月夜のみみずく の商品レビュー
小学生の頃、何かでこの本を読んだことがある。家にあったのかもしれないし、教科書に載っていたのかもしれない。ハッキリとは覚えていないのだけれど、とにかく、すごく寒くて空気の澄んだ夜の雰囲気と、ミミズクに会いに行くというワクワクする気持ち、この2点がすごく印象的に自分のなかに記憶とし...
小学生の頃、何かでこの本を読んだことがある。家にあったのかもしれないし、教科書に載っていたのかもしれない。ハッキリとは覚えていないのだけれど、とにかく、すごく寒くて空気の澄んだ夜の雰囲気と、ミミズクに会いに行くというワクワクする気持ち、この2点がすごく印象的に自分のなかに記憶として残っていた。 改めて、読んでみて。 ああ、そうそう、この冬の感じ。 真っ白で、きらきらしてて、静かで、森の影は濃くて、雪がしゃりしゃりいって…瞬間的に、昔読んだ時の感覚を思い出した。知らない異国の地を想像しながら、絵とともにミミズクを探したかつての感覚を思い出した。 そして、なんといっても、ミミズクに会えた時のあの圧倒されるページ!息を呑む。思わずミミズクを見つめる。絵、なのに、絵、だからか、ものすごい迫力で、本物に見つめられたかのようにドキドキする。 「みみずくに あうときは おしゃべりは いらないの さむさも へっちゃらなの あいたいな あえるかなって わくわくするのが すてきなの」 本当にその通り!
Posted by
しんと静まる夜。雪が全ての音を吸収して。父さんと一緒にみみずくに会いに行く女の子。父さんの言いつけを守って声を出さず…女の子の息づかいが聞こえてきそうな絵本。
Posted by
月夜の晩に、お父さんと女の子がみみずくに会いに行く話。ただそれだけといえばそれだけなんだけど、冬のキンと凍る情景が美しい。少し大人になったら出来る特別なコト、という雰囲気と、「みみずくに あいにいくときは しずかにしなくちゃ いけないよ」のフレーズが印象的だった。
Posted by
寒い冬の夜おそくに父親に連れられ 野生のみみずくを探しに森へ行く少女を、 美しい詩と共に描いた絵本です。 自分自身、ボクシングの試合前は、 京都の鞍馬山の山奥に山籠りしに行きます。 森の中にいると、生命の息吹や自然界のパワーを直に感じれるし貰えるから、 決して大袈裟で...
寒い冬の夜おそくに父親に連れられ 野生のみみずくを探しに森へ行く少女を、 美しい詩と共に描いた絵本です。 自分自身、ボクシングの試合前は、 京都の鞍馬山の山奥に山籠りしに行きます。 森の中にいると、生命の息吹や自然界のパワーを直に感じれるし貰えるから、 決して大袈裟ではなく 細胞の一つ一つが浄化していくような不思議な感覚を得られます。 だけど夜は、静まりかえった森の中に獣の気配や鳴き声がして、 怖くて寝れなくなるほど、自然の脅威を感じたりして(汗)(≧∇≦) やっぱ都会の喧騒の中にずっといると、 人間澱んでくるのかなぁ〜って、 自然の中で暮らしてみて初めて分かりました。 この絵本のお父さんと娘も 生きるということを肌で感じるために、 自然の脅威をまだ幼い娘に教えるために、 夜の森へと出かけていきます。 みみずくの鳴き声を真似て 本物のみみずくを誘うお父さん。 夜の雪の中を歩く怖さや不安、 少女が感じる ようやく兄に次いで森に連れて行ってもらえる年齢になったことへの喜び、 何かを得るためには 寒さの中勇気を持って進み、 じっと我慢しなくちゃいけないこと、 求めていたものに会えなくとも がっかりしないこと、 そしてこれから出会うだろう 未知のものへのときめきなど、 そのまま長い人生にも当てはまる教訓と 幼い少女の鼓動が直に伝わってくるような詩情あふれる文章が本当に秀逸で、 読む人それぞれが 期待に胸膨らませる少女の気持ちを 追体験していきます。 シンプルな構成の絵本だけど この一冊の中に自然の怖さや掟、 生きる喜びがすべて詰まっている。 子供の頃にこういう貴重な 『生の体験』ができた少女がうらやましいな(^_^) 自分の足を使って 見て触って肌で感じた『生の体験』は、 どんなに年月が経とうとも 記憶の核となって、 自らを支えてくれるハズです。 少女の語り口調を忠実に再現したであろう、 詩人の工藤直子さんの訳にも拍手! なお今作は、絵の表現力が問われる世界三大絵本賞のひとつである コルデコット賞を1988年に受賞していることを追記しておきます。 これからの寒い冬の夜にピッタリな絵本ですよ(^^)
Posted by
真冬の森の中にお父さんと女の子がみみずく探しに出かけるお話。 女の子の語りが詩的で歌を歌っているように聞こえました。
Posted by
図書館の児童スペースにコールデコット賞の本棚があり、そのなかでタイトルが気になったので、よんでみた 「わたし」が「とうさん」と、冬の夜ふけに、みみずくをさがしに出かけるおはなし 全体的に詩的で、澄んだ雰囲気がある 俯瞰するような、側でそっと見守っているような、カメラワーク的な写...
