悲愁中宮 の商品レビュー
藤原道長のスパイとし…
藤原道長のスパイとして中宮・定子の様子を見張る主人公。ラストは平安時代の古典のようでした。
文庫OFF
零落していく中宮、定…
零落していく中宮、定子を描いた小説。着眼点が良いです。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
15歳で道長の愛人となり、産んだ娘の養育をちらつかされ、定子に出仕してスパイもどきをするようになった…という設定の架空の女性、左京の視点で語られる物語。なお、この話の一条帝は、あまり思慮深いお人柄を割り当てられていない。 照る中将と光る少将の出家について、全編を使って説得力のある解釈がされているのにハッとした。 清少納言はほとんど出てこないし(『枕草子』の中のエピソードはチョイチョイあり)、和歌もほとんどないけど、全然不自然じゃないのがむしろ不思議。 「大活字本シリーズ」上下本で読んだ。ちょっと味気ない。造本とか装幀とかって結構大事なのね。
Posted by
定子があまりにも不憫だった。身分が高いから幸せなわけじゃない、後ろ盾がないとこうも落ちぶれて肩身の狭い生活をしなければならないのか。道長のやりかたが卑劣で、平安時代の女性の不幸さがわかった。
Posted by
平安時代の女の哀しさが伝わってくる。高貴な立場、裕福な家柄に生まれても自分の人生を描くのは周りだという現実。それが当たり前だと思っていたのだろうけれど、姫君でないほうが幸せなんだろうなぁと、後の世の女としては思ってしまう。
Posted by
- 1