泥棒のB の商品レビュー
「わたしの調査は、いつもたいがいこんな調子だ。メモをとり続け、情報の確認、そしてまた再確認。手がかりは追い求めても、徒労に終わることが再三だ。それでも、わたしのやり方は、いつもこつこつとひとつひとつ事実をひろい、偏見を持たずに捜査を進めていく。すべては小さな事実の積み重ねだ──事...
「わたしの調査は、いつもたいがいこんな調子だ。メモをとり続け、情報の確認、そしてまた再確認。手がかりは追い求めても、徒労に終わることが再三だ。それでも、わたしのやり方は、いつもこつこつとひとつひとつ事実をひろい、偏見を持たずに捜査を進めていく。すべては小さな事実の積み重ねだ──事実の集積こそが真実を解き明かしてくれる。」 前作に引き続き、元警官らしい地に足のついた調査方法。 それがなぜかたまらなく魅力的で、我知らず引き込まれていく。 ルポルタージュを読んでいるようだ。
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カリフォルニアの私立探偵ということで、ちょっとマーロウの雰囲気がある。でもマーロウの方は長い修飾語を味わうっていう感じがあるが、こちらは文体を味わう雰囲気は無い。ただ、女性の外見の表現はおもしろい。捜査を頼みにきたビバリーの表現は「なにげないしぐさにも品の良さがにじむ、老舗のデパ...
カリフォルニアの私立探偵ということで、ちょっとマーロウの雰囲気がある。でもマーロウの方は長い修飾語を味わうっていう感じがあるが、こちらは文体を味わう雰囲気は無い。ただ、女性の外見の表現はおもしろい。捜査を頼みにきたビバリーの表現は「なにげないしぐさにも品の良さがにじむ、老舗のデパートの贈答用の包み紙のようにあかぬけていた。」 短編「パーカー・ショットガン」に次ぎ読むのは2冊目。文章からわかるキンジー・ミルホーンの生い立ち。これからも頑張って仕事してね。 ・6才までに両親を亡くし、以後ずっと独身だった叔母に育てられる(これが叔母と伯母の表現が同ページにあり) 6才 おばから編み物とかぎ針編を習う 8才 おばから射撃を習う 20才 警察学校を卒業。サンタ・テレサ警察に配属 22才 育ての叔母が亡くなる 23才 警察を辞める あらゆる職業を転職。保険会社にも勤めた。 25才 小さな私立探偵事務所に入り探偵の仕事を学ぶ 27才 独立。以前勤めたことのあるカリフォルニア信用保険会社のサンタ・テレサにある本社の一角に事務所を構えている。オフィスの賃貸料の代わりに、毎月ある程度の調査を請け負っている。自宅アパートはガレージを改良したもので家主は81歳のヘンリー・ピッツ。家賃200ドル。 2週間前、ごみバケツに入って捜査中、蓋を取った人をめがけ発砲し、殺してしまう。 現在32歳 過去に2回結婚し、2回離婚 現在独身 1985発表 1987.6.30発行 2003.8.15第20刷 図書館
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探偵キンジー2作目。 姉の行方を探すよう依頼されるキンジー。 フロリダとカリフォルニアにコンドミニアムをもち、 季節によって住み分けている裕福な女性。 ただの人探しのはずが、 そのコンドミニアムの管理人室に強盗が入ったり、 放火事件が起こっていたりとだんだんきな臭くなる。 探...
探偵キンジー2作目。 姉の行方を探すよう依頼されるキンジー。 フロリダとカリフォルニアにコンドミニアムをもち、 季節によって住み分けている裕福な女性。 ただの人探しのはずが、 そのコンドミニアムの管理人室に強盗が入ったり、 放火事件が起こっていたりとだんだんきな臭くなる。 探偵ものにはよくあることだが、 平凡な日常に訪れた探偵に興味津々の老女が 調査の続きを依頼してくるのが面白かった。 それと、タイプライターの時代から、 カリフォルニアは健康志向だったのかと。
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再読ですが、内容はまったく忘れてましたf^_^;) 事件としては、行方不明の姉を探す依頼を受けたキンジーが、とにかくいろんなところに動きまわり、いろんな人と出会います。ちょっとした恋愛チックなこととか、可愛らしい老女とか、脇キャラがとにかく面白いので、事件がホントのホントに、終盤...
