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アーサー王の死中世文学集 の商品レビュー

4.1

20件のお客様レビュー

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ちくま文庫の中世西洋…

ちくま文庫の中世西洋文学シリーズ(全三巻)の第一巻です。アーサー王や欄スロットが生き生きと描かれてます。ちなみに、イギリスの伝説の英雄アーサー王とその円卓の騎士団の活躍ものがたりは、15世紀一人の無頼の騎士によってまとめられ、イギリス最初の印刷業者によって、同じく15世紀に印刷刊...

ちくま文庫の中世西洋文学シリーズ(全三巻)の第一巻です。アーサー王や欄スロットが生き生きと描かれてます。ちなみに、イギリスの伝説の英雄アーサー王とその円卓の騎士団の活躍ものがたりは、15世紀一人の無頼の騎士によってまとめられ、イギリス最初の印刷業者によって、同じく15世紀に印刷刊行されました。

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予言や魔法、竜や巨人…

予言や魔法、竜や巨人、そして聖杯が存在するこの物語の世界を、現代の感覚で見ると面白い。重傷を負った人間は「さあ、この馬に乗って、受けた傷の復讐をして下さい」と言われて瀕死にも係わらず敵をバタバタ倒していくし、貴婦人どころか騎士までもが悲しみのあまり涙を流し気を失うのだ!

文庫OFF

2024/04/25

円卓の騎士ということで、選ばれた騎士が敵を倒す 騎士道と冒険ファンタジーの原点みたいなかんじ 王の話というよりは騎士たちの話 アーサー王自体滅茶苦茶強いし勇敢

Posted byブクログ

2023/09/17

ランスロット卿はアーサー王を敬愛していながら、その妻を心から愛し、長年愛人として付き合うという、不誠実と誠実を両立させているのが特殊である。これが全ての元凶であり、女性をめぐる争いは「イリアス」で描かれるトロイア戦争に通じるものがある。 他にもランスロット卿がカッコ良いシーンが...

ランスロット卿はアーサー王を敬愛していながら、その妻を心から愛し、長年愛人として付き合うという、不誠実と誠実を両立させているのが特殊である。これが全ての元凶であり、女性をめぐる争いは「イリアス」で描かれるトロイア戦争に通じるものがある。 他にもランスロット卿がカッコ良いシーンが多いのだが、正体がわからない騎士が実はランスロット卿だったというイベントがある。これは『アイヴァンホー』やロビンフッドの伝説にも似たような話がある。 アーサー王よりも、ランスロット卿のかっこよさが際立っている。個人的にはエレイン姫が健気で結ばれてほしいと思っていたのだが、エレイン姫恋は結ばれず、寂しい気持ちにはなった。 さて、本書についてであるが、この『アーサー王の死』は「アーサー王伝説」をまとめた本であり、アーサー王の両親がアーサー王を授かり、彼が王になり、死ぬまでを綺麗にまとめたものである。 しかし、アーサー王伝説は各所で様々な描かれ方をしており、どれが正解であるかはわかっていない。つまり、この本の説明が正解というわけではないのだが、この本はかなり有名らしく、数々の著名作家たちがこの本を参考にしたり、影響を受けたりしているとのことで、一旦非イギリス人の我々としてはこの本の情報を信じてみるのが良いのではないかと思う。 新約聖書にも「マタイの福音書」「マルコの福音書」「ルカの福音書」「ヨハネの福音書」があり、どれもイエスの一生について言及しているのだが、微妙に内容が異なる。例えば私の場合はこの4つなら「マタイの福音書」を信じるのがしっくりくるため、これを元にしていることが多いのだが、アーサー王伝説のように、諸説あって何が正しいかわからない場合には、「自分にととって一番解釈が楽で覚えやすい」かどうかで選んで良いと思う。 ※本書では、エクスカリバーはアーサー王が引っこ抜いた剣ではなく、湖の姫が与えてくれた剣がエクスカリバーだと訂正している。

Posted byブクログ

2021/09/25

昔々、騎士や姫君のたくさんいた世界。 姫君は騎士に憧れ、騎士は闘いに憧れてそれぞれ忙しくしていた頃の話。 アーサー王伝説は子供の頃大好きだったけれど、大人になるとこの単純な人たちの物語を少し遠くから見られるようになって、昔のあこがれが薄れてしまって少しざんねん。 キリスト教的価値...

