宇治拾遺物語;古本説話集 の商品レビュー
国文学のレポートのネタとして。 国文学の授業では、今昔物語を扱って、今昔の持つイデオロギーの強烈さを目の当たりにしたが、宇治拾遺では、序文に挙げられていたように、思いついた話をそのまま書き連ねたような、スケッチブックのようなお話。 恐怖も、諧謔も、偉大さもひとへに、書いた人の目に...
国文学のレポートのネタとして。 国文学の授業では、今昔物語を扱って、今昔の持つイデオロギーの強烈さを目の当たりにしたが、宇治拾遺では、序文に挙げられていたように、思いついた話をそのまま書き連ねたような、スケッチブックのようなお話。 恐怖も、諧謔も、偉大さもひとへに、書いた人の目に映った同じ世界。 それでも各話の配置には気遣っているところが多く、単に雑多な話を詰めこんだだけではない、こうして散逸しないで読める、物語としての一貫性を保っているところに驚く。 誰が選んだかわからないが、似たような話が様々な説話集で見られるというところもまた、不思議なところ。
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大学時代は宇治拾遺物語の研究にかなりの時間を使いました。 性的笑話のような軽い話と、仏教説話的な話が絶妙なバランスで混ざっている説話集。 今昔物語とは似て非なるもの。私はコチラが好きです。
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