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昭和天皇を「英雄」でも「戦犯」でもなく、**立憲君主として時代に縛られた一人の人間**として描いた一冊です。 軍部の暴走、潰され続ける和平工作、誰にも聞き入れられない忠告……。 読み進めるほどに「昭和天皇が気の毒すぎる」という感情が積み重なっていきました。 それでも制度の枠を越...
昭和天皇を「英雄」でも「戦犯」でもなく、**立憲君主として時代に縛られた一人の人間**として描いた一冊です。 軍部の暴走、潰され続ける和平工作、誰にも聞き入れられない忠告……。 読み進めるほどに「昭和天皇が気の毒すぎる」という感情が積み重なっていきました。 それでも制度の枠を越えず、最後の最後まで立憲君主として振る舞い続けた姿からは、ただ耐えるしかなかった苦悩が伝わってきます。 特に印象的だったのは、戦争が「止められなかった」のではなく、 「止める選択肢が次々と自分たちの手で潰されていった」過程が、丁寧に描かれている点でした。 「もし自分があの時代にいたら、流されずにいられただろうか」と考えさせられます。 再発防止の答えは簡単には出ませんが、考え続けること、異論を受け止めることだけは手放してはいけない―― そんな重たい宿題を残してくれる一冊でした。
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