあまり残ってないのだけれど、デパートの包装紙で包まれた商品を持って歩くささやかな幸福感や優越感は確かにあったような。屋号に籠められたブランドへの誇りが作り出す消費と非日常の世界、私らの子どもの頃はそれがデパートだったよね。 そんなデパートの存在感が薄くなったこの頃。昨日の朝刊にも名古屋の松坂屋が閉店するという記事が載っていたが、そうしたデパート不況の時代に、そこへ就職する意気や良し、店長目指して人生を切り開けと思う、親である。

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2009/10/04

世界最古の百貨店を作った夫婦の話。 少しばかり歴史への背景知識が必要ではあるが、非常に読みやすく取っつきやすい本なのでお勧めの一冊。

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