ロードス島攻防記 の商品レビュー
割と短い物語だけれど、壮大で臨場感溢れる筆致で繰り広げられる歴史物語が面白かったです。 1522年、聖ヨハネ騎士団が根拠地とするロードス島に対し、オスマン・トルコのスルタン・スレイマンが大軍により親征を行ったという史実を記録文学風に描いているのですが、背景と経緯が本書の大半を占め...
割と短い物語だけれど、壮大で臨場感溢れる筆致で繰り広げられる歴史物語が面白かったです。 1522年、聖ヨハネ騎士団が根拠地とするロードス島に対し、オスマン・トルコのスルタン・スレイマンが大軍により親征を行ったという史実を記録文学風に描いているのですが、背景と経緯が本書の大半を占めるため、最初は数本の論文の書き写しで創作ノートレベルなのかなと思いましたが(笑)、主人公たちの生々しい活躍が絶妙に織り交ぜられ、次第に引き込まれていきました。特に後半は淡々と描かれているようで、ド迫力の場面をイメージできるような書きっぷりが物語を面白くさせていました。 当時のキリスト圏とイスラム圏の世界情勢をコンパクトに切りとったかのような背景説明も勉強になりました。 ミーハーな感慨ですが、現代にも残る聖ヨハネ騎士団に体験入団できないものかな。(笑)
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三部作の二作目。 恥ずかしながら、ロードス島というとトルコと戦った騎士団がいた島という程度の知識しかなかったので、新鮮な気持ちで読めました。しかし塩野作品は読んでいるうちに史実と創作の境目が判らなくなります。それくらいしっかり書かれているということなのかな。 最後のほうに、聖ヨハ...
三部作の二作目。 恥ずかしながら、ロードス島というとトルコと戦った騎士団がいた島という程度の知識しかなかったので、新鮮な気持ちで読めました。しかし塩野作品は読んでいるうちに史実と創作の境目が判らなくなります。それくらいしっかり書かれているということなのかな。 最後のほうに、聖ヨハネ騎士団が現在も存在しているという記述があって驚きました。そして創設当初のような、医療に特化した団体になっているということが感慨深かったです。
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オスマントルコとキリスト教世界の攻防を描いた2作目。ますます中世ヨーロッパへの興味が沸いてきます。欧州人との仕事も、また変わった目で見れるようになりそう。
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アンサイクロペディアに書いてあった、塩野七生さんが最も権威あるフジョシという一文がよくよく理解できる一冊!目ん玉飛び出ちゃったー!!!
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塩野作品―特にこういう物語性の強いものを読んでいると、司馬遼太郎と同じものを感じることがある。歴史的な部分の資料を揃え、きっちりと検証してあるがために、どこまでが史実(というか資料に基づいたもの)であり、どこが作者の創作であるのかがわからなくなるところだ。 世界史をみっちりと学...
塩野作品―特にこういう物語性の強いものを読んでいると、司馬遼太郎と同じものを感じることがある。歴史的な部分の資料を揃え、きっちりと検証してあるがために、どこまでが史実(というか資料に基づいたもの)であり、どこが作者の創作であるのかがわからなくなるところだ。 世界史をみっちりと学んだつもりでいたけれど、十字軍や騎士団というものの存在にはどうしてもピンとこないものがある。わからないながらも、騎士道というものには漠然としたイメージがあり、それがまさに本作品に描かれた、騎士団長リラダンとトルコのスルタン、スレイマンのあり方にぴたりとはまった。 日本史的な視点でみれば、篭城戦というのは(確実な援軍が期待できない限り)ほぼ負け戦という印象だが、ロードスの騎士たちは驚くほどよく戦ったと思う。ロードスが島であるせいもあるだろうが、季節と疫病と補給という要素が加わると、篭城もあながち悪い手ではないのかもしれない。 ロードス島の攻防戦もさることながら、その後のエピソードが秀逸。ロードス島、マルタ島に行ってみたくなる。しかし、一番驚いたのは、聖ヨハネ騎士団が未だ存在しているということ。国土を持たずに主権を有するというのがどういうことなのかはよくわからない。騎士団員はどういう人たちで構成されているのだろう。
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小アジアの南部に位置するロードス島。 オスマントルコ領ののど元に位置するこの島は 中世の宗教騎士団・聖ヨハネ騎士団の要塞だった。 ここで繰り広げられるキリスト教徒VSイスラム教徒の争い。 ここにも壮大な歴史のドラマがある。
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キリスト教世界vs.オスマン帝国の3部作の第2弾。他の2作よりも物語性が強い。聖ヨハネ騎士団とオスマン軍との戦闘シーンは見所満載。ロードス島が最終的に陥落した後のエピソードも自分としては興味深かった。
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塩野さんってローマ人の物語で初めて知ったけど かなりの大歴史小説家なのかも。。 司馬遼太郎に匹敵する? ===ここらかは個人的なメモ==== 1)ロードス島は薔薇のさく島という意味です。 2)聖ヨハネ騎士団は今も現存し独立国。 3)お城の戦いと砲台 4)スレイ...
塩野さんってローマ人の物語で初めて知ったけど かなりの大歴史小説家なのかも。。 司馬遼太郎に匹敵する? ===ここらかは個人的なメモ==== 1)ロードス島は薔薇のさく島という意味です。 2)聖ヨハネ騎士団は今も現存し独立国。 3)お城の戦いと砲台 4)スレイマン1世/カルロス神聖ローマ帝国
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『コンスタンティノープルの陥落』に続くキリスト教世界VSイスラム教世界の対決第二ラウンドです。 コンスタンティノープルを攻略した後、巨大な帝国へとその勢力の拡大していたオスマン・トルコにとって、ロードス島は喉元のトゲのような存在でした。時の大帝スレイマン一世はついに自ら陣頭指揮...
『コンスタンティノープルの陥落』に続くキリスト教世界VSイスラム教世界の対決第二ラウンドです。 コンスタンティノープルを攻略した後、巨大な帝国へとその勢力の拡大していたオスマン・トルコにとって、ロードス島は喉元のトゲのような存在でした。時の大帝スレイマン一世はついに自ら陣頭指揮を取ってロードス島攻略を開始します。攻めるオスマントルコ軍は二十万、一方でロードス島の守備隊・聖ヨハネ騎士団はわずか六百人。初めから勝負は決まっていましたが、ヨハネ騎士団は五ヶ月にわたり砦を守り抜きます。 ペルシャとスパルタの「テルモピュライの戦い」や日本でいえば楠木正成の「千早城の戦い」と同じで数の戦力差は信用できませんが、圧倒的に不利な戦いに挑みゆく騎士道精神と宗教的使命感に感銘を受けます。
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マルタへの旅行に向かう機内で読みました。聖ヨハネ(マルタ)騎士団がマルタに本拠を移す要因となったロードス島の攻防を描いた作品であります。騎士団に関する知見を得るという点で優れた読み物であり、マルタの旅を充実したものにしてくれました。当時の地中海の力関係と、騎士団自体の政治的な影響...
マルタへの旅行に向かう機内で読みました。聖ヨハネ(マルタ)騎士団がマルタに本拠を移す要因となったロードス島の攻防を描いた作品であります。騎士団に関する知見を得るという点で優れた読み物であり、マルタの旅を充実したものにしてくれました。当時の地中海の力関係と、騎士団自体の政治的な影響力の低下は興味深い。また、中世の戦いから近世の火器を多用した戦いへ変わる中での攻城戦に関する著者の知見は圧巻である。
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