商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2025/04/23 |
| JAN | 9784101001791 |
- 書籍
- 文庫
街とその不確かな壁(下)
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街とその不確かな壁(下)
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商品レビュー
3.9
103件のお客様レビュー
久しぶりに村上作品を読み、現代小説でありながら、かな文学を思わせるような言葉の余韻と質感を感じました。 文体も用語も徹底して平易。それでいて、意味は容易に掴ませません。 そこに「説明しすぎない美学」を見るのか、それとも「説明する気がない怠惰」と見るのか。その評価は、読者それぞ...
久しぶりに村上作品を読み、現代小説でありながら、かな文学を思わせるような言葉の余韻と質感を感じました。 文体も用語も徹底して平易。それでいて、意味は容易に掴ませません。 そこに「説明しすぎない美学」を見るのか、それとも「説明する気がない怠惰」と見るのか。その評価は、読者それぞれに委ねられる作品だと思います。 当初の『街と、その不確かな壁』の発表は1980年。 ガルブレイスの『不確実性の時代(The Age of Uncertainty)』は1977年に発表され、日本でも1978~79年頃に広く紹介され、「不確実性」という言葉が一世を風靡しました。 作品の発表時期を考えると、村上春樹もまた、この「不確実」という時代の空気をどこかで意識していたのではないかと想像します。 世界は、確かなものとしてそこにあるのではなく、揺らぎ続けるものとして存在する。そんな共通項を思いました。 作中、ガルシア=マルケスのマジックリアリズムに触れてくる。まさか、村上春樹氏はマジックリアリズムだったのか?と。違うな、「現実だけを書いているわけではない。しかし幻想を書いているわけでもない。」 じゃあ 何を書いてるのかしら? そこに ポストモダニズムにも触れてくる。 そもそも「現実とは何か」が決められない。 そのあたりが、目指すところなのでしょうか? 「僕の思う壁の中」
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過去に書いた中編小説をもとにした作品だったとは。では『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の続編的な位置付けではなく、むしろこっちが先だったわけですね。 さっき確認したら、僕の影は変わらずそこにいました。よかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
現実と非現実、意識と無意識、現実と夢、その境にあるのは高い壁ではなく、曖昧な境。 子易さんが登場してから話がテンポよく進んでいく。あまりにも悲劇的な運命に読み手の心が折れそうになるくらい。 若い時の焼きつくような恋の相手、子易さん、イエローサブマリンの少年、そしてコーヒーショップの彼女。 みんな訳ありで魅力的だ。 身体と影が、どちらが本当の自分か。それは現象と心象、表面と内面の対立に見える。でもその壁を高くしているのは他ならぬ自分自身の心であり、自分を解放できるのは自分自身なのだ。 最後の100ページは終わってほしいような終わってほしくないようなそんな気持ちで読んだ。 大好きなドラマの最終回を迎える前のように。 希望のもてる最後だった。 あなたの分身を信じることが、あなたを信じることになる。 きっと心が解き放たれる。 新潮文庫002
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