麻薬探知犬シェリー の商品レビュー

岡村啓嗣【文・写真】

2024/05/04

小学生の課題図書か何かで購入した本。再読した。
飼い主の都合で保健所に連れてこられた、メスのシェパード犬、シェリー。翌日には処分されるところだったシェリーを、麻薬探知犬にと拾ってくれたのが担当官の宮崎さん。
翌日から厳しい訓練が始まる。元の飼い主からあまりかわいがられていなかったシェリーは、最初は担当官に甘えて思うように訓練にならなかった。周りからは、麻薬探知犬には向いていないのではと言われ、それでも宮崎さんは根気よく指導を続けた。ある日、先輩犬と一緒に指導することでお手本を見せて、褒めまくることが功を奏した。ようやく一人前になって麻薬発見できるようになったがのもつかの間、お腹にしこりができて、緊急手術をした。元気になったシェリーは、また現場に戻っていく。そんなお話。
子供ながらに、すごく印象的な本だった。簡単に動物を飼って、都合が悪くなったら捨てる。あまりに勝手すぎる。そんな中、一目で麻薬探知犬になれるとピンときて、救い出してくれた宮崎さんは、すごいなと思った。地道な指導も大変だし、シェリーはちゃんとついていき、応えてくれて、最終的には、職務を果たして良かったなと思う。学ぶところが多い一冊だった。