1,800円以上の注文で送料無料
教育脳 遺伝的才能と〈あなた〉に必要な学習を語ろう
  • 新品
  • 書籍
  • 書籍
  • 1218-01-07

教育脳 遺伝的才能と〈あなた〉に必要な学習を語ろう

安藤寿康(著者)

追加する に追加する

教育脳 遺伝的才能と〈あなた〉に必要な学習を語ろう

1,870

獲得ポイント17P

在庫あり

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 大和書房
発売年月日 2026/02/26
JAN 9784479786320

商品レビュー

3.7

9件のお客様レビュー

レビューを投稿

2026/08/14

本作は、行動遺伝学を通して教育の意味を問いかける一冊です。 人間を生物(ヒト)として考えた時、種の中で上位の階層を目指すために、現代社会において最も分かりやすい指標は、お金と学歴ということになるのでしょう。 では、お金や学歴を生み出すものはなにかと考えた時、能力が非常に重要にな...

本作は、行動遺伝学を通して教育の意味を問いかける一冊です。 人間を生物(ヒト)として考えた時、種の中で上位の階層を目指すために、現代社会において最も分かりやすい指標は、お金と学歴ということになるのでしょう。 では、お金や学歴を生み出すものはなにかと考えた時、能力が非常に重要になるわけですが、能力を養うためには教育が必要であり、その成果指標として分かりやすいものが学歴なのだ、という話になってくるのではないでしょうか。 ところで、能力は遺伝で全てが決まるわけではありませんが、「能力に遺伝の影響がある」ことは行動遺伝学の知見で明らかになっています。 しかしながら、能力が遺伝で決まると言明してしまうと、ならば生まれつき能力がない者は努力しても仕方がない、という遺伝決定論にもつながる危険性があります。 なので、その考えはタブー視され、その行く末は「なんでも努力すればできるようになる」という努力万能論にも行きつくことになりますが、一方で、これは非常に残酷な一面を持ちます。 つまり、誰でも東大に行けるなんてことはなく、仮に東大を目指したけれども行けなければ、それは本人の努力が足りなかったせいだ、ということにもなり、その結論はある意味で遺伝決定論より残酷なものとなってしまうことに。 著者は、巷にあふれる教育論に関し、「世には…理想の教育とはなにかを謳った本があまたあります。教育に関する研究や書物のほとんどは、こうすれば教育はうまくいくという内容ばかりといっても過言ではないでしょう。しかしいまだにそれが実現できていないのも明らかです。…いつまでたっても実現されないのなら、考え方を変えてみるべきではないでしょうか」と本書で疑問を投げかけます。 また、能力や性格の多くは遺伝に影響され、教育はそれを一時的に変化させることはできても、根本から作り替えることは難しい、とも指摘します。 学術的には、「教育」は人間特有の学習の仕方で、生命史においてまだ獲得されて間もない生存戦略だそうです。 (なお、人間以外の一部の生物にも教育が確認される例はあるようです。) では「教育」によってできることは何か、ということを、著者は行動遺伝学の知見から分かりやすく示そうとしています。 オビには、「流行りの教育論をことごとく転覆させる問題作」なんて言葉もありますが、教育論として考えた時、本書はかなり異端な内容だと思います。 しかしながら、科学的なデータに裏打ちされた説明は非常に興味深いものでした。 生きていくうちに、興味をそそられ成長しようと思わされる出来事があったならば、それは自分自身の内側にその出来事に反応する何らかの遺伝的素質があることを示唆しています。 行動遺伝学を学ぶことは、「自分はいったい何者なのか」を追求することなのかもしれません。

Posted by ブクログ

2026/07/11

・教育ができるという進化的に特異な能力 ・人は遺伝から逃れられない ・あなたはあなた自身になれる ・素晴らしくもありがた迷惑な学校

Posted by ブクログ

2026/06/07

行動遺伝学者が教育を生物学的に説明した本。 遺伝か環境かといったありきたりな議論ではなく、教育に遺伝的要素がどのように関わり位置づいているのか、生物学的な教育とは何かといったことを大局的に説明したところが新しく目から鱗だった。 まず、教育の実質的側面と形式的側面について、それぞれ...

行動遺伝学者が教育を生物学的に説明した本。 遺伝か環境かといったありきたりな議論ではなく、教育に遺伝的要素がどのように関わり位置づいているのか、生物学的な教育とは何かといったことを大局的に説明したところが新しく目から鱗だった。 まず、教育の実質的側面と形式的側面について、それぞれを内発的動機づけを司るデフォルトモード・ネットワーク(DMN)と、外発的動機づけに関係する中央実行ネットワーク(CEN)を対応づけた解説はとても説得力があった。 DMNの内発的動機によって向けられた課題への集中が、CENによる課題没頭のフロー状態を生みだすということも初めて知った。 また、生物学的な教育の定義も参考になる。簡単に言うと、 ①知識を持たない個体がいるときに限り行う特別な行動であり、 ②その行動にコストがかかるか、何の利益もない利他的行動であること ③そして、行動によって学習が成立、もしくは促進されること の3条件を満たすのが教育であり、特に②の「わざわざ行う」ことが特異な行動なのだ。 この特異な行動を行うと確認されているの種がまた面白い。 まずはヒト。そしてそれ以外は、ミーアキャット、ムネボソアリ、シロクロヤブチメドリの4種である。 狩りの方法を見せるなど、さまざまな生き物の教育として見られる模倣は教育的行為ではなく、観察学習(社会学習)である。 双生児法という研究法によって明らかにされた、知能や性格、精神・発達障害などへの遺伝率のデータや、「遺伝とは形状記憶合金である」という例え、そして環境の影響は「いま、ここ、これ」の一時的なものだという知見、テストは百害あって一利もなしなど、教育者にとっては認めたくないようなことも多く書かれてある。 しかし、その上で筆者は教育が制度的、文化的営みである以前に生物学的な現象であるとする。 学校制度の形式的側面が強調される場においても、遺伝的素質がある実質的、創造的な教育の側面を経験できるといいと感じた。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品

履歴をすべて削除しました