日本語(下) の商品レビュー
1988年初版。 上巻は、世界の中の日本語、発音、語彙。 下巻は、日本語の漢字について、日本語文法、日本語のこれから、の三つからなり主に日本語文法を扱っている。 文法は日本語の文法と外国語の文法を比較することで日本語文法の特徴を浮き彫りにし、世界でも日本語が十分立派な言語であ...
1988年初版。 上巻は、世界の中の日本語、発音、語彙。 下巻は、日本語の漢字について、日本語文法、日本語のこれから、の三つからなり主に日本語文法を扱っている。 文法は日本語の文法と外国語の文法を比較することで日本語文法の特徴を浮き彫りにし、世界でも日本語が十分立派な言語であるということを示している。 日本語のこれからについては、35年前の予想なので当たっている所当たっていない所があるが、35年前の予想よりも言語環境が遥かに進化している。 日本語自体は多少変わったが微々たるもの。35年前と比べて感覚として日本語の98%は変わっていない気がする。新語が出てきては淘汰されている。 最近目にするのは英語の頭字語(acronym)で略語(abbreviation)を作るということで、例えばJAXAはJapan Aerospace Exploration Agencyの略称で、日本語の正式名称は「宇宙航空研究開発機構」のことなのだが、このままJAXAで表記している。この英語の略語表記が急に増えた気がする。一方、日本国憲法などは古く分かりにくい日本語のままである。
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他国語と比べたときの日本語の特徴が、語彙や文法等色々な面から考えられていた。 個人的には上巻より下巻のほうが楽しんで読み進められた。 1回読んだだけでは完全には理解できないので、定期的に読み返していきたい。
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紹介は上巻に書きました。そちらをお読みください。 初歩の学生さんに案内を書いていいます。覗いてみてください。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201904110002/
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日本語、という言語を、徹底的に追求した名著。 様々な視点から、日本語という言語の本質を見極めようとする試み。 その、膨大な手間と、卓越した視点が凝縮されています。 「日本語」。 その独自性。多国語との類似性。 長所。そして短所。 日本語を日本語たらしめる、数々の要素。 ...
日本語、という言語を、徹底的に追求した名著。 様々な視点から、日本語という言語の本質を見極めようとする試み。 その、膨大な手間と、卓越した視点が凝縮されています。 「日本語」。 その独自性。多国語との類似性。 長所。そして短所。 日本語を日本語たらしめる、数々の要素。 それらを一つ一つ、丁寧に検証した一冊です。 言語を論ずる際には、その対象となる言語だけを考えては駄目。 世界各国に散らばる他言語との対比によって、対象言語の特色を浮き出させる必要がある。 これは、比較言語学という学問の手法らしいです。 確かに、この考え方は、いろいろな学問に通じる考え方ですね。 本書はそこを基点とし、「日本語」を日本語たらしめる要素を一つずつ丁寧に検証しています。 その手法はあくまで緻密ですが、決して堅苦しくはありません。 この抜群の平衡感が、著者である金田一春彦氏の持ち味だな、と思います。 比較的難解な内容の筈ですが、つっかえることなく、すらすらと読めました。 尤も、一度の通読程度では、その内容を完全に理解したとはとても言えないですけれど。 「日本語」という言語の特色を、ここまで鮮明に浮かび上がらせたことは本当に素晴らしい。 40刷を超える、超が付くほどのロングセラーになっている事に、深く納得しました。 日本語の持つ独自性、一方で論じられる多国語との類似性。 日本語の持つ長所と短所。 それらが、短い章立てで綺麗に書き記されています。 自分たちの母国語の特色と可能性。 それを知ることは、とても大事なことだな、と改めて思いました。 日本語を愛する人、必読の一冊と思います。 読んで損はない。むしろ得るものだらけである。 そう、断言致しましょう。
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上巻に比べると、文法解説などは少し読んでいて面白さに欠ける。しかし、古典や外国語での例も引きながら日本語の特色について検討しているのは、本当に類書をみない、貴重なことである。 ワープロの普及で日本語がどう変わるかという検討もされている。漢字は一画足りなくてもそれとわかれば良いの...
上巻に比べると、文法解説などは少し読んでいて面白さに欠ける。しかし、古典や外国語での例も引きながら日本語の特色について検討しているのは、本当に類書をみない、貴重なことである。 ワープロの普及で日本語がどう変わるかという検討もされている。漢字は一画足りなくてもそれとわかれば良いのではないかと、日本語学の第一人者が提案しているのは面白い。 漢字を正しく書くということがそれほど重要ではない時代になってきている。
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さまざまな面からみた日本語の特徴や他言語との違いがよくわかる。 日本語の特徴として、よく言われる主語、述語の関係や、助詞「は」、「が」、などなど。 更には一般的に日本語の不便な面の特徴といわれている部分に対し、どうやら不便ではないらしい部分もあるということも書かれている。 内容も...
さまざまな面からみた日本語の特徴や他言語との違いがよくわかる。 日本語の特徴として、よく言われる主語、述語の関係や、助詞「は」、「が」、などなど。 更には一般的に日本語の不便な面の特徴といわれている部分に対し、どうやら不便ではないらしい部分もあるということも書かれている。 内容も比較的わかりやすく、一般者向けに書かれたもののようだ。 このように、比較的簡単に日本語のことが、知識として理解できる良書は大変素晴らしい。
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下巻では、日本語の表記と文法について解説がなされています。 橋本進吉、時枝誠記、三上章といった諸家の文法を比較しながら、著者自身の観点から評価をおこなっているところもありますが、けっして難解ということはなく、分かりやすい言葉で説明がおこなわれています。国文法史についても、少し勉...
下巻では、日本語の表記と文法について解説がなされています。 橋本進吉、時枝誠記、三上章といった諸家の文法を比較しながら、著者自身の観点から評価をおこなっているところもありますが、けっして難解ということはなく、分かりやすい言葉で説明がおこなわれています。国文法史についても、少し勉強してみたいという興味をかき立てられました。
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2回目。改めて読んでみていると、言葉というのは生き物だということがわかる。1988年発行だが既に変わってきている。旧版もぜひ読んでみたい。
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役に立つ内容もないわけではないのだけど・・・それらよりも、???と思ってしまう内容の方が多過ぎた。 金田一先生は、この本の中で何度も「こういう言い方をする日本語の方が便利」とか「こういう言い方をする日本語の方が文学的」と書いているのだが、それは自分が日本人だから、そういう言い方を...
役に立つ内容もないわけではないのだけど・・・それらよりも、???と思ってしまう内容の方が多過ぎた。 金田一先生は、この本の中で何度も「こういう言い方をする日本語の方が便利」とか「こういう言い方をする日本語の方が文学的」と書いているのだが、それは自分が日本人だから、そういう言い方をする日本語の方が便利、文学的と感じるのが当り前なだけであって、例えば同じようにアメリカ人や中国人が思ってくれてるのなら、「そういう言い方をする日本語の方が便利」「そういう言い方をする日本語の方が文学的」と言えるのだろうけど、果たして本当に外国人もそう思っているのか、ということについては何の記述もない。つまり、まったくもって客観的ではない。金田一先生の個人的な主観にすぎないのだ。 例えば、宛名の書き方で、日本語は広い所から先に書くが、英語はその逆となる。日本人には広いところから先に書く方が便利かもしれないが、アメリカ人は逆の方が便利と思うからそうなってきたわけで、どちらが良くてどちらが悪いということはないはずなのだが、金田一先生は「日本語の方が便利」と断じる。そりゃそうでしょ、私たちは日本人なんだから。アメリカ人が「日本語の方が便利」って思っているなら、うなづけるのですが。 何を便利と感じ、何を文学的と思うかは、それぞれの文化や価値観に根差すわけで、こちらの価値観であちらの言葉を「便利でない」「文学的でない」と評し、「だから日本語はよい」と言われたところで、私たちが私たちの言葉を、私たちが便利なように、私たちが文学的と感じるように作ってきたのだから、そう思うにきまってるでしょ・・・とツッコまずにはいられなくなってしまう。 「思考から言葉が生まれ、言葉が思考を規定する」という大原則を、金田一先生は思いっきり無視していらっしゃるように思えてならなかった。 上巻のほうがまだよかった・・・。
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言語学に進んだきっかけ。 下巻の方はあまり読んでいないけれど、日本語に関わる問題を網羅していて、なおかつ優しい読み口だと思う。 言葉で言葉のことを説明するのは難しいのです。
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