児童文学の教科書 改訂新版

川端有子(著者)

• 販売会社／発売会社: 玉川大学出版部
• 発売年月日: 2025/03/01
• JAN: 9784472406430

商品レビュー

2025/07/02

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https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01438860

2025/03/24

1. 児童文学の定義
- 児童文学（児窟文学）は、主に子どもが読むために書かれた書籍を指す。
- 絵本も児童文学に含まれるが、児童文学全体の一部に過ぎない。

2. 昔話と児童文学
- 昔話は元々、大人と子どもを問わず「語られる」ものであり、児童文学の一部として再話されている。
- 伝承文芸としての昔話は、子ども向けに適応されることも多いが、元々の目的は大人にも楽しんでもらうことだった。

3. よくある誤解
- 児童文学は単に子どもを楽しませるためだけに書かれたものではなく、成人向けに書かれたものが子どもに読まれることもある。
- 児童文学に関する先入観が多く、特に内容やテーマについて誤解されやすい。
- 例えば、児童文学には家族の崩壊や死、性など、一般にはタブーとされるテーマも扱われる場合がある。

4. 年齢による分類
- 日本では法的に18歳までが「児窟」に含まれるが、YA（ヤングアダルト）文学はこの年齢層に特有の問題を扱う重要なジャンルとして無視できない。
- YA文学は思春期の悩みや課題を中心に描かれ、時に成人向けの文学と境界線があいまいになることもある。

5. 児童文学の多様性
- 児童文学には様々なジャンルが存在する：昔話の再話、創作昔話、ファンタジー、リアリズム、ナンセンス、歴史物語、ノンフィクション、詩など。
- 各ジャンルは、子どもたちが共感しやすいテーマや設定を通じて、様々な経験を提供する。

6. 児童文学の歴史的背景
- 児童文学は、特に19世紀に入ってから発展し、近代小説とほぼ同時期に誕生した。
- 特にイギリスの児童文学は、ヴィクトリア朝時代に多くの名作が生まれた。

7. 現代の児童文学
- 現代では、子どもたちを取り巻く環境が複雑化しているため、児童文学のテーマもより現実的で厳しいものになっている。
- LGBTや多様な家庭構成についてのテーマも増加している。

8. 図書館の役割
- 図書館は、児童文学を子どもたちに提供する重要な役割を担っている。
- 児童文学コーナーでは、子どもが選びやすいように工夫された本棚を設けることが求められる。