人間集団における人望の研究 の商品レビュー
社会における、自分の心のありようなど、あまり深く考えたことなかったな。実務や科学や私自身の幸せが何より重要で、社会の道徳など古臭い話だと思っていた。けど、これは社会的立場のある人間になろうとするならば必須だ。 戦争を経験した人のリーダー論は説得力高し。多分3分の2は理解できてな...
社会における、自分の心のありようなど、あまり深く考えたことなかったな。実務や科学や私自身の幸せが何より重要で、社会の道徳など古臭い話だと思っていた。けど、これは社会的立場のある人間になろうとするならば必須だ。 戦争を経験した人のリーダー論は説得力高し。多分3分の2は理解できてないが、人生において重要そうなので星5。 —- ◯七情の抑制 喜怒哀懼〔おそれ〕愛悪(にくしみ)欲 ◯克伐怨欲の抑制 勝とうとする心、自慢したい心、怨み、欲 ◯中庸を保つ ◯矜(プライド・自負心)を除去する ◯無欲になると心が静虚になる ◯九徳 ◯動かざる中心を持つ ◯興奮の抑制(高ぶりが来れば恥もまた来る、高ぶりは滅びにに先立つ。。 ◯実務能力の高さは重要
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人望の条件とは何か、を解き明かしていく一冊。 そもそもは1983年の発刊で、1991年に文庫化され、以来版を重ねた山本七平氏の書籍です。 単に今ある現象を捉えて説明するのではなく、儒教やキリスト教などの観点から人望について探究されており、特に朱子学の入門書である「近思録」に登場...
人望の条件とは何か、を解き明かしていく一冊。 そもそもは1983年の発刊で、1991年に文庫化され、以来版を重ねた山本七平氏の書籍です。 単に今ある現象を捉えて説明するのではなく、儒教やキリスト教などの観点から人望について探究されており、特に朱子学の入門書である「近思録」に登場する「九徳」や「七情」について詳しく言及。 「寛にして栗(寛大だからしまりがある)」などの九徳については、氏の言うその逆であるところの十八不徳(こせこせうるさいくせにしまりがない、など)を引き合いに出しながらの説明が面白い。 7章の「機能集団における指揮者の能力とは」においては、人望なき上官への面従腹背や、リーダーの決断変更による部下の士気喪失など、現代の企業にも通じる「あるある」的な話に思わず頷いてしまいます。 人望は、自己教育、自己修練によっても手に入れられるもののようです。
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人望という言葉に憧れる。そこに居るだけで、「あっ、あの人だ」となるのだ。その為には、学び続け、そして、どんな人からでも自分を正すために学び続ける意気込みが必要。まずは、その気持を持とう、と思わせてくれる。
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今読むと、当時のことを知らない世代には、ピンと来ない部分も多いが、そのことをわきにおいても、考察の一つ一つがジワジワ染みてくる。本書をテキストとして、現代の事象に当てはめて考えてみるのも一興であろう。
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「第一線で働いている人間はいろいろな矛盾を抱えつつ、その辺を矛盾なく成り立たせている」というあたりに今現在にも使える「徳」なり「人望」なりのエッセンスがあると読んだ。
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最近はリーダーシップというと、欧米流のコミュニケーションや心理学をベースにしたものが多いように思いますが、本書は、人徳に焦点を当てています。仁と徳。論語が中心ですが、西洋にも同様の思考があることが紹介されています。また、人徳をベースにしてもなお、人望を得るためにはスキルも重要であ...
最近はリーダーシップというと、欧米流のコミュニケーションや心理学をベースにしたものが多いように思いますが、本書は、人徳に焦点を当てています。仁と徳。論語が中心ですが、西洋にも同様の思考があることが紹介されています。また、人徳をベースにしてもなお、人望を得るためにはスキルも重要であることが指摘されていて、読んでいて納得感がありました。
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本書は、人望とは学んで習得する能力であり、文化を越えて通用する国際的な能力であるとする。優れた教育論でもある。最近は、研究倫理とかやかましいが、要は「徳育」。古典に学ぶにしかず。
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「人望」と言う概念を、「近思録」や「旧約聖書」などの言葉から考察を加え、過去の実例に照らすなど、書名にある「研究」に相応しい内容になっている。 かなりの時間をかけて読んだが、熟読するための本だと言える。 管理職者だけでなく教員や指導者と呼ばれる人に読んでほしい本。
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『帝王学―「貞観政要」の読み方』を読んで非常によかったので,山本七平氏の著作の2冊目として購入しました.教育に携わるものとしては,勉強になる部分も多く,良い本です.
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これは多分ホントのことだ。 経験上リーダーシップはスキルであることは知っていた。 しかし、人望もまた習得可能だということは知らなかった。 というか学問が甘かった。 山本七平が説明する伝統は学んだ方が得だ。 人望もあった方が得だ。 徳育の入門書として勧める。
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