冥途・旅順入城式 の商品レビュー
悪夢。数多くの悪夢がとめどなく。 私は冥途の方が好み。 冥途は、というか序盤の作品は 主人公の目線だけ。 主人公の足元だけを 言葉にしている感じ。 旅順入城式はより怖い。残酷。 件、蜥蜴、疱瘡神、残照がおすすめ。
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夢十夜が好きな人には合うと思われる。さらに緻密に構成された幻想的で恐ろしい、カオスな夢の短篇集。 「けれども私はつい思い出せそうな気がしながら、その悲しみの源を忘れている」
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処女短編集『冥土』にその約10年後、昭和の時代に執筆された作品集である『旅順入城式』。後者に収められた数編を除いては、どれも数ページから十数ページの小品ばかり。その中でも一貫しているのは言葉に表し難い不安を抱きながら、それが爆発するまさに直前に物語は閉じられてしまうことだ。言葉=...
処女短編集『冥土』にその約10年後、昭和の時代に執筆された作品集である『旅順入城式』。後者に収められた数編を除いては、どれも数ページから十数ページの小品ばかり。その中でも一貫しているのは言葉に表し難い不安を抱きながら、それが爆発するまさに直前に物語は閉じられてしまうことだ。言葉=異の場であるかのように言葉の隙間からは異界への入口が顔を出し、唐突な幕切れは登場人物の所在ない感情を読者に転移させる仕掛けとなる。淡々とした描写にこそ秘められる日本語の想像力の芳醇さ、厳選された夢幻の光景は無限の源泉の可能性か。
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内田 百閒(1889年~1971年)は夏目漱石の門弟です。 『冥途』は1922年(大正11年)に刊行されています。 『旅順入城式』(岩波書店)は1934年に出版されています。 私は今回はじめてこの作家の作品を読みましたけれど、独特の雰囲気のある作家です。 岩波文庫の解...
内田 百閒(1889年~1971年)は夏目漱石の門弟です。 『冥途』は1922年(大正11年)に刊行されています。 『旅順入城式』(岩波書店)は1934年に出版されています。 私は今回はじめてこの作家の作品を読みましたけれど、独特の雰囲気のある作家です。 岩波文庫の解説にあるように、『冥途』は夏目漱石の『夢十夜』と類似性が指摘されているそうです。『夢十夜』は漱石が見た夢を小説に書いたものです。確かに、『冥途』でも悪夢のような短編作品が並んでいます。 特に私のお気に入りの作品は次の2つです。 『件(くだん)』 気かつけば、自分が頭が人間で胴体が牛という件の浅ましい怪物に生まれ変わっています。怪物である私の予言を聴くために、四方八方から人々が群れ集まって来ますが・・・。 これは面白いです。 『短夜』 狐が化けたところを取り押さえてやろうとする男ですが・・・どんでん返しが鮮やかな作品です。 『旅順入城式』にも、良い作品があります。「昇天」は素晴らしいと思いました。 もし知らなくて、読んでみておもしろかったらコメントくださいね。 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * にゃんくの本『果てしなく暗い闇と黄金にかがやく満月の物語』より (あらすじ) 七歳になるリーベリの元に、或る日、継母のケイとその娘ミミがやって来ます。継母に虐められ、リーベリは学校にも通えず、幼い頃から働かされ、友達すらいなくなります。 リーベリの心の拠り所は、亡くなったママ・ジュリアが遺してくれた魔法の教科書だけ。リーベリは毎日魔法の勉強をし、早く大人になり自由な生活を送れる日が来ることを夢見る毎日です。 成長したリーベリの唯一の仲間はぬいぐるみやカラスだけです。 或る日、そんなリーベリは、海岸にひとり男が倒れているのを見つけますが……。 ↓ここから本を試し読みできます http://p.booklog.jp/users/nyanku
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幻想小説と言えばこの人、的な存在。 夏目漱石の門弟で、芥川龍之介とも親交が深かったらしい。 この作品は、漱石の『夢十夜』と似たテイストだそうだけど、まだ未読なのでいずれ読まないと。 わたしの好きな幻想小説というジャンルで検索かけると、必ずと言っていいほど出てくるこの作品。 さす...
幻想小説と言えばこの人、的な存在。 夏目漱石の門弟で、芥川龍之介とも親交が深かったらしい。 この作品は、漱石の『夢十夜』と似たテイストだそうだけど、まだ未読なのでいずれ読まないと。 わたしの好きな幻想小説というジャンルで検索かけると、必ずと言っていいほど出てくるこの作品。 さすが。大好物でした。 短編小説なので、余計な伏線などはなく、イキナリ始まってイキナリ終わる。 日常と非日常の境目が曖昧で、不思議が不思議なまま終わる。 読者が置いてきぼりにされ、否応なしに余韻にひたらされる。 雨がしとしと降るような静かな真夜中、この本を読むと背中がゾクゾクしそう。 近代文学最高。
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短編集だが,ひたすら悪夢が続く.悪夢というと語弊があるけど,要は,夢でうなされているような話ばかり.夢なので何のオチもない.ひたすら脂汗が出たり,歯ぎしりしたり,そんな気色の悪い(と一言で括ってしまうのも,また問題があるような)話ばかり.でも,止まりません.
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冒頭の話が一番好き。 燃え盛る枯野、女、行く場所はどこにもない。 目覚めたいのに目覚めることの出来ない、心地良い悪夢のよう。 多少読みづらくても全集あたりで昔の仮名遣いで読んだほうが良い。 とにかく良作。 これにまさる幻想譚はない。
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全編を通して醸し出されるおどろおどろ感。 特におすすめは『山高帽子』と『映像』。 ちなみに『山高帽子』で卒論を書きました。
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内田百けんワールドというか、幻想的な夢物語の短編集。百けんの世界に浸れなかったので途中で読むのが辛くなり、完読せず
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暫定的ですが私の結論としては、百間は理解不可能、説明不可能ということです。 神秘という他ありません。
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