昔々、騎士や姫君のたくさんいた世界。 姫君は騎士に憧れ、騎士は闘いに憧れてそれぞれ忙しくしていた頃の話。 アーサー王伝説は子供の頃大好きだったけれど、大人になるとこの単純な人たちの物語を少し遠くから見られるようになって、昔のあこがれが薄れてしまって少しざんねん。 キリスト教的価値観もしっかり刷り込まれているが、 勇者たちが考えることの単純なことに、ほほえましくもおもえてしまう。 昔々、通信手段もなく、テクノロジーもなく、自分の足や馬などで移動し、自分の手で手紙を書き自分の口で話し誓いあっていた時代。 今よりずっと単純で不便そうな暮らしに少し憧れる。 贅沢なあこがれとは思うけれど。 この本ではアーサー王は墓所に葬られたことになっているが、私はアヴァロンへ行ってしまった信じたい。 伝説や騎士物語、などが好きな方には一読をおすすめする。

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2020/03/25

10日くらいかけてしまった。 騎士道ロマンス初挑戦。 アーサー王よりラーンスロットの物語のほうが割合高い感覚でした。 やはり華やかに栄えている時に、小さな間違い、すなわち王妃とラーンスロットがはめられてアーサー王も判断を違えて、破滅に至ってしまうのだと感じた。 盛者必衰。 でもア...

10日くらいかけてしまった。 騎士道ロマンス初挑戦。 アーサー王よりラーンスロットの物語のほうが割合高い感覚でした。 やはり華やかに栄えている時に、小さな間違い、すなわち王妃とラーンスロットがはめられてアーサー王も判断を違えて、破滅に至ってしまうのだと感じた。 盛者必衰。 でもアーサー王生存説はわたしは否定派かな〜

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2019/12/22

数学のオオブチ先生ご推薦。私も縁あって推薦します。クリスマスにふさわしく?西洋の香りもしそう。 『忘れられた巨人』カズオ・イシグロや漱石の「幻影(まぼろし)の盾」「薤露行」にも中世の騎士物語が下敷きになっていると思います。この本はそういう本を読むときにもきっと役に立つことでしょう...

数学のオオブチ先生ご推薦。私も縁あって推薦します。クリスマスにふさわしく?西洋の香りもしそう。 『忘れられた巨人』カズオ・イシグロや漱石の「幻影(まぼろし)の盾」「薤露行」にも中世の騎士物語が下敷きになっていると思います。この本はそういう本を読むときにもきっと役に立つことでしょう。(コアラ)

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2019/01/16

原書名;Le Morte d'Arthur 著者:トマス・マロリー(Malory, Thomas, Sir, 1416-1471、イングランド、著作家) 編者:ウィリアム・キャクストン(Caxton, William, 1422?-1491?、イングランド、出版者) ...

原書名;Le Morte d'Arthur 著者:トマス・マロリー(Malory, Thomas, Sir, 1416-1471、イングランド、著作家) 編者:ウィリアム・キャクストン(Caxton, William, 1422?-1491?、イングランド、出版者) 編訳:厨川文夫(1907-1978、熊本、英文学)、厨川圭子(1924-、東京、翻訳家)

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2017/10/02

アーサー王と円卓の騎士の冒険を期待して読んだが、中盤はランスロットと王妃の不倫の話だった。 宮廷ロマンスと言えばそうだが、読むのはキツイ。 ランスロットは強くて、礼儀正しくて、高貴で、仕事ができて、一途。けど、駄目。そんなのあり得るんだな。 ただ、文章が簡潔でとても読みやすい。...

