商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 左右社 |
発売年月日 | 2024/09/06 |
JAN | 9784865284270 |
- 書籍
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月のうた
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月のうた
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商品レビュー
4.6
5件のお客様レビュー
海のうたに続いて、シリーズ第二弾。表紙の手触りも前作と違って、ちゃんと月イメージなんだなあと丁寧さに嬉しくなる。 月を見上げるのが本当に好きで、帰り道にわざとゆっくり遠回りなどをしてしまう身として期待値が上がり過ぎてしまったためか、ちょっと楽しみきれなかった気もする。完全に自分の...
海のうたに続いて、シリーズ第二弾。表紙の手触りも前作と違って、ちゃんと月イメージなんだなあと丁寧さに嬉しくなる。 月を見上げるのが本当に好きで、帰り道にわざとゆっくり遠回りなどをしてしまう身として期待値が上がり過ぎてしまったためか、ちょっと楽しみきれなかった気もする。完全に自分のコンディションの問題だとは思うが。 海と月ではやっぱり少しずつ雰囲気が異なっていて、読み比べるのもまた楽しい。 一首だけ選ぶとしたら、 『つきかげは古書の活字にまぶされてシナモンの香につづく眠りを』
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「月」の短歌アンソロジー。 現代の歌人ひとり一首を百首、1ページに一首ずつ並んでいる。 百人百様の「月」。 装丁が美しい。 「月色」の表紙に、ひかりを当てれば月のクレーターの模様が浮かびあがる。 こぶりなサイズで、つつましく、手に取った人は、ささやかな「月」を手のひらに乗せられ...
「月」の短歌アンソロジー。 現代の歌人ひとり一首を百首、1ページに一首ずつ並んでいる。 百人百様の「月」。 装丁が美しい。 「月色」の表紙に、ひかりを当てれば月のクレーターの模様が浮かびあがる。 こぶりなサイズで、つつましく、手に取った人は、ささやかな「月」を手のひらに乗せられる。 ─冒頭の早坂類さんの歌でもうすでにノックアウト。 異界への案内役をするらしい満月の夜をあるくかまきり/早坂類 月 とだけ、伝えたくなる ひとつだけ胸全体に月が広がる/谷川由里子 ─なんかわかる、と大興奮した服部真理子さんの一首。 終電ののちのホームに見上げれば月はスケートリンクの匂い/服部真理子 はやく何か建てばいいって言われてる空き地を月が歩いているよ/雪舟えま 今夜から月がふたつになるような気がしませんか 気がしませんか/笹井宏之 ─笹井さんのこの歌は煌めきに満ちた恋の歌に感じる。 ゆっくりと心はひらく 実際に月に行ったら怖いだろうか/相田奈緒 ぼくの持つバケツに落ちた月を食いめだかの腹はふくらんでゆく/佐佐木定綱 月明かりが欲しいゆっくり肘伸ばしながら窓へと手をひらきだす/山田航 ─その手のひらに浴びる月の明かりは、冷たいのだろうか、あたたかいのだろうか。 ほんたうはあなたさびしいひとでせう月が自力でひかりだす夜/本田真弓 茸たちの月見の宴に招かれぬほのかに毒を持つものとして/石川美南 ─私は招いてもらえるだろうか。 爆発した同期のお陰でぐにゃぐにゃのブラインド越しに見える満月/三田三郎 暗くした視聴覚室のカーテンに穴があいてるみたいな月だよ、こっち/千種創一 ─どきどきしちゃいますね。 こんなにも悲しい路地についてくる月あかるくて月、陽キャだ/郡司和斗 ─ラストの一文で「月」が人間に背負わされた儚いイメージを覆す。 *** 『海のうた』につづき『月のうた』も、うっとりしながら読み終わった。 このシリーズ長く続いて欲しい。 *** 今夜は2024年最大の満月「スーパームーン」が見られるらしいです。 noteのフォロワーさんに教えていただきました。 たまには月でも眺めてみませんか? 月は何でも受け止めてくれますよ。
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月にまつわる歌のアンソロジーです。 海にまつわる歌についての『海のうた』の続編です。 「月」の歌はやはり相聞歌が多い気がしました。 意味のわかったもの、わからないものもありましたが、わからなくても素敵だと思った歌を以下に。 とてもロマンティックな歌が多かった気がします。 ...
月にまつわる歌のアンソロジーです。 海にまつわる歌についての『海のうた』の続編です。 「月」の歌はやはり相聞歌が多い気がしました。 意味のわかったもの、わからないものもありましたが、わからなくても素敵だと思った歌を以下に。 とてもロマンティックな歌が多かった気がします。 <真夜中にAmazonの段ボール届く つきのひかりを注文すれば> 竹中優子 <今夜から月がふたつになるような気がしませんか 気がしませんか> 笹井宏之 <まだふたり名残惜しさを口にする距離にはなくて月のはなしを> 吉岡太朗 <代名詞ゆえのさみしさ友だちと月のパルコでまちあわせして> 兵庫ユカ <満月をつい何べんも確かめる 何べん見てもまんまるである> 枡野浩一 <藍青の天のふかみに昨夜切りし爪の形の月浮かびをり> 小島ゆかり <なぜ君は嬉しい?などと訊くのだろう今夜は月の色もきれいだ> 松村正直 <どこにいても月は等しく欠けていると盗まれながら薔薇は思った> くどうれいん <月を洗えば月のにおいにさいなまれ夏のすべての雨うつくしい> 井上法子 <窓から窓