ブラックジャックによろしく(6) の商品レビュー
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第6巻もガンの話。 23歳の末期ガン患者に、自由診療で、つまり保険が効かない全額負担での未承認薬の治療を行う。 そのためには本人にガンであることの告知をしなければならなかった。 延命治療。それは死を先延ばしにしただけとも言える。 死の恐怖と戦わなければならない時間が、長くなったと...
第6巻もガンの話。 23歳の末期ガン患者に、自由診療で、つまり保険が効かない全額負担での未承認薬の治療を行う。 そのためには本人にガンであることの告知をしなければならなかった。 延命治療。それは死を先延ばしにしただけとも言える。 死の恐怖と戦わなければならない時間が、長くなったとも言える。 告知の難しさがここにある。 完治できる病なら告知してもらいたい。 しかし、不治の病なら。 死ぬことが分かっているなら、それでも告知してもらいたいか。 死を受け入れることができるのか。 限りある生に意味をつけることができるのか。
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すい臓がんを患った辻本という患者に対する、抗がん剤による治療が始まります。すでにがんが全身に転移していた彼女は、何も知らされないまま、完治すると信じて抗がん剤の副作用に耐えようとします。一方、看護師の皆川と交際を始めた斉藤は、自分が彼女に対して何ができるのかまったく答えのないまま...
すい臓がんを患った辻本という患者に対する、抗がん剤による治療が始まります。すでにがんが全身に転移していた彼女は、何も知らされないまま、完治すると信じて抗がん剤の副作用に耐えようとします。一方、看護師の皆川と交際を始めた斉藤は、自分が彼女に対して何ができるのかまったく答えのないままに、研修期限を終えようとしていました。 そして物語の焦点は、庄司と宇佐美の過去に焦点が移っていくことになります。当時2人は、やはりすい臓がんを患った23歳の児玉典子という女性患者を担当することになりました。そして若い彼らは、未承認の抗がん剤を使って彼女を生きながらえさせることが医者としての使命だと信じていました。 今回は、どのような経緯をたどって庄司と宇佐美の立場の違いが生まれたのかということが描かれています。ターミナル・ケアにかかわる問題に、2人の先輩医師のたどってきた道を知った斉藤が、今後どのような形でみずからの道を歩んでいくことになるのかということは、次回以降に持ち越しのようです。
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癌の終末期治療をどう捉えるかは大変難しい問題であると思う。当事者の気持ちをどこまで理解することができるのだろうか。 自分自身がその立場になった時、告知はしてほしいと思うが、本当に目の前にその事実を突き付けられた時の自分を想像することはできていない。
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初めて主人公以外の人物達が二人活躍するパターン。 医者って何なんだろう。 確かに、病気を治すのが医者の仕事なら、治らない病気を与えられた場合は、医者は詐欺師じゃないか? 心療内科とか、今通っている所もさっぱり治してはくれない。 治らないのか、治す気もないのか。 患者と医者の距...
初めて主人公以外の人物達が二人活躍するパターン。 医者って何なんだろう。 確かに、病気を治すのが医者の仕事なら、治らない病気を与えられた場合は、医者は詐欺師じゃないか? 心療内科とか、今通っている所もさっぱり治してはくれない。 治らないのか、治す気もないのか。 患者と医者の距離感を考えさせられた。
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こんなことが本当にあり得るのかな。正義感が強すぎて、庄司と宇佐美、全然違うのに、きちんと向き合おうとする姿勢が似ていて、ぶつかり合うのが気持ちいい。ただ、苦しむ時の表情が怖くて、この作者さんの絵はあんまり好きではないかもしれない。
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※このレビューにはネタバレを含みます
20111120 *** 「この人は何も知らずに死んでいくんだ……!!」 「大丈夫」「がんが治った人は、がんと闘った人です」 医師・庄司はのその言葉だけを信じて、辻本は激しい副作用に耐えていた。彼女は、自分のがんの完治の確率も治療の選択肢も、そして医者の言葉の真意も、何も知らない。 現実に苦しむ斉藤を「大人」にしようとする庄司は、昔話を始める。なぜ医者は告知を嫌がるのか、告知の先で患者は何を思うのか、庄司にそれを教えてくれた患者の昔話を……。 これが、この瞬間も日本中で行われている、日本の「がん治療」だ。 (漫画on webより) ***
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がん医療編の続き。 この物語のとおり、がんとの闘いは遠く辛いものなんだな~効果があるかもしれない薬剤の投与であっても、法の下では規制されてるもどかしさ。 数年前に庄司先生たちが体験し、今また斉藤が経験していることは、いつの時代も無くならない。次に斉藤が、どんな行動をとるのか気にな...
がん医療編の続き。 この物語のとおり、がんとの闘いは遠く辛いものなんだな~効果があるかもしれない薬剤の投与であっても、法の下では規制されてるもどかしさ。 数年前に庄司先生たちが体験し、今また斉藤が経験していることは、いつの時代も無くならない。次に斉藤が、どんな行動をとるのか気になるな。
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この人は何も知らずに死んでいくんだ……!! 「大丈夫」「がんが治った人は、がんと闘った人です」 医師・庄司のその言葉だけを信じて、辻本は激しい副作用に耐えていた。彼女は、自分のがんの完治の確率も治療の選択肢も、そして医者の言葉の真意も、何も知らない。 現実に苦しむ斉藤を『大人』...
この人は何も知らずに死んでいくんだ……!! 「大丈夫」「がんが治った人は、がんと闘った人です」 医師・庄司のその言葉だけを信じて、辻本は激しい副作用に耐えていた。彼女は、自分のがんの完治の確率も治療の選択肢も、そして医者の言葉の真意も、何も知らない。 現実に苦しむ斉藤を『大人』にしようとする庄司は、昔話を始める。なぜ医者は告知を嫌がるのか、告知の先で患者は何を思うのか、庄司にそれを教えてくれた患者の昔話を……。 これが、この瞬間も日本中で行われている、日本の『がん治療』だ。 「ブラックジャックによろしく」は、いまやコミックを超え、ノンフィクションを超え、文学すら超えて、我々の時代が初めて持った、知・情・意のすべてを錬磨する新しい情報メディアとなった。これからの時代、「ブラックジャックによろしく」を読んで悩み苦しんだことがない医者にはかかるな、といいたい。
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