商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2025/10/08 |
| JAN | 9784150020156 |
- 書籍
- 新書
十二支像を奪還せよ
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十二支像を奪還せよ
¥3,630
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商品レビュー
4.3
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
犯罪小説として読み始めたので最初は登場人物の動機づけや展開に「?」しかなかったが、中盤以降に様々なアイデンティティに悩む若者たちの群像劇としての色合いが強くなるにつれて引き込まれ、犯罪小説としての美しい転結。読後感がさわやか。
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中国系アメリカ人の大学生たちが、かつて英仏軍が北京の円明園から奪った美術品を北京に取り戻すお話。 ルーツの曖昧な人間のアイデンティティや故郷への愛のあり方、故郷をどう定義するか、「アメリカン・ドリーム」への重責と、引き換えに背負うことになった寂しさや悲しみ……ケイパー小説といえ...
中国系アメリカ人の大学生たちが、かつて英仏軍が北京の円明園から奪った美術品を北京に取り戻すお話。 ルーツの曖昧な人間のアイデンティティや故郷への愛のあり方、故郷をどう定義するか、「アメリカン・ドリーム」への重責と、引き換えに背負うことになった寂しさや悲しみ……ケイパー小説といえど、メインで描かれているのは5人の主人公たちの青春のドラマ。 揃いも揃って優秀すぎないか、というきらいはあるけど、最近アメリカの進学校のアジア系の比率が増えているという話も聞くし、アメリカのアジア系の理想像としてはしっくりくる設定なのかも。 十二支像を奪還する旅路は、彼ら5人の過去、または故郷や未来を取り戻す旅である。 私自身は日本人だが、祖父母の代で首都圏に出てきたせいで「帰省」や「地元」の感覚がない。これまでずっと、自分の地元を誇りに思う人たちを羨ましく思ってきた。 規模は小さいけど、住んでいる街としての「東京」を故郷と思えない話や、その故郷に拒まれている気がする、という感覚を鮮やかに言語化する本書に、時々心が震えた。だからと言って突き放して、孤独ぶって強がるでもなく、アメリカと中国のどちらの土地への愛も抱えたまま生きていく本書の主人公たちの姿が逞しく、しなやかで、温かい。
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中国の美術品を盗む犯罪小説、アメリカと中国の間に生きる若者たちの葛藤を描く #十二支像を奪還せよ ■あらすじ アメリカで育った中華系アメリカ人、ハーバード大学で美術史を専攻するウィル。彼のもとへ中国の資産家から美術品を盗むように依頼を受ける。北京の円明園にあった十二支像のうち5...
中国の美術品を盗む犯罪小説、アメリカと中国の間に生きる若者たちの葛藤を描く #十二支像を奪還せよ ■あらすじ アメリカで育った中華系アメリカ人、ハーバード大学で美術史を専攻するウィル。彼のもとへ中国の資産家から美術品を盗むように依頼を受ける。北京の円明園にあった十二支像のうち5つで、かつて英仏軍によって持ち去られていたのだ。ウィルはチームメンバーを編成し、この略奪プロジェクトの作戦を立てはじめる… ■きっと読みたくなるレビュー これまた興味深い小説、おもろい! 中国系アメリカ人が中国の美術品を奪還すべく、若者たちがオーシャンズ11よろしくチームを組み、世界的な美術館やFBIを相手にコトを進めるという犯罪小説です。 犯罪計画を企て、実行するというのが筋立てではありますが、派手なアクションやひりひりするサスペンスがあるわけではありません。では一体、何が描かれるのか。 本作は華文ミステリーではなく、本作はあくまで西側諸国のエンタメ作品。ただし登場人物たちが中国系であることから、中国からの視点や価値観でも語られる。このアメリカと中国の間に生きる若者たちを葛藤を描いているのです。 そして一番の読みどころは、前途有望な五人の若者たち。同じ中華系二世、いわゆる移民の子でありながら育ってきた環境が違うため、それぞれアイデンティティも異なる。彼らが企てる犯罪行為を実行する中で、複雑な人間ドラマが繰り広げられる。 中国のことをどう思っているのか、自分は中国人なのかアメリカ人なのか。はっきりこうだという意見をもっている者もいれば、どっちつかずで悩んでいる者もいる。そしてもちろん人間ですから、そもそも性格が合う合わないもあれば、ロマンスも見え隠れするのです。そんな彼らが略奪計画をはじめ様々なことについて意見をぶつけ合う。 東側諸国のアイデンティティって理解できない部分がありますよね。これまでの歴史もあることから、情報も入りづらいし、コミュニケーションをとることも少ないですし。でも彼らの熱量を見てると、結局は同じ人間であるということがよくわかるのです。 そして素晴らしい頭脳や特技をもっている彼らも、苦しんでいるところは心の根底の部分だったりする。国、人種、宗教、文化、価値観など違っても、同じ人間ってのを感じましたね。 果たして彼らは十二支像を奪還できるのか? 後半から終盤は、この犯罪小説のレイヤーが変わってくるのでまたぐぐっと惹きつけられるんすよね~ 楽しませていただきました! ■ぜっさん推しポイント 物語の終盤、主人公ウィルが犯罪に手を染めた理由について吐露するシーンがあります。若く優秀な彼がこんな思いでいるなんて… 自分自身がいかに幸せな環境で生まれ、そして育ってきたかというのを痛感しますね。 我が国日本においても、すでにさくさんの在日朝鮮人や移民の方がいらっしゃる。同じようにアイデンティティに悩みをもってる方もいるでしょう。同じ日本にすむ同じ人間として、開かれた交流がしたいなと思いました。
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