再読ですが、内容はまったく忘れてましたf^_^;) 事件としては、行方不明の姉を探す依頼を受けたキンジーが、とにかくいろんなところに動きまわり、いろんな人と出会います。ちょっとした恋愛チックなこととか、可愛らしい老女とか、脇キャラがとにかく面白いので、事件がホントのホントに、終盤まで動かないのに中だるみがありません。 しかし今回の犯人ほど、捕まえたれ‼と思うのはなかった!汚部屋やりすぎ(笑) でもやっぱりキンジーが好きです☆おもしろかった☆
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好きだわよ、好き。飲酒運転が今は本当にダメだから役目を終えた感はあるけれど、キンジーのようになりたかった20代を久しぶりに復習してる。
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女私立探偵・キンジーミルホーン。2作目。 高校時代に読んだ小説読み直しです。(しばらくぶりで、シリーズのどこまで読んだかわからなくなったので、最初から読み直すことにした。)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1986年アメリカ私立探偵作家クラブ賞受賞。 原題は『'B' is for Burglar』 私の名前はキンジー・ミルホーン、32歳、元警官、探偵事務所を構えて5年になるが、新しい依頼のたびに未知の出来事が始まる。 ビバリー・タンジガーから遺産相続のため、姉のエレイン・ボールトを探してほしいと依頼がある。 エレインは2か所にコンドミニアムを持っていた。 サンタ・テレサのコンドミニアムの管理人ティリーによると、エレインはいつもより2週間早くフロリダに発ち、しかも夜に出かけたという。 フロリダのコンドミニアムの管理人ローランドは、エレインは今年は来ていないが、彼女から部屋を借りたパット・アッシャーが滞在していると言った。 パッドは交通事故に遭って鼻の骨を折ったと話した。 エレインはマイアミ空港から電話をかけてきて、レンタカーでパッドを迎えにきて、数日部屋にいたという。 しかし、エレインは車を運転しないとビバリーは言っていた。 さらに、階下のジュリア・オクスナーもエレインは来ていないと言った。 ブリッジ仲間なので、到着するとすぐに連絡をくれるはずだという。 ビバリーに報告し、警察に捜索願いを出すよう言うが、調査の中止を命令された。 夜中に警察から電話があり、ティリーの部屋に女が押し入り、部屋中の物を壊していったという。 だが、押し入った形跡はなく、部屋の鍵を持っているのはエレインだけだった。 しかも、エレイン宛の郵便物がすべてなくなっていた。 フロリダのジュリアから、ごみの中からエレインの航空券をみつけたと連絡があった。 ジュリアからの捜査依頼を受け、ビバリーに契約解除の手紙を出し、警察にエレインの捜索願いを提出した。 警察で、隣家の主婦マーティ・グライスが殺害され放火された事件の事情聴取に出頭せず、エレインはその週のうちにフロリダに発ったことを知った。 <解決篇> 事件の夜、マーティの夫のレナードは姉のリリーと食事に行き留守だったが、9時頃マーティと電話で話したと言った。 グライス家の隣の老婆メイ・スナイダーは、ハンマーを叩くような音がしたと語った。 グライス家の甥のマイクは8時半ころ、伯父の家に行くと、ドアがあいていて、地下室の明かりがついていて、コツコツと叩いている音が聞こえたと言った。 エレインを空港まで乗せたタクシーの運転手は、彼女がフロリダ行きの飛行機に乗ったのを見たと証言した。 常夏の地に行くのに毛皮のコートを着ていたのを不思議に思ったという。 航空券は空港で購入したものだったが、エレインは旅行代理店でも航空券を購入しており、換金していなかった。 マイアミ空港の遺失荷物にエレインのスーツケースがあった。 一方、パットはエレインの毛皮のコートを売却していた。 さらに、エレインが申請した免許書の写真はパットだった。 マイクが、レナードが女性とエレインの部屋で逢引きしている現場をみたという。 エレインの部屋には、向かいの住人の射殺死体があった。 死体の証拠となった歯のX線写真にはエレインの名が消されて、マーティの名前がタイプし直されていた。 グライス家から発見された死体はエレインで、マーティは彼女を殺し、整形手術してパット・アッシャーと名乗ったのだろう。 リリーからレナードとマーティが殺害の凶器を取りに行ったと聞き、グライス家の焼け跡に向かう。 エレインは窓を開閉するため窓枠内に組み込まれた分銅で殺されたのだ。 老婆やマイクが聞いたのはその分銅をまた窓枠にはめて釘どめした音だ。 家が取り壊されれば、凶器も瓦礫とともに廃棄される。 分銅をはずし、ビニール袋に入れて、暖炉に隠した。 そこにマーティが現れ、二人でもみあっているとき、レナードの撃った弾がマーティの脇腹に当たった。 「その女を撃ち殺すのよ」という彼女の命令に、レナードが発砲した。 弾は左腕にあたったが、彼の膝がしらを蹴飛ばし、床に落ちた銃をとり、構えた。そして、助けを叫んだ。 警察に通報してくれたのは、隣家のメイだった。
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女性ハードボイルドもの。 今回は遺産にまつわる女性の捜索。 はじめは簡単に解決できると思ったら どうやらそれは間違いだということになってきて… ハードボイルドものなので犯行は 詳細には明かされません。 もちろんこの手法のため、最後には お待ちかね、犯人との対決です。 あんな凶...
女性ハードボイルドもの。 今回は遺産にまつわる女性の捜索。 はじめは簡単に解決できると思ったら どうやらそれは間違いだということになってきて… ハードボイルドものなので犯行は 詳細には明かされません。 もちろんこの手法のため、最後には お待ちかね、犯人との対決です。 あんな凶悪なやつらの前でも 屈せず挑んで行ったキンジー。 最後はボロボロになりましたが 彼女の最後のセリフがかっこよかったです。
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ようやく二作目。まだまだ続きがいっぱいあるのは、楽しみ。 やっぱり普通の探偵って、「人探し」なんて地味な仕事が多いんだな。ところがその地味なはずの仕事が、どんどん大きな事件を探り当てていく、このドキドキ感がたまらない。クールにシビアに調査を進めるキンジーはやはりカッコ良いし。
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