日曜日と九つの短篇 の商品レビュー
十篇の作品が収められた短編集。男女の心の機微を描いた恋愛小説が多いようですが。それだけだと思っていると、中にはとんでもなくラストでひっくり返されちゃうような物語もあるので油断できません。 お気に入りは「母の手紙」。このラストは予想外でした。まさしくびっくり。
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やくざと恋仲になった新旧2組の話。女将の後悔と指切る覚悟で一緒になろうとした若い青年への女の裏切りが切ない「裏町」 玩具店に買い物にくる10年前出て行った妻を接客する「棚の隅」 息子にはやさしく接し嫁には自分がされたように厳しい姑を演じていた。死して初めて告白する真実。息子にだけ...
やくざと恋仲になった新旧2組の話。女将の後悔と指切る覚悟で一緒になろうとした若い青年への女の裏切りが切ない「裏町」 玩具店に買い物にくる10年前出て行った妻を接客する「棚の隅」 息子にはやさしく接し嫁には自分がされたように厳しい姑を演じていた。死して初めて告白する真実。息子にだけは知っていて欲しいという気持ちが胸に迫る「母の手紙」★ドラマ化 いき遅れだが結婚の話がきている駅店の女性と不器用な×1男性客とのなれそめ。キュンとはしないリアルな男女の話「改札口」 年の差夫婦と一人の女性の話。男性が亡くなり残された若い妻は長年夫といい仲だった自分も懇意の女性の家を訪ねる。女同士のバトルはなく、人間同士の温かみが伝わった「形見分け」 新婚の娘は自分の離婚話を両親に相談する。仲いいと思っていた両親夫婦にも離婚話が。夫婦にしかわからない(特に理由があるわけでもなく)影が落ちるものがあるもんなんだな思わされた。「(不明)」 非常に良作が多いあたりの短編集。さすがです。 昔の嫁姑関係って大変かつ辛らつだったんだなと勉強になった。(ほぼいやがらせの域)
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男と女、親と子。あるいは同じ男を愛した二人の女。人々の関係性を濃やかに描いた短編集。書かれたのがちょうど自分の生まれた頃で、いま読めば古めかしいような描写があるのだけれど、そういう時代のにおいみたいなものがたまらなくツボ。
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ノンミステリの短編集。 切なくなったり晴れやかな気持ちになったりできる10作品。 表紙の絵は萩原健一だって。
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