アーサー王と円卓の騎士の冒険を期待して読んだが、中盤はランスロットと王妃の不倫の話だった。 宮廷ロマンスと言えばそうだが、読むのはキツイ。 ランスロットは強くて、礼儀正しくて、高貴で、仕事ができて、一途。けど、駄目。そんなのあり得るんだな。 ただ、文章が簡潔でとても読みやすい。 終盤のガウェインの 「つべこべ言わずに、王妃を渡したら、この宮廷から消え失せろ」 良かった。

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2016/01/10

トマス・マロリーによる『アーサー王の死』キャクストン版の抄訳。 そう、抄訳。それが残念。 (なお、ウィンチェスター版の完訳が青山社から今上下巻で出ているようなのだが、あわせて1万円ほどする。こ、これは厳しい) アーサー王伝説というと、きらびやかで騎士道の華で、勇敢な騎士たちが、...

トマス・マロリーによる『アーサー王の死』キャクストン版の抄訳。 そう、抄訳。それが残念。 (なお、ウィンチェスター版の完訳が青山社から今上下巻で出ているようなのだが、あわせて1万円ほどする。こ、これは厳しい) アーサー王伝説というと、きらびやかで騎士道の華で、勇敢な騎士たちが、アーサー王の他に、ランスロット卿、トリストラム卿、ガウェイン卿などなど、輩出しており、アーサー王伝説のファンであるという人には、大抵ご贔屓の騎士がいるものかと思う。 前述のとおりこれは抄訳なので、 トリストラム卿の話は全て割愛されている! パーシヴァル卿の話は全て割愛されている! ガウェイン卿の冒険は全て割愛されている! ガレス卿の冒険は全て割愛されている! 聖杯探索は全て割愛されている! 要するに、これはアーサー王とランスロット卿及びグウィネヴィア王妃の部分のみまとめたものと言って良いだろう。 しかし、それだけに、アーサー王の生涯についてはスッキリとまとまっており、わかりやすいと言えなくもない。 また、アーサー王と複雑に絡み合うランスロット卿についてもおおむねこれに習う。 (但しランスロット卿の生まれ育ちなどについてはここでは語られていない。最初から栄誉ある生え抜きの騎士として登場する) 同時に、後世『アーサー王の死』を下敷きにして物語としてまとめられたものなどには、もっとエレガントなものがあるのだが(たとえば訳書でいえば、岩波の児童書に収録されているものなど) 本書はそういった脚色は当然ないので、驚くほどワイルドであり、中世的な残酷さや、感情の迸りが露骨に描かれている。 高貴なるアーサー王というイメージで読もうとすると、アーサーが王となってすぐ、どのような事件があって、どのような事をなしたかについては驚くほど……そう、ある意味では「人間的」なのだな、と感じる。 彼は激しく戦闘した優秀な戦士であり、敵に対しては容赦ない男だったと描写されている。 また、若い頃も、晩年も、全く賢明とは言えなかった。 物語としてもっと美しいものは、他にいくらでもあるので、そちらを読んだ方が良い。 それでも、アーサー王の物語の原点を知りたいと思った時は、やはりマロリーの『アーサー王の死』に限るのではないかと。 末尾ながら、激しくツッコミしておきたいところが一点ある。 作中何カ所か、「恐竜」と訳されているところがあるのだが、これ、おかしいだろ! 恐竜というと、あれですよ、ジュラシック・パークのああいうのを連想するでしょうが。 というか、同じ爬虫類(なのか?)というだけで、竜と恐竜は違うだろ。 爬虫類だから、亀を蛇だとまとめちゃうのと変わらないぞ。 竜です。ドラゴンです。恐竜ぢゃない!

Posted byブクログ