陰獣 の商品レビュー
謎の覆面作家・大江春…
謎の覆面作家・大江春泥の正体とは。乱歩も作中キャラとして登場します。
文庫OFF
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凄まじく重みのある2篇。陰獣は乱歩よろしく人間の卑しさや歪んだ感情を生々しく描ききっており、推理ものとしての読み応えのみならず、その表現の濃さが立ち込めている。中編としては間違いなく傑作。 そして孤島の鬼。次々と物語は複雑さを増し、見事な伏線回収に思わずあっと声が漏れる。ここでも乱歩らしい人間の描き方が際立つ。広く深い、重厚感のある物語。ミステリ、冒険活劇、恋愛あらゆる要素が詰まったこれまた傑作である。
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静子夫人の多面性にまずゾクゾクときて謎が深まり天井裏まで・・・。ということで「孤島の鬼」よりもポイント高いし、あのあいまいさも含めての終結の仕方、良かったです。 全集で何にも先入観なしに初めて読んだ時の衝撃が一番良かったけど。再読には向かない一冊?
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数年前、海外のマジシャンを日本に招待して、街中でパフォーマンスをしてもらうというTV番組を観た。 その中のひとつに、宝飾店のBVLGARIで二百万円相当の指輪を瞬時にゆで卵の中に移動させるというものがあった。 販売員の女性の手によってショーケースから取り出される指輪。 マジシャン...
数年前、海外のマジシャンを日本に招待して、街中でパフォーマンスをしてもらうというTV番組を観た。 その中のひとつに、宝飾店のBVLGARIで二百万円相当の指輪を瞬時にゆで卵の中に移動させるというものがあった。 販売員の女性の手によってショーケースから取り出される指輪。 マジシャンはそれを受け取ると、ポケットから取り出したゆで卵に埋め込むような仕草を見せる。指輪は徐々に吸い込まれていき消えてしまう。 そして卵を割って凝固した白身をほぐしていくと、ちゃんと中には指輪が埋まっている。 たまたま親戚とTVを観ていたが、皆一様に驚いていた。 そして叔父が僕に話を振ってきた。 「おまえ、あの種わかるか?」 僕はひらめいていた。 単純に、指輪入りのゆで卵を最初から作っていたのだろうと。 卵に穴をあけて指輪を入れ、ゆでる。殻をむいてしまえば穴はわからないだろう。 指輪は一点ものではないので同型をあらかじめ用意できる。 準備を万全に整えた状態で店舗に入る。 あとはコインマジックの要領で、ショーケースの指輪を消したふりをすればいい。 「そんな馬鹿なはなしがあるか。二百万もする指輪をそんな風に使う訳がないだろう」 叔父は言った。 親戚一同は「不思議だ」と言いながら、まだトリックを考えている。 結局、種明かしはなかったが、僕はいまだに正解はこれに近いものだと思っている。 マジシャンという人種は一瞬の奇跡のために時間も労力もお金もきっと惜しまない。 そしてそれ以外の普通の人間は、どんなに物理的に可能であっても常識の範疇を越えると、その可能性をはなから除外してしまう。 角川文庫旧版の収録作品は『陰獣』と『孤島の鬼』という最強(最凶?)のカップリング。 稀代の魔術師、江戸川乱歩はどんな奇跡をみせてくれるのか。 『陰獣』 内容については、春陽文庫版のレビューにネタバレ気味に書いたので割愛するが、江戸川乱歩を愛する人ほど魅せられるのだろう。 『孤島の鬼』 男を一夜にして白髪にするほどの凄まじい事件。 恋人が殺される。そして探偵も殺される。 それは始まりの四ページ目にすでに書かれている。 マジシャンの心得というものが三つあるらしい。 「種明かしをしない」 「同じマジックを続けて二度やらない」 そして最後が 「これから何をやるのか決して言わない」 魔術師が「カードを消す」と言っても、消したあとに再度出現させ、さらにカードの図柄を予言までしていた、なんてことはよくある。 奥の奥までは決して言わないのだ。
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推理小説の大家の名作2編収録。 【陰獣】 タイトルも凄いが作者自身をトリックに使っているところが前代未聞。 【孤島の鬼】 何回よんでも胸に残る圧倒的な不気味さ! 映像化が難しいと思われるのでぜひご一読ください。
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古本屋で購入。バーコードすらつおていない本だった。孤島の鬼が読みたくて買ったなんて恥ずかしくて口が裂けてもいえない。
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