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ハーバード・メモリーズ の商品レビュー

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2013/07/03

下村さんの本があったので、ブックオフで100円で購入。 ハーバード大学特別研究員として過ごした一年間の記録。 一種の研修なのだが、ここの条件が仕事のことは一切禁止という内容。 やはり、米国の大学のレベルは高いと感じさせられる。 例えば外交政策であれば、そのパートごととして二人...

下村さんの本があったので、ブックオフで100円で購入。 ハーバード大学特別研究員として過ごした一年間の記録。 一種の研修なのだが、ここの条件が仕事のことは一切禁止という内容。 やはり、米国の大学のレベルは高いと感じさせられる。 例えば外交政策であれば、そのパートごととして二人の教授が担当と なるが、一方の教授が講義をしているときにはもう一人の教授が 一緒になって必死に講義を聞いているというところ。 必然的に授業に緊張感が出る。 また、別にアメリカの学生が日本の学生よりも勤勉と言う美徳が あるということではないということ。つまり、必死に勉強をしなければ 授業についていけない仕組みが出来あがっていること。 読んでおくべき文献はざっと週1000ページ・・・。それを読んでいるという 前提で講義が行われる。 でも、これ、別に日本でもやればいいのにとも思ってしまう・・・。 本書の刊行が1990年。著者の指摘は、日本はトップとボトムの差を なるべく縮める傾向。一方、アメリカはトップをとことんまで引き上げて 個人の才能で勝負させる仕組み。 良いにせよ悪いにせよ、この傾向は今も変わらないので、中国・韓国の ように米国でびっちりと学習・リーダーとしての素質を叩きこまれて 母国で花咲かすことが、一番健全な姿なのではないだろうか。 また当時はブッシュvsデュカキスの選挙時代。 基本アメリカ人は「ノープロブレム」な状態であればよい、 そして嫌なニュースは聞きたくない、故に耳当たりの良いことを 強調する人に人気が集まる、という国民気質。 やれやれと思ってしまうが、まあそんな彼らがよくぞオバマを 選んだものだ。 いくつ年を重ねても、学習の必要性、意義を教えてくれるよい一冊でした。

Posted byブクログ