商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
| 発売年月日 | 2025/09/11 |
| JAN | 9784198950460 |
- 書籍
- 文庫
クロノス・ジョウンターの黎明
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クロノス・ジョウンターの黎明
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商品レビュー
4.7
3件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
好きなんだよなあ、クロノス。 他の本を買いに行ったけどなくて、何を読もうかな?とうろうろしていたらこちらを発見。相変わらず人物たちが魅力的で読み甲斐がありました。 今回は「黎明」で、ある意味原点が明かされる流れに胸が熱くなりました。時の流れという、神さまが決めたような普通ならどうにもならないこと、を変えようと足掻く人間たち。偶然なのか、必然なのか、清水杏子さんを助けるために2人の男性が力を合わせます。 この話が稀有だなと思うのは、命をかけてでも助けるべき相手が家族でも恋人でもないところ。大事なのは「愛していた」という気持ちなんですね……。 またシリーズが出たら読みたいと感じさせてくれる一冊でした。
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「クロノス・サーガ」の最新作となる。第1作より前の時代を舞台に、クロノス・ジョウンターが開発の経緯が描かれている。 第1作の「吹原和彦の軌跡」は切なすぎる物語だった。それ補完するような物語になっている。愛する人を事故から救うため過去に跳ぶのは同じだが、その後の登場人物の本来...
「クロノス・サーガ」の最新作となる。第1作より前の時代を舞台に、クロノス・ジョウンターが開発の経緯が描かれている。 第1作の「吹原和彦の軌跡」は切なすぎる物語だった。それ補完するような物語になっている。愛する人を事故から救うため過去に跳ぶのは同じだが、その後の登場人物の本来とは違った未来まで描かれている。 パラレルワールドの可能性を信じた者たちは、「本来とは違った未来 」を辿ることになる。そこにある種の安堵感を覚える。そして、いくばくかの「切なさ」も。
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3年前に出版された単行本は発売されて直ぐに読み始め、何と2回も読んだ(速読・熟読)。自分の記憶では短期間で2回読んだのはこれが初めて。今回、文庫本が出版されたのをきっかけに、3年ぶりに3回目の読書に着手した。例の自転車の確認もあるし。既に2回も読んで内容も理解しているので、あっと...
3年前に出版された単行本は発売されて直ぐに読み始め、何と2回も読んだ(速読・熟読)。自分の記憶では短期間で2回読んだのはこれが初めて。今回、文庫本が出版されたのをきっかけに、3年ぶりに3回目の読書に着手した。例の自転車の確認もあるし。既に2回も読んで内容も理解しているので、あっという間に読んでしまった。細かい描写は忘れている所もあったが、概ね本筋はきちんと理解・記憶していた。 3回も読むと今回のタイムパラドックスについていろいろ考えることが多かった。SFなので科学考証や古風な恋愛について特にコメントすることはないが、大まかに2つ考えさせられる所があった。1つは、クロノスの設計の基本となるアメリカの科学者が提唱した時間軸圧縮理論。これはどの様にして導き出された理論なのかということ。もう1つは、学術誌として公開されている理論ならば、とっくの昔に世界各地で応用・実用化・開発戦争が行われているのではないかという疑心暗鬼。アメリカなら莫大なお金をかけて国家戦略としてアリゾナ砂漠の地下深くにて開発された「タイムトンネル」レベルの研究に既に着手しているのでは。ああ、こんな小さなことに次々に引っ掛かるくらいなら3回も読まなきゃよかったとも反省している。 最近では、タイムパラドックスや枝分かれ世界という言葉を耳にする機会が少なくなっている一方、最近テレビで見た科学番組では「シュレディンガーの猫」が話題になっていて、時代も変わったなとつくづく感じている。アインシュタイン方程式への宇宙項の追加やブラックホールにより空間と時間は不確定性を帯び、場合によってはこれらが意味をなさないものとなるという話を聞くと、SF自体がフィクションでなくなってしまい実に悲しい。 ひところは、サンシャイン劇場で行われた演劇集団キャラメルボックスの「クロノス」関連の新作が出る度に通っていた。小説も面白いが、演劇も実に興奮するものであった。最初に演劇を見た時には、この本の内容をどの様に演劇として作り上げていくのだろうとワクワクしながら観たのがつい先日の様だ。このキャラメルボックスの主宰の成井豊さんが最後に解説を寄せている。ここで初っ端にクロノスと映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアン号を対比させている。まあ確かに言われてみればそうだが、私としては先程の「タイムトンネル」の方がイメージとして良く似ていると思う。SFなので比較するのはあまり意味が無いが、いくつか問題を抱えながらも全体としての性能は「タイムトンネル」の方が優れている。 話が逸れてしまったが、脱線ついでにもう一つ。つい先日、私が所属している吹奏楽団の演奏会で前述の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を演奏した。この文庫本の読書と、演奏会が同時期に重なるのに因縁めいたものを感じるが、見方によってはたまたま偶然に重なったとも言える。ああ、また考えすぎてしまった。 成井豊さんが解説の最後で、「梶尾先生の次の射出を楽しみに待っている。」と述べているが、私も毎年先生の誕生日にFacebookでしつこく次回作出版を迫っている。でも先生は酒造メーカーHPへのショート・ショート寄稿に留まり、あとはキノコ狩りに精を出している模様。先生!お願いしますよ!
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