蜘蛛の糸・地獄変 の商品レビュー
「地獄変」を読んだ時…昔「羅生門」を授業で読んだ瞬間に心に湧いたのと同じ何かが蘇った。 私は芥川龍之介の「はっ…」っと息を飲むような苦しく切ない後味が好きかもしれない。 どの作品にもちょっとした苦味があるような、そして何かを考える余韻を残しているところが、難しいながらも読み続けて...
「地獄変」を読んだ時…昔「羅生門」を授業で読んだ瞬間に心に湧いたのと同じ何かが蘇った。 私は芥川龍之介の「はっ…」っと息を飲むような苦しく切ない後味が好きかもしれない。 どの作品にもちょっとした苦味があるような、そして何かを考える余韻を残しているところが、難しいながらも読み続けてしまう理由に違いない。 芭蕉が登場する作品もあれば最後は少しファンタジーもあって、幅広い世界を味わえる一冊。
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芥川の鋭い筆致によって人間の業、強さ弱さを浮かび上がらせた作品を、うまくまとめていると思う。装丁が美しいのもポイント。最後の一編だけすこし「ちがう」気もしたが、巻末には年表も付いていて十分に楽しめた。
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羅生門を読んでから、芥川龍之介さんの作品に触れてみたいと思い買ってみましたが、凄く面白かったです。 所々言葉の意味が理解できず、読めないところもありましたが、勉強になりました。個人的に、「蜘蛛の糸」、「毛利先生」、「犬と笛」が心に残っています。
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歴史もの、キリストもの、エッセイ、童話(寓話?)と振り幅の広い短編集。おなじみ蜘蛛の糸でようやく見知った話に出会えた安心感があったものの。全体的にどう受け止めていいのか今二つ三つ困る構成。鬼灯の冷徹を読んでいたおかげで地獄変とかはあの世界観で脳内変換されて読みやすかった。と。
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「蜘蛛の糸」 俺は、カンダタ(牛建陀多)だ。 もちろん、殺人も放火もしてはいない。 だがしかし、悪事を働いたことはないと言い切れるだろうか? そんな罪人の俺も、一度ぐらいは小さな善行の機会はあっただろう。 蜘蛛の糸の様に、儚くも脆い救済を得ることになるかも知れない。 でもその契...
「蜘蛛の糸」 俺は、カンダタ(牛建陀多)だ。 もちろん、殺人も放火もしてはいない。 だがしかし、悪事を働いたことはないと言い切れるだろうか? そんな罪人の俺も、一度ぐらいは小さな善行の機会はあっただろう。 蜘蛛の糸の様に、儚くも脆い救済を得ることになるかも知れない。 でもその契機ですら、人間は利己主義に塗れ自らの手で失ってしまうのだ。 文庫版にして僅か6頁だが、その内容は無情にして重い。 日本のロックでも、しばし題材に挙げられる。 筋肉少女帯「蜘蛛の糸」 人間椅子「蜘蛛の糸」 空無茶「健陀多」
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表紙にひとめぼれ。 芥川作品の中でもお気に入りの話が入っているので、個人的にうれしい一冊です。
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8つの話が入っています。 中でも、短いながらに人間の欲深さを描いた『蜘蛛の糸』、 怖い、でもどうなったのか知りたい、な『地獄変』、 後々胸がきゅうっとなる『毛利先生』。 この3つは特に心に残りました。 『邪宗門』は所々言葉が難しく、私の少ない知識では内容を理解し切れませんでした...
8つの話が入っています。 中でも、短いながらに人間の欲深さを描いた『蜘蛛の糸』、 怖い、でもどうなったのか知りたい、な『地獄変』、 後々胸がきゅうっとなる『毛利先生』。 この3つは特に心に残りました。 『邪宗門』は所々言葉が難しく、私の少ない知識では内容を理解し切れませんでした残念。 勉強してからまた来ます。
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やっぱり芥川龍之介はすごいですね。 個人的には『犬と笛』が面白かったかな。 『邪宗門』も続きが気になるなぁ
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「蜘蛛の糸・地獄変」芥川龍之介 教養小説。黄枯茶。 人の機微がいちばん分かるのって、文学だよなあ。 奇しくも明日(7/24)は、河童忌。芥川龍之介の没日だそう。 袈裟と盛遠/蜘蛛の糸/地獄変/奉教人の死/枯野抄/邪宗門/毛利先生/犬と笛 (4)
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