戦国武将の手紙を読む の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1991年刊行。書簡は重要な古文書というのはいうまでもないが、本書は戦国時代に活躍した人物の書簡を紹介し、その人物像や歴史的事件の背景を解説するもの。一人一通ずつしか開陳されないのが残念。最も興味深かったのは関ヶ原への西軍参加を真田昌幸親子に求める石田三成の書簡である。確かに、著者の言うように、三成の書簡は高圧的命令口調で、同心して事に当たろうというものではなく、彼の性格の一端を垣間見させる。このように、それぞれの書簡が書き手の個性を表し、興味深い。なお、豊臣秀次が剣の達人であったという像は意外。 信長・秀吉・家康、あるいは武田信玄、北条氏康、上杉謙信といった著名な戦国大名から、毛利隆元(元就の長男)、竜造寺隆信、加藤光泰などやや知名度の劣る人物まで網羅。
Posted by
- 1