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昭和時代回想 私説昭和史 3 中公文庫
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昭和時代回想 私説昭和史 3 中公文庫

関川夏央(著者)

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昭和時代回想 私説昭和史 3 中公文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2025/01/22
JAN 9784122076044

昭和時代回想

¥1,034

商品レビュー

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2025/02/04

 中公文庫で昨年十一月から毎月刊行されてきた<私説昭和史 三部作>の最終巻。I章からⅢ章までは、自身の青春時代を、執筆当時四十代後半だった著者が振り返るようなエッセイが並ぶ。筆致は、先の二冊に比べると、だいぶ軽い。Ⅳ章は、第一巻、第二巻で展開されてきた、過去や同時代の作家が描いた...

 中公文庫で昨年十一月から毎月刊行されてきた<私説昭和史 三部作>の最終巻。I章からⅢ章までは、自身の青春時代を、執筆当時四十代後半だった著者が振り返るようなエッセイが並ぶ。筆致は、先の二冊に比べると、だいぶ軽い。Ⅳ章は、第一巻、第二巻で展開されてきた、過去や同時代の作家が描いた昭和について言及するエッセイがまとめられており、最後は、著者がかつて通った上智大学の近くにある陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地に赴き、二十世紀の終わりに開館した市ヶ谷記念館を訪れ、三島由紀夫と森田必勝の切腹に思いを馳せるところで終わる。田畑あきら子の絵と文章、私も読んでみたい。

Posted by ブクログ

2025/01/26

「私説昭和史」と題され、中公文庫から昨年末以降発行されていた3部作の3作目。 1作目は、「戦後」を、小説および当時のベストセラーへの書評を交互に繰り返すという手法で描いたもので、文句なしに面白かった。 2作目は、吉野源三郎と幸田文を中心とした「戦前」の作家・文芸作品、および、戦後...

「私説昭和史」と題され、中公文庫から昨年末以降発行されていた3部作の3作目。 1作目は、「戦後」を、小説および当時のベストセラーへの書評を交互に繰り返すという手法で描いたもので、文句なしに面白かった。 2作目は、吉野源三郎と幸田文を中心とした「戦前」の作家・文芸作品、および、戦後の「金曜日の妻たち」「男女七人シリーズ」というテレビドラマへの評論を綴ったもので、扱われている題材そのものに興味を持てず、自分的には今一つ、楽しめるものではなかった。 3作目の本書は、筆者が色々な雑誌や新聞に書いたエッセイを、テーマに沿って編み直してみたものであり、面白いと感じるエッセイもあれば、やはり興味を持てないものもあった。 私も筆者と同じく、大学に入学するために、地方から上京してきた者である。本書に収められているエッセイには、筆者の大学時代、および、それに続く若い時代の自分自身のことを扱ったものが多くある。そのいくつかには、共感を感じるが、いくつかには共感を感じなかった。それは、もちろん、筆者と私の個性の違いもあるが、また、年齢差も関わっていると思う。たかだか10歳の違いであるが、筆者の経験したことで、私には実感を持って受け止められなかったことがいくつかある。また、筆者は自分自身を「団塊世代」と規定し、世代の特徴に沿った(と筆者が考える)テーマでいくつかのエッセイを書いているが、私自身は「団塊世代」ではないし、そもそも世代の感覚に乏しい。 総じて、本書は楽しんで読めたが、世代差により、なかなか楽しめない、というよりも、理解しずらい部分もあった。 いずれにせよ、これで3部作も終わりである。 全てが再発行のものであり、私自身にとっては、再読の3部作であったが、なかなか楽しく読ませてもらった。関川夏央の他の作品も、同じような形で(テーマを何か設定して)再発行してもらえると楽しいのに、と思う。

Posted by ブクログ