黄色い本 の商品レビュー
高野さんのマンガは読む訓練が必要だと思う。ハリウッド映画ばかりみている人がジャームッシュの映画をみるような。 「黄色い本」に収録されているCLOUDY WEDNESDAYは冬野さほさんの「ツインクル」の同名の作品をカバーしたもの。さほさんの作品は子どもの視点 子どもの感情を描かれ...
高野さんのマンガは読む訓練が必要だと思う。ハリウッド映画ばかりみている人がジャームッシュの映画をみるような。 「黄色い本」に収録されているCLOUDY WEDNESDAYは冬野さほさんの「ツインクル」の同名の作品をカバーしたもの。さほさんの作品は子どもの視点 子どもの感情を描かれているのに対して高野さんは感情を削ぎ落とし子ども達との日常を淡々と描いている。映画でいうと冬野作品がキアロスタミなら高野作品は小津っぽい。 なんとなく わたしの中のイメージだけど。。。あまりにも違うので同じ話なのかこちょっとわからなくなるけど このフレーズどっかで読んだことあるよ ってな感じで両方読みたくなる。 音楽で好きな曲のカバーがいいとオリジナルが聴きたくなる のと同じ感覚。
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彼女のカメラワークというか、日々の目線を切り取っているセンスはとにかく脱帽です。 読書時の感情の起伏を完璧に表現されているのに感動。
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まるで映画を読んでる感じの本?初めは普通にパラパラ読んでいたけど、2度3度読み返してたら、どんどんこの本に引き込まれていきました。最近また読み返して鳥肌がたちました。
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本に対する愛。 わたしにとって、これ以外に必要なものがあるだろうか? (本との暮らし)の素晴らしさを、超絶技巧で描いた大傑作!
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この本のページには、大人になる少し前のなんだかフワフワするミッコちゃんの気持ちがあります。あと、スネウチさんはやっぱりタキちゃんにはちょっと濃すぎると思います。
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本を読む、という行為は、自分という個の存在をなくしていくことに近いと思う。面白い、夢中になれる本ならなおさらだ。 この漫画の主人公の少女は、「チボー家の人々」に夢中になる。自身の生活、家、学校、将来を思うとき。どんな瞬間にも心を本に奪われている。 それは至福の時。ページをめくるた...
本を読む、という行為は、自分という個の存在をなくしていくことに近いと思う。面白い、夢中になれる本ならなおさらだ。 この漫画の主人公の少女は、「チボー家の人々」に夢中になる。自身の生活、家、学校、将来を思うとき。どんな瞬間にも心を本に奪われている。 それは至福の時。ページをめくるたびに別れが近づくことがわかっていても。 高野文子の漫画は、画面全体の絵、レイアウトがとても美しいです。練りに練られたネームも然り。流行なんかには流されない、高野文子、という漫画がここにあります。 本に没頭するあの感覚、感動がそのまま詰まっています。本が好きな人なら、きっと心に響くことでしょう。
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漫画 「絶対安全剃刀」「るきさん」の作者。表題作は読書をする田舎の女子高生の物語。淡々と流れる日々の中、しかし同じ日は二度と訪れず物語もいつか終わりを迎える。本を読む人なら一度は感じるだろう作中の人物への親近感を、この作品では主人公の少女を通して二重に感じることが出来る。
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この人の手に掛かってしまえば、何もかもがナツカシイトシイ物たちへと、包み直され生まれ変わってしまうのです。誰かに愛された物たちへと。例えば何でもない靴下ひとつにしろ。
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雑誌で立ち読みしてすっかり忘れられなくなった作品。単行本になったときは即買いでした。上手いよなあ。フランスの大河小説「チボー家の人々」にはまる北国の女子高生。私の場合ありがちだけれど「ライ麦畑」でこんなんなってました。映画の手法が時々使われるんですよね、このひとの漫画って。
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