図書館の児童スペースにコールデコット賞の本棚があり、そのなかでタイトルが気になったので、よんでみた 「わたし」が「とうさん」と、冬の夜ふけに、みみずくをさがしに出かけるおはなし 全体的に詩的で、澄んだ雰囲気がある 俯瞰するような、側でそっと見守っているような、カメラワーク的な写実の絵に、臨場感がある 冷えた空気、音の響き、みみずくの気配、わたしととうさんの心の動き、色色なものを感じることができる みみずくと出あった時の感覚、帰り道の空気、私もみみずくにあえたような気分になった
Posted by
”みみずくに あうときは おしゃべりは いらないの さむさも へっちゃらなの あいたいな あえるかなって わくわくするのが すてきなのー それが とうさんに おそわったこと” (ヨーレン詩 くどうなおこ訳「月夜のみみずく」より) 小学校6年生の頃、国語の教科書の新しい単...
”みみずくに あうときは おしゃべりは いらないの さむさも へっちゃらなの あいたいな あえるかなって わくわくするのが すてきなのー それが とうさんに おそわったこと” (ヨーレン詩 くどうなおこ訳「月夜のみみずく」より) 小学校6年生の頃、国語の教科書の新しい単元をノートに写すという宿題があり、この「月夜のみみずく」も、こたつに入って、テレビに背を向けてガリガリとノートを埋めたお話のひとつだった。 冬の夜、お父さんと一緒に、森の中へみみずくに会いに行く女の子。 まるで昼間のように明るく、痛いほど冷えた月夜の雪原を、期待と緊張に胸をドキドキさせながら、それでも静かに静かに、深い雪を踏みしめていくー。 この本を読んだこどもたちは、女の子とお父さんと一緒に、あの森でみみずくに会うのだろうな、と思う。 12歳の冬のこたつで、眠気に頭がぐらぐらしながらもめくり続けた教科書の上に、耳が痛いくらいの寒さと、自分の心臓の音まで聞こえそうな静けさ、不思議な明るい森のことを覚えている。 今でも冬の夜には時々、あの明るい夜の森にいるみみずくのことを考える。 この世に実在する森ではなく、”本の中”でもない、「わたし」とあの「物語」の真ん中くらいの場所に、じっと息を潜めているような気がする。 そんなことを考えていると、いつのまにか眠りに落ちている。
Posted by
絵がとてもきれい。 子どもに読み聞かせると、ミミズクに出会うまでの緊張感は五歳児にでも伝わるのか、じっと息をのむように聞いてます。もう少し大きくなったら、ひとりで、じっくりよんで欲しい一冊。
Posted by
森のミミズクに会うために、真冬の森にお父さんと娘さんが入っていきます。凛と冷えた空気の中、寒さを我慢しながらもミミズクに会えるワクワクが入り交じった子どもの気持ち。冬の森の情景。どこか北海道の森に似ていて、よりいっそう思い入れができました。 by Vitesse
Posted by
お父さんとみみずく探しの小さな冒険。 ある冬の夜の、ドキドキワクワクなひと時を 子どもだけが持つピュアな目線で描いています。 Cindy日記にと~っても影響を与えた作品なのです。 あとね・・・挿絵が素晴らしいです!!
Posted by