上杉鷹山の経営学 の商品レビュー
江戸時代に米沢藩の改革を行った上杉鷹山について、経営的視点からうまくまとめられた本。現代の企業経営に通じる示唆も得られる。 文体はかなり平易に書かれていて分かりやすいが、それ故にやや脚色が過ぎると思われる箇所も散見されたため、その点は留意すべきか。
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政治家は徳の人でなければならない。 この言葉が全て。藩政改革にあたり、公が自ら変わらねばならないと説く。 この時代に人民の人民による人民のための政治の発想と、実行する決意は並々ならぬもの。 資質プラス全てのもに耳を傾け、学び、柔軟に対応する姿勢が負の踏襲を打ち破る鍵か。 側近の登...
政治家は徳の人でなければならない。 この言葉が全て。藩政改革にあたり、公が自ら変わらねばならないと説く。 この時代に人民の人民による人民のための政治の発想と、実行する決意は並々ならぬもの。 資質プラス全てのもに耳を傾け、学び、柔軟に対応する姿勢が負の踏襲を打ち破る鍵か。 側近の登用においての人材発掘もユニーク。信用できるブレーン固めも必須だ。
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上杉鷹山といえば、一昔前随分とブームになり、もてはやされたことがある。本書も1990年の発行だから、たぶんその頃に書かれたものなのだろう。 著者の童門冬二氏は東京都の職員として局長級を経て、のち、作家となった。歴史の中から現代の素材を探すのが得意だそうだ。本書は同氏の「小説...
上杉鷹山といえば、一昔前随分とブームになり、もてはやされたことがある。本書も1990年の発行だから、たぶんその頃に書かれたものなのだろう。 著者の童門冬二氏は東京都の職員として局長級を経て、のち、作家となった。歴史の中から現代の素材を探すのが得意だそうだ。本書は同氏の「小説 上杉鷹山」から、現代のビジネスに通じるエッセンスを集め凝縮されているそうだ。 かつてアメリカのJ・F・ケネディ大統領が尊敬する日本人は誰かと問われて、「ウエスギ・ヨウザン」と答え日本人記者たちを当惑させたというエピソードがあるそうだ。以前はそれほどまでに鷹山はマイナーな存在だった。 しかし、江戸時代中期に米沢藩の財政改革を断行した手法は、幕府が行った三大改革が失敗したのに比べ、なぜうまくいったのか。それはすべて「愛」があったからだという。領民や部下へのいたわり、思いやりがあったからこそ改革を推進することができた。 鷹山の改革は、まず「火種を移す」ことから始まった。藩主になって初めて米沢入りしたときに見た荒れ果てた領内に絶望しかけたとき、カゴの中にあった煙草盆の灰皿の底に火種を見つけた。その火種を新しい炭に火を移すように、改革の火も少しずつ移していこうと決心し、供回りのもの達に訓示する。その火種になれと。それを聞いた藩士たちは感動し、国元で実行に移していく。大変感動的なエピソードである。 読み終えるまでに何度涙を拭ったことだろう。今度は是非とも「小説 上杉鷹山」のほうを読んで新たな感動に浸りたい。
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鷹山関係の2冊目を読み終えてみて、改めて感服してしまいました。自分が、リーダーとして、振舞うことが、できなくとも、支える事は、できるのでは、ないかと思う。良いリーダーを見つけ、良い職場作りに繋がればと思います。自分の中に、火種を!
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小説上杉鷹山を読んでから、すぐに読んだので、読み物としては小説の方が情緒的で重厚で良かった感ありつつ、確かにダイジェスト版として鷹山というか治憲のすごさを把握できる本。 象徴的な箇所を引用致します。 「経済の低成長期の湿潤な時期においても、発想の転換をし、複眼の思考方法を持ち、歴...
小説上杉鷹山を読んでから、すぐに読んだので、読み物としては小説の方が情緒的で重厚で良かった感ありつつ、確かにダイジェスト版として鷹山というか治憲のすごさを把握できる本。 象徴的な箇所を引用致します。 「経済の低成長期の湿潤な時期においても、発想の転換をし、複眼の思考方法を持ち、歴史の流れをよく見つめるならば、閉塞状況の中でも、その壁を突破する方法はあるのだということを、鷹山の軌跡は如実に示している。」 「鷹山が甦らせたのは、米沢の死んだ山と河と土だけではなかった。彼は、何よりも人間の心に愛という心を甦らせたのである。現在の世でもっとも欠けているのは、この愛と労りと思いやりの心であろう。この心を除いては、どんなに立派な経営計画も決して成功はしない。鷹山の治績は、そのことを如実に物語っている。」
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今の時代なら当然なことも、この時代にはとても珍しい考え方だったと思う。 そんななか、改革を進めていったことは、とにかくすごい! 鷹山に真摯さと愛があって、周りにも忠誠心に長けた人がいたから出来たんだろうなぁ。 日本の政治もこうなればいいのに…。 私は、『人一人一人に現われている...
今の時代なら当然なことも、この時代にはとても珍しい考え方だったと思う。 そんななか、改革を進めていったことは、とにかくすごい! 鷹山に真摯さと愛があって、周りにも忠誠心に長けた人がいたから出来たんだろうなぁ。 日本の政治もこうなればいいのに…。 私は、『人一人一人に現われている実態の総和によって鷹山は次第に頭の中に米沢藩の実像を構築していった。』って文章に鷹山の凄さを感じました。
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『小説 上杉鷹山』のエッセンシャル版という感じ。小説は分厚いので、こちらからだと入りやすい。小説を先に読んでいれば、重要な要素を整理して振り返ることができる一冊。
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顧客のためだけでなく、「従業員、社員」にとって有益となる経営が大事であることを、教えてくれた本。 今の日本に上杉鷹山のような経営者はいるのだろうか? 経営者を目指される方に読んでほしい本です。
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上杉鷹山がいかに米沢藩を改革したか、概要がわかる。その施策は現代からすると違和感の無いものだが、当時の世相からするとかなり先進的・革命的なものであったようだ。鷹山がそのような考えに至った経緯に興味が湧くところだが、本書ではあまり触れられていないので、同じ筆者の「小説 上杉鷹山」も...
上杉鷹山がいかに米沢藩を改革したか、概要がわかる。その施策は現代からすると違和感の無いものだが、当時の世相からするとかなり先進的・革命的なものであったようだ。鷹山がそのような考えに至った経緯に興味が湧くところだが、本書ではあまり触れられていないので、同じ筆者の「小説 上杉鷹山」も読んでみたい。
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米沢藩藩主であった上杉鷹山の藩経営について書かれた本。鷹山の温かみと優しさを感じるエピソードが多く散りばめられており、素直に感銘を受けた。 鷹山の思想には共感することが多く、自らの組織マネジメントにも活かしていきたい。
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