芥川龍之介全集(3) の商品レビュー
人々の出会いと別れが…
人々の出会いと別れが交錯する列車を舞台に、心が温かくなる様な感動をもたらす「蜜柑」がお勧め。
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かの芥川龍之介の全集…
かの芥川龍之介の全集の第3弾です。読破してみては。
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望み通りの願いを叶え…
望み通りの願いを叶えるマリア像の恐怖を、皮肉を交えて描く「黒衣聖母」が好きです。
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多彩な芥川の短編である。「蜜柑」「沼地」(絵の鑑賞)、「疑惑」(岐阜大垣の尾張地震の話)などは心に迫る。「葱」「秋」は近代的な女性が主人公、前者はカフェの女給さんが怪しげな芸術家とデートするが、安売りにネギに現実を思い出す話、後者は文学好きの女学生が婚約者を妹に譲り、勤め人と結婚し、小説を書くことをあきらめ、妹とも「他人」になっていく話。中国ものでは「南京の基督」がやっぱり面白い。比較的ながいものでは大正の文学学生たちを描いた「路上」、呪術を使う老婆から女の子を救う若旦那を書いた「妖婆」、日本神話をリアリズムで書いた「素戔嗚尊」、大国主に娘を奪われた老後を描く「老いたる素戔嗚尊」などである。有名な話では王朝物の「龍」、切支丹ものの「きりしとほろ上人伝」(沙悟浄が住んでいた流沙河がでてくる)、「じゅりあの・吉助」などが入っている。「黒衣聖母」も切支丹ものといえるかも知れない。江戸時代ものでは「或る敵討ちの話」、あだ討ちの途中で次々と倒れている仲間たちの物語がなかなか痛切である。
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2022/12/1読了。 近代作家の作品はコレが初めて。 当時の暮らしが分かり興味深かった。また、比喩表現が綺麗だし、どれも読み始めたら世界に入り込んでしまう文章力を感じた。
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ちくま文庫 芥川龍之介 全集3 大正8年〜9年の短編集。1年の間に 追われるように 多くの短編を書いている 題材を倫理的な文学に変換するのが 上手い。「蜜柑」「舞踏会」「沼地」「疑惑」「尾生の信」「竜」「魔術」「葱」などの題材から 人間のエゴや偏見を 感動や笑いを含んだ 説話...
ちくま文庫 芥川龍之介 全集3 大正8年〜9年の短編集。1年の間に 追われるように 多くの短編を書いている 題材を倫理的な文学に変換するのが 上手い。「蜜柑」「舞踏会」「沼地」「疑惑」「尾生の信」「竜」「魔術」「葱」などの題材から 人間のエゴや偏見を 感動や笑いを含んだ 説話文学に変換している。自然の情景描写も凄い。 「きりしとほろ上人」「じゅりあの吉助」「南京の基督」など キリスト教の倫理観を題材とした小説は、題材について 少し調べてから 読むと 面白みが増す。 「路上」「秋」は わからなかった。恋愛小説なのだろうか? きりしとほろ上人伝(切支丹物) *聖クリストファー(キリストを背負う者)の伝説 *キリストの重さは 世界の苦しみを背負った重さ *悪魔崇拝から 神への従順 蜜柑 *人間愛が 自分の退屈な人生を忘れさせることを気付かせる物語 *娘が弟に蜜柑を投げる風景は 船員が船から 港に来た人達に 奉納品を投げる風習に似ている=離れても 繋がっている *蜜柑は、林檎=原罪や性 のようなキリスト教的意味はあるのか? 沼地 *踏むとぶすりと音をさせて踝が隠れるような、滑らかな泥〜鋭く自然を掴もうとしている *芸術=絵の中で永遠に生きていること? 竜 *嘘から出た真の物語 *昇竜の描写「その刹那、その水煙と雲との間に 金色の爪を閃かせて一文字に空に昇る〜黒龍」 疑惑 *サバイバーズギルド(震災において 助かった者の罪悪感)の物語 *道徳の実践により 罪悪感は 抑えられるのか 路上→未完の長編小説 *世間=実行に終始する、実行の前に信じてかかる *中位→一生幸福に暮らせる→近代人は中位で満足できないので エゴイスティックになる *エゴイスティックは 自分と他人を不幸にする じゅりあの 吉助 *キリスト教の殉教者の物語 *吉助の死骸に咲く 白い百合の花=純潔、マリアの象徴 魔術 *精霊の力を使った魔術→欲(エゴイスティック)を捨てれば 誰でも使える 葱 *デート中に 安売りネギを見て 心奪われた 女性の話 *今まで恋愛と芸術に酔っていた〜心の中〜に潜んでいた実生活が〜突如としてその情眠から覚めた 尾生の信 *女性が来なくても待ち続ける 尾生の魂→何一つ意味のある仕事ができなくても 待ち続ける 著者の魂 秋 *姉と妹が同じ男性を好きになり、姉が妹に譲る物語 *姉と妹=マルタとマリアのモチーフ
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「秋」を読んだ.たぶん初読. 南木佳士さんが「追憶の一冊」というエッセイで「生意気な高校生は,芥川龍之介がただの才気走った物語作家ではなく,本物の小説家であるのを,この作品を読んで初めて認めたのだった.」とかいている.
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2012年9月6日、『秋』のみ青空文庫にて読了。 姉妹の、互いを思いやる心、妬む心が非常に良く描写されていた。 芥川は食わず嫌いしてたのだけれども、もっと早く読めばよかった。
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