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魔球 の商品レビュー

3.8

316件のお客様レビュー

  1. 5つ

    59

  2. 4つ

    127

  3. 3つ

    95

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

    2

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2024/06/10

初期の東野作品で昭和が舞台の話だったが、安定の面白さだった。 春の甲子園大会での一球、明かされる出生の秘密など次々と回収される伏線に、さすが東野作品と1人納得しながら最後は一気読みでした。

Posted byブクログ

2024/10/08

これを青春ミステリと呼んでいいのか。そんな言葉では表せないだろう。作中全然心中明かされない武志の想いが切迫した中で綴られる手紙は印象的だった。私は勇樹のおかげで気を休められたし辛抱できた感謝していると言うところに武志の内心、感情を感じ感銘を受けたが、当の勇樹はよろしく頼むと言う言...

これを青春ミステリと呼んでいいのか。そんな言葉では表せないだろう。作中全然心中明かされない武志の想いが切迫した中で綴られる手紙は印象的だった。私は勇樹のおかげで気を休められたし辛抱できた感謝していると言うところに武志の内心、感情を感じ感銘を受けたが、当の勇樹はよろしく頼むと言う言葉が心にずしりと沈んだという。心から慕う兄にされる最初で最後の頼み事に嬉しさとその内容の悔しさ、この時の勇樹の心情は推し量れないだろう。無口で無愛想で決して可愛がってくれない兄を一心に慕う弟の姿が健気だ。また、天才特有の口数少なく異常なところがあるのに対し実の母、義母、そして勇樹に対する想いは深く、誰よりも人情深いその武志というキャラクターにどうしようもなく惹かれる。特に母と電車を待ちに行っていた話は辛かった。30万で解決できるかくそが。武志が全てを賭けて守った親子が幸せに暮らせていて良かった。これは武志の人生の、家族愛の物語だ。ミステリ小説がただの謎解きでないことを再確認させられた。また、被害者が残したダイイングメッセージで犯人がわかるとかいう薄っぺらいストーリーでないところも実に東野らしい。好き。

Posted byブクログ

2024/05/14

東野さんのスポーツ系のミステリーということで、 こちらも図書館で借りて読んでみました。 全然知らずに借りたのですが、 こちらの本は東野さんの初期のころの著作で、 設定も昭和の時代。 「こんな昔から、東野さんって、 ミステリーを書いていたんだ~」というのが 率直な感想なのですが、...

東野さんのスポーツ系のミステリーということで、 こちらも図書館で借りて読んでみました。 全然知らずに借りたのですが、 こちらの本は東野さんの初期のころの著作で、 設定も昭和の時代。 「こんな昔から、東野さんって、 ミステリーを書いていたんだ~」というのが 率直な感想なのですが、 相変わらず、犯人や犯人の動機・事件の背景、 犯行の流れなど、全然類推することができません。 すなわち、どんな展開になっていくのかが分からず、 興味を持ちながら読み続けることができるミステリーです。 ストーリーとしては、 高校野球のプロ注目の投手の球を受けてていた キャッチャーが突然、何者かに殺されてしまうという 殺人事件と、ある大手電機メーカーの爆弾騒ぎという 一見無関係の事件が絡み合い、 最後には繋がっていくという、 中々の力作になっています。 細かいところを突っ込めば、若干の無理くり感を 感じないではないですが(刑事の推理が鋭すぎる…)、ミステリー好きには楽しめる本じゃないかと思います。

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2024/05/12

友人におすすめされた一冊。 序盤から次のページが気になる展開が続き、読む手が止まらなくなっていた。登場人物のキャラクターや当時の時代こその人間関係が絡み、より物語に入り込んでいった。 タイトルにある魔球が意味合いを変えつつ最後まで関係していて、考えさせられるが自分としては良い結末...

友人におすすめされた一冊。 序盤から次のページが気になる展開が続き、読む手が止まらなくなっていた。登場人物のキャラクターや当時の時代こその人間関係が絡み、より物語に入り込んでいった。 タイトルにある魔球が意味合いを変えつつ最後まで関係していて、考えさせられるが自分としては良い結末だった。

Posted byブクログ

2024/05/04

魔球とは何か?なんか悲しい話だなあと思う。子どもの頃の苦しい経験が才能を上回ってしまって悲劇を招いている。ストーリーはおもしろいんだが、終わりからするとイヤミスかな。

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2024/02/17

ミステリーとしては、最後がちょっと強引かなと思ったけど、それは東野圭吾さんの特徴でもあるので、まあ、良し。 しかし、それ以上に、人間模様がしっかりふんだんに描かれていて、単に小説として読めば充分満足できる力作だと思います。 ラストシーンが、珍しくほのぼのしていて、平和な読後感とな...

ミステリーとしては、最後がちょっと強引かなと思ったけど、それは東野圭吾さんの特徴でもあるので、まあ、良し。 しかし、それ以上に、人間模様がしっかりふんだんに描かれていて、単に小説として読めば充分満足できる力作だと思います。 ラストシーンが、珍しくほのぼのしていて、平和な読後感となりました。

Posted byブクログ

2024/02/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

貧乏な家庭で育ち、小さい時から家庭を支えていこうと野球をに専念して、やっと将来像を見えてきたのに事件が起きてしまった物語。 ストイックに物事に取り組む武志だが、もう少し余裕のある考え方があれば、または相談できる人が居れば、ハッピーエンドになるのだけどと思ってしまう。 最悪、プロ野球選手にやらなくても、家族は支えられるのに。 全ては貧乏な環境が原因で、少しでも多く稼ぎたいという考え方に固執してしまったのかな。 家族を守るという事も、自殺する事の1択しか思いつかなかったのが残念。 楽しめた作品でした。

Posted byブクログ

2024/02/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

20年ぶりくらいの再読。初読は学生時代なので、今と感性が異なるのだと思うが、昔はものすごく切なさを感じた思い出があるが、40も過ぎたおじさんになった私が読むと、気になるところが多く感じられた。 武志のストイックさや自殺のところはわかるのだが、そんな完璧な武志が誤っても北岡を殺害してまうなどあり得ないように思い、違和感が残った。また、切断しなくてはならないのが右腕である理由は分からなかった。武志の心情から来る理由であると自分を納得させた。 ただし終盤の悲しさはやはり圧巻。20年ぶりでも色褪せなかった。

Posted byブクログ

2023/12/21

初期の作品の中では特に好きかも。 ミステリーとしてもそうだけど、須田くんの人柄がとても際立っていた。 その正義感や優しさがとても心苦しかった。

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2023/11/06

しんどくて、苦しくて、辛くて泣けた。高校野球と企業の爆破未遂、そして殺人事件がどう繋がっていくのか…しっかりまとまってとても面白い。主人公の高校野球にかける思い、家族への愛、どうにか幸せになって欲しいと願いながら読み続けました。ただただ好きなことに打ち込み、何も悩むことのない世界...

しんどくて、苦しくて、辛くて泣けた。高校野球と企業の爆破未遂、そして殺人事件がどう繋がっていくのか…しっかりまとまってとても面白い。主人公の高校野球にかける思い、家族への愛、どうにか幸せになって欲しいと願いながら読み続けました。ただただ好きなことに打ち込み、何も悩むことのない世界に辿り着ける術はなかったのか。子供たちが辛い思いをする作品はやはりしんどい。この頃の東野さんの作品はどれも名作揃い。

Posted byブクログ