太陽の子 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最初に読んだのはいつになるだろう。小学生の頃だ。五年生にもなっていなかったかもしれない。家にあった、その頃にはカバーが外れかけていたと思う。意味もわからずに読んだ。ショックを受けた。詳しくは憶えていないが、たぶん冒頭の白い曼珠沙華のくだり(曼珠沙華という花のうつくしさ)や〈肝苦りさ〉という沖縄のことば、そして善良なひとたちの幸せそうな姿に安心していた時に突如もたらされた「結末」……といったところだろう。 それから読み返し、読み返しするうちにいつしかカバーは完全になくなった。けれど文庫本というのはこういうものだと私は思う。単行本ほどの華やかさといったものは持ち得ないが、何度も何度も読まれ、子どもがわけもわからずに読み、それでもおとなになって憶えていて再度読んで感動する。そして家に置いておき、その子どもがまた読む。そんな繰り返しが、私の「文庫本」に対するイメージなのだ。それはひとえにこの愛すべき灰谷作品から享受されたものなのである。
Posted by
人の感情の動きや温かさがリアルで素敵すぎる。 戦争、歴史、学校、人間関係…いろいろなことを考えさせてくれました。 しばらくしたらまた読み返したいです。
Posted by
灰谷さんの作品の中で一番好きな話です。ときちゃんが梶山先生に向けて書いた手紙がとても好きで、もう何度読み返したか知れません。
Posted by
- 1
- 2