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七人の証人 の商品レビュー

3.9

16件のお客様レビュー

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一撃を食らった十津川…

一撃を食らった十津川警部は孤島にいた。シリーズでは異色の短編。

文庫OFF

2023/05/01

目が覚めるとそこは孤島。 何者かに襲われた十津川警部は絶海の孤島に連れてこられていた。 そこには一年前の事件現場を忠実に再現した建物の数々、そしてその事件の法廷証人7人。  何者かが仕掛けた「私設法廷」、事件の再検証をしているうちに見えてくる証人たちの嘘と秘密。 あの事件はもしか...

目が覚めるとそこは孤島。 何者かに襲われた十津川警部は絶海の孤島に連れてこられていた。 そこには一年前の事件現場を忠実に再現した建物の数々、そしてその事件の法廷証人7人。  何者かが仕掛けた「私設法廷」、事件の再検証をしているうちに見えてくる証人たちの嘘と秘密。 あの事件はもしかして冤罪だったのではないか? 十津川の疑念を裏付けるように新たな殺人が始まった・・・。  40年前の作品ともなると古い表現や時代錯誤な描写も懐かしいを超えて興味深いになるんだなと。 序盤から主人公警視庁の十津川警部が何者かに誘拐され孤島に幽閉されてしまう。 そこには事件のセットと事件の証人が集められ、事件の再考証を求められるのだがこの流れが非常にスピーディである。 証言の矛盾を突き止めるどっしりとした法廷場面が始まったかと思えば、新たな殺人が同時に発生する緊迫した展開に移り変わっていく。  大々的な仕掛けや登場人物の言動や心情はリアリティをかなり犠牲にしているが、それを引き換えに最後まで先を読ませない壮大なサスペンスに仕上がっている。

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2021/02/04

読みやすかったが、 ありえないような状況が多々あった。 その度、毎回そんなことある?と感じてしまった。

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2019/09/24

何者かに誘拐された十津川警部は、ある町の風景を再現した孤島に監禁されてしまう。佐々木と名乗る犯人の要求は、一年前に起きた殺人事件の真相を探り、獄死した息子の冤罪を晴らすことだった…… 本作は十津川の視点から進行するが、あくまで中立的に事件を俯瞰する立場のため、物語中盤までは佐々木...

何者かに誘拐された十津川警部は、ある町の風景を再現した孤島に監禁されてしまう。佐々木と名乗る犯人の要求は、一年前に起きた殺人事件の真相を探り、獄死した息子の冤罪を晴らすことだった…… 本作は十津川の視点から進行するが、あくまで中立的に事件を俯瞰する立場のため、物語中盤までは佐々木が事実上の主人公と言ってもいい。同じく孤島に連れてこられた七人の証人は誰もが秘密を抱えている。佐々木の執念とロジックによって各々の証言が突き崩されていく様は、法廷ゲーム『逆転裁判』のようで痛快だ。孤島ものの隠れた良作である。

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2019/06/20

何者かに殴られた十津川警部。目を覚ますと孤島にいた。しかし、この孤島は都会の一部を切り取ったかのように再現されていた。この町に連れてこられたのは、十津川警部以外に7人だった。この7人は1年前に起きた殺人事件を目撃し、裁判で証言をしていた。そして、犯人の父親が息子が獄中死したのは7...

何者かに殴られた十津川警部。目を覚ますと孤島にいた。しかし、この孤島は都会の一部を切り取ったかのように再現されていた。この町に連れてこられたのは、十津川警部以外に7人だった。この7人は1年前に起きた殺人事件を目撃し、裁判で証言をしていた。そして、犯人の父親が息子が獄中死したのは7人の証言にせいだと言いだし… 十津川警部はサスペンスドラマでしか知らなかったから新鮮だったー。平成の始めの頃の作品だからかな?十津川警部、やたらにタバコを吸う。別に喫煙シーンがあっても構わないけど、あー昔ってどこでも吸えていたんだなぁ。吸わない人への配慮とかなかったしなーとか思った。 十津川警部は7人の証人と犯人の父親との中立な立場。しかし、よくブチ切れることなく事件を解決したなと感心したわ。長年の刑事としての勘なのか反論されてもしっかり考えて答えを導いている。さすがなーなんとなく逆転裁判見てるような気分だった。 だけど、最後の終わり方はなーまぁ、いいんだけどさぁってかんじは否めない。 2019.6.20 読了

