屋根裏部屋の秘密 の商品レビュー
松谷みよ子さんといえば「いないいないばあ」「いいおかお」だし、「モモちゃんシリーズ」の小さいモモちゃんが大好きだった。ももちゃんとあかねちゃんでは、ももちゃんにあかねちゃんという可愛い妹が生まれ、なんだか、寂しいようなとても甘酢っっぱい気持ちで読んだ覚えがある。そんな松谷さんが書...
松谷みよ子さんといえば「いないいないばあ」「いいおかお」だし、「モモちゃんシリーズ」の小さいモモちゃんが大好きだった。ももちゃんとあかねちゃんでは、ももちゃんにあかねちゃんという可愛い妹が生まれ、なんだか、寂しいようなとても甘酢っっぱい気持ちで読んだ覚えがある。そんな松谷さんが書いた「屋根裏部屋の秘密」表紙の絵が何だか暗くて怖いけど、どんな秘密なんだろう?とちょっとワクワクして読んだ。 ショッキングな内容にびっくりした。これは、夢いっぱいの小学生が読む本じゃないな・・・・・。731部隊というのは、有名なことなの?知らなかった。こんなことが日本で行われていたなんて。こんな事実があったのなら、もっともっと、大きく取り上げて、アウシュビッツのようにみんなが知っていていいはずじゃないか?あとがき以降を読んで、松谷さんが、こうした戦争や、差別、古くから民話として人々の中に埋もれてきた民話を研究して掘り起こしていることがわかった。 中学生以上は、平和学習の一環としてでいいから、こういう本を読んで、日本のしてきたことを知るべきだ。知らずに、アジアの人たちと対等に話すことはできないと思う。
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突然話が始まって、登場人物の関係など、最初はよく分からなかったけど、読み進めていくうちに、意味が分かり、そういうことか、と急に謎が解けたりした。 興味本位で、亡くなった祖父の書斎を調べた結果、昔、身近な人が七三一部隊に所属し、人体実験を繰り返していたと知り、エリコやゆう子はショックで信じられなかったが、祖父の遺言を胸に刻んで、そのつらい思いを乗り越えた。
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戦争に関するお話。731部隊という、中国人やロシア人捕虜を使って細菌兵器の開発などを行っていた部隊に、亡くなったじじちゃまが関わっていた。 優しい人が優しくいられるのは平和な世の中だから。戦時下においては、平時には考えられないような残虐な行為が日常的に行われる。国とか何か大きなものの前では、個人の良識や良心は麻痺させられてしまうのでしょう。 戦争は絶対ダメ。 折しも今日は原爆の日。地球上から戦闘がなくなりますように。
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気軽に感想を述べられる作品ではない。 普通の中学生、大学生がいてその日常の隣に暗く思い歴史の傷跡が残る。 じじちゃまは優しかったとエリコはは言った。 その優しかったじじちゃまは、戦争中に恐ろしい行為を行った人だった。 愛した孫に、まだ中学生の孫に、その傷を託すしかなかったじじちゃまの苦しさは想像を超える。 日本は、もっとちゃんと伝えておくべきだったのではないか。 学びの一環として、自分たちの過去を。ほんの数十年前の過去を。もうすでに忘れかけているではないか。 これから、どう舵を切るべきなのだろう。
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ちいさいモモちゃんしか読んだ事なかった松谷みよ子。 タイトルだけみて、どんな秘密だろう?とドキドキしながら読み進めると不穏な空気が…。 それもそのはず。 731部隊の話だった。 日本人が犯してきたこと、受け止めなければ。
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TVで特集番組を放映している今日、これを登録するべきかと。 祖父が731部隊に属していたことを知る主人公。 異国の少女の幽霊が、自分は「丸太」だったと語ります。 辛いお話です。
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ゆう子とエリコとおばさんと直樹が交代で章が進んでいく。祖父の残した別荘の屋根裏部屋に隠された一つのダンボール。そこかには、祖父の隠したかった秘密が… 戦争系の本です。 そう思わずにざっと読んだので、「え?そういう系?」って思いました。児童文学なのかもしれませんが、知らない子が...
ゆう子とエリコとおばさんと直樹が交代で章が進んでいく。祖父の残した別荘の屋根裏部屋に隠された一つのダンボール。そこかには、祖父の隠したかった秘密が… 戦争系の本です。 そう思わずにざっと読んだので、「え?そういう系?」って思いました。児童文学なのかもしれませんが、知らない子が、たとえば「ナルニア国物語」的なイメージで手に取るとショックを受けるかも。 戦争のテーマは「731部隊」。重い、重いよ…。悲惨だよ。日本軍が人体実験を行った部隊なのですが、いや、重い。 多分、主人公たち中学生、大学生らがこの歴史をどう背負っていくか、繋いでいくかがテーマだとは思うのですが、いかんせん731部隊の話の重さが際立っていて、それどころじゃなかったです。
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第二次世界大戦の中で、日本の行ってきたことの清算は、まだ行われていない。中でも「731部隊」の残虐さ、凄惨さは直視に耐えないものだが、そこに踏み込まないでは済まされない。 日本は被害国なのではない。加害国なのだ。 最後の最後で、それでも自分の罪を焼き払うことなく、次世代に任せると遺言したじじちゃまを、安易に赦すと言ってはいけないが、哀れと思う。 それから個人的に、迷いを抱えつつ思索する少年だった直樹が、思いやりと行動力のある思慮深い青年になっていて、ちょっと感動した(^^;。
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小学生のとき、図書室で借りたのが最初でした。 初めて、戦争というものを思い知らされた衝撃を今でも覚えています。 日本は被害者であると同時に加害者でもある、なんて教科書では教えてもらえないのですから。 アマちゃんの私には、悲しくて悲しくてどうしようもない事実だけど、戦争と真摯に向か...
小学生のとき、図書室で借りたのが最初でした。 初めて、戦争というものを思い知らされた衝撃を今でも覚えています。 日本は被害者であると同時に加害者でもある、なんて教科書では教えてもらえないのですから。 アマちゃんの私には、悲しくて悲しくてどうしようもない事実だけど、戦争と真摯に向かい合う気持ちが持てるようになった気がします。
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★あらすじ ゆう子は、はとこのエリコに誘われて、久しぶりに花姫の山荘へ滞在することになる。 エリコは育ての親である祖父「じじちゃま」を亡くしたばかりなのだが、いまわの際に、大事な遺言を託されたのだという。 「山荘の屋根裏部屋にあるものを、若いお前たちに託す」 屋根裏部屋はじじちゃまの書斎で、いつも鍵がかけられている開かずの間だ。それだけに、ふたりは託された「もの」に期待を膨らませる。じじちゃまはエリカに何を遺してくれたのかしら? 宝物? それともその地図かしら? ★感想 シリーズ4作目。 テーマは731部隊。 これは実は再読じゃないんですが、小学生の頃に読んでたらショックだったろうなあ。 731部隊については、現在までたくさんの小説が取り上げてるし、興味もあるので何冊も読んできてますから、今となれば耐性がありますが、知識皆無の小学生の頃にでも読んでたら…(・Д・;))))ガクブル 件の書類を焼き捨てようとした忠男さんの気持ちも、「こんなこと知りたくなかった! わたしには関係ないじゃない!」と叫ぶエリコの気持ちも、託されたからには何とか適切に世に出そうとする直樹の気持ちも、どれもよくわかる……
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