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造形芸術の記号論 の商品レビュー

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2019/02/19

パースの記号学を手がかりに、芸術作品の解釈について考察している本です。 本書は3つの章で構成されていますが、第1章ではパースの記号学をめぐる考察が展開され、その議論にもとづいて第2章では近現代の芸術作品を理解する試みがなされています。第3章はまとめです。 著者は「絵画とは、騎...

パースの記号学を手がかりに、芸術作品の解釈について考察している本です。 本書は3つの章で構成されていますが、第1章ではパースの記号学をめぐる考察が展開され、その議論にもとづいて第2章では近現代の芸術作品を理解する試みがなされています。第3章はまとめです。 著者は「絵画とは、騎馬や裸婦あるいは逸話である以前に、本質的にある秩序で調和された色彩によっておおわれた平面である」というモーリス・ドニの絵画論のことばを引きつつ、近代以降の絵画が自立・純粋化の方向へと進んできたという見方を受け入れ、とくに印象派から後期印象派、キュビズムを経て現代アートにいたる動向において、画面内の諸要素を内在的に関係づけ、一つの固有の全体としての絵画空間が追及されてきたと主張します。そのうえで、こうした意味における絵画の「純造形的」な意味づけを、記号学的な分析によって解き明かそうとしています。 第1章の議論が、第2章にあまり反映されていないように思えました。

Posted byブクログ