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2023/05/28

十津川警部と言えばトラベルミステリという印象なのでいきなり拉致されて孤島に、というスタートには驚かされます。題名通り、ある事件の七人の証人が集められ、十津川を立会人として、いわば私設法廷での再検証が行われます。読みながら証言というものについて考えずにはいられません。孤島には事件当...

十津川警部と言えばトラベルミステリという印象なのでいきなり拉致されて孤島に、というスタートには驚かされます。題名通り、ある事件の七人の証人が集められ、十津川を立会人として、いわば私設法廷での再検証が行われます。読みながら証言というものについて考えずにはいられません。孤島には事件当時と同様のセット。そして孤島の中で更に起こる殺人事件。法廷ミステリの形でありながらクローズドサークルの本格ミステリでもあります。雰囲気は少し違っても通常通りの西村さんの読みやすさでぐいぐいとラストまで一気に読まされてしまいました。

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2013/12/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

息子の無実を晴らすために孤島に殺人現場を再現し、 当時の証人たちに真実を確かめる男。 証言の曖昧さの矛盾を突いていくところが面白い。 93年なのでもう20年前の作品なのだが、 古さを感じさせない。 真犯人は途中でわかってしまったが、それでも良い作品だと思う。

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2013/10/24

借り物読破。 大御所さんの小説ってやっぱどれもするっと読みやすい。 かつ、本書は町の等身大ジオラマ作ってそこで殺人事件の再考察… とかいう、新本格かと思うようなわくわく設定まであり。 初・十津川警部でしたー。

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2014/03/08

息子の無実を晴らすとはいえ、事件当時の現場をマンションから細部に至るまで復元させるなんて…正気の沙汰とは思えません(笑)。 次々と証人たちの証言が覆され、一人また一人と殺されていく展開は非常に緊張感があり、最後まで一気読みでした。 過去の事件に関するロジックは中々の出来でしたが、...

息子の無実を晴らすとはいえ、事件当時の現場をマンションから細部に至るまで復元させるなんて…正気の沙汰とは思えません(笑)。 次々と証人たちの証言が覆され、一人また一人と殺されていく展開は非常に緊張感があり、最後まで一気読みでした。 過去の事件に関するロジックは中々の出来でしたが、島で起きた殺人事件に関してはまるで手つかずだったので、書き込んで欲しかったです。

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2012/10/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半の雰囲気はまさにTVゲームの『街』や『シュタインズゲート』を思い出した。もちろんこれらのゲームは後発のため、この作品がベースとなったのかもしれない。 証言によって作り上げられた過去の物語を、振り返ってひとつひとつ解きほぐすことで新しい物語が見えてくる、この仕掛けは発売から30年経った今読んでも斬新だ。 さらに推理の仕掛けをこれひとつで終わらせず、解きほぐしていくことで事件の全容が変化し、真実が見えてくることであらたな事件を引き起こすというのはとても興味深い構造だ。 どうしても違和感を感じるのは、お金をかけてとは言うものの、無人島に実際の街と同じセットを造ったり、証拠はだいたい探偵やらなにやら使って調べてあったり、というご都合主義のところだ。物語をシンプルに見せるための枝葉末節の仕掛けとはいえ、ロジックで解決する推理モノにおいて「ああいう細かいところは怪しむのにこういうところは怪しまないんだ?」という疑念を読者に与えてしまうのはやや残念なところだ。

Posted byブクログ