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池上彰の世界の見方 アフリカ
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池上彰の世界の見方 アフリカ
¥1,650
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商品レビュー
4.2
10件のお客様レビュー
ポルトガルのエンリケ航海王子から、スペインをはじめとした三角貿易・大西洋奴隷貿易、そしてオランダ、イギリス、フランスによる植民地争奪戦。。。
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2024年の授業なので、最新の世界状況もおりまぜて話をしている。アフリカについて、あまり知識がなかったなあ、というのがわかった。いろいろ興味深い事柄を知ることができた。 ウクライナ侵攻に対して国連決議でアフリカ諸国は賛成せずに棄権した国も多かったのは、西欧諸国に植民地時代に支配...
2024年の授業なので、最新の世界状況もおりまぜて話をしている。アフリカについて、あまり知識がなかったなあ、というのがわかった。いろいろ興味深い事柄を知ることができた。 ウクライナ侵攻に対して国連決議でアフリカ諸国は賛成せずに棄権した国も多かったのは、西欧諸国に植民地時代に支配された反感が残っているのか、どうなんでしょう? という問い。 これは、帝国主義時代にロシアはアフリカで植民地支配はしなかった。そして1960年代のアフリカ独立時代から70年代まで、ソ連は植民地の独立闘争を支援していた。そして「パトリス・ムルンバ記念民族友好大学」を(モスクワに)作り、アフリカやアジアの若者をソ連に招き入れて解放闘争のやり方や、ソ連式の国づくりの方法をたたきこんだ。この時の生徒たちはアフリカのそれぞれの国で要職を占めている。・・60,70年代に生徒というと、今60歳以上の人、ということになるか・・ なるほど、これでウクライナ侵攻の国連決議でアフリカ諸国が棄権した理由のひとつがわかった。 ソ連はアフリカのため、というより対西側、自国に有利な状況をつくるため、という側面が強かったと思うが、そういう歴史があったのか。 またマリ、ニジェール、チャドなどかつてフランスが植民地にしていた西アフリカ地域にイスラム過激派が流入してきて、軍のクーデターも多発し、マリとブルキナファソの軍事政権はフランス駐留軍を撤退させ、そのあとロシアのワグネルを迎え入れロシアとの関係を深めている。 1914年時点のアフリカの植民地の地図が載っているが、独立国はエチオピアとリベリアだけ。リベリアはアメリカの解放奴隷が作った国。実質はアメリカの保護下にあった。皮肉にもアメリカからアフリカに何年ぶりかに”戻った”黒人たちは、そこにずっといた黒人たちを差別した。両者でずっと対立が続き治安が回復したのは2010年に入ってから、とあった。 植民地支配も国によって違い、イギリスは植民地に大学を創り、現地の人を教育して現地統治をさせた。フランスはフランスに呼び寄せ、現地支配者を育成した。なのでイギリスの植民地だったところは大学がちゃんとあるが、フランスの植民地だったところは独立当時は人材がいたが、その後の人材を創るのが大変で立ち遅れた。ひどいのはポルトガルで、物資を収奪するだけで、人材は育てなかった。ので独立後に指導できる人材がいなかった(アンゴラ、モザンビーク) アフリカは現在でも内部紛争が絶えない国、というイメージだが、その元凶はかつての西欧諸国、ロシアも人材育成はしたが下心はあった。 池上氏は、今のアフリカは日本の1960年代みたいだという。60年代に少年時代を送った池上氏、60年代は日本はまだまだ発展途上で、いろいろ不備で粗野なところがあったが、その後の経済発展の根本だった。今のアフリカにそのエネルギーを感じるというのだ。IT時代の今、電話線の引けなかったアフリカでは携帯電話が一気に進み、市場で食料品を買うにも、携帯でのキャッシュレスがほとんどなのを目の当たりにした。 第1章 アフリカの「リアル」~イメージを覆す実像と注目ポイント 第2章 ヨーロッパに翻弄された歴史~直線的な国境と強国の収奪 第3章 中国とアフリカの深まる関係~「一帯一路」に組み込まれた国々 第4章 イスラム圏の北アフリカ~「アラブの春」と民主化の挫折 第5章 南アフリカとアパルトヘイト~消えない人種差別と経済格差 第6章 日本とアフリカの関係~「共に成長するパートナー」を目指して 2024年東京都立国立高校での授業をもとに構成。最後の6章で、本当に6時間ありがとう、と言っている。本は全部で6章、おそらく1章を1時間あてているのかな。 2024.12.3初版第1刷 図書館
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高校生を対象に講演授業の書き起こしといった体で構成されるこのシリーズですが、非常に分かりやすくて基礎知識を得ることができます。今回のアフリカ編も目から鱗がいっぱい。
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