枕草子(下) の商品レビュー
加藤磐斎『清少納言枕草紙抄(磐斎抄)』(延宝2年(1674年)刊、14巻7冊)を底本とする『枕草子』(上下巻)の下巻。現代語訳は括弧を付きで補訳が含まれているのだが、慣れれば違和感なく読めるし、全体的には味わいのある文章となっている。 また、巻末には21ページに及ぶ解説、それ以...
加藤磐斎『清少納言枕草紙抄(磐斎抄)』(延宝2年(1674年)刊、14巻7冊)を底本とする『枕草子』(上下巻)の下巻。現代語訳は括弧を付きで補訳が含まれているのだが、慣れれば違和感なく読めるし、全体的には味わいのある文章となっている。 また、巻末には21ページに及ぶ解説、それ以外に略年譜や関係系図、さらには語彙索引なども付いているので有り難い。解説では『枕草子』が書かれた背景にも言及されていて、なかなか興味深いものがある。 『枕草子』の注釈書や注釈書は文庫本でも多く出されているが、加藤磐斎『清少納言枕草紙抄(磐斎抄)』を底本にしたものは少ない。だから復刊してほしいものだが、『枕草子』ブームでも巻き起こらないかぎりは期待できないだろう。 しかし、好きになるということは恐ろしい。『枕草子』というタイトルを見ただけで、中味を知りたくなるのだ。書店に並んでいる本ならパラパラとページを繰っただけで中味が確認できて判断できるのだが、絶版作品は探すことさえ難しい。それでも、良い本に出会えると、縁のようなものとか、あるいは福を授かったとかいうような喜びまで味わえる。 「BOOK」データベースより 春は曙。夏は夜。秋は夕暮。冬は早朝。…説経師は顔の美しいのがよい。又、見習するのは欠伸、ちごども…とか。この感覚は現代に息づく。にくきもの、すさまじきもの、どの段から読んでもおもしろく、今感覚あふれたエッセイの不易の古典。本書は盤斎抄を底本に、原文の巧みな表現を生かした全訳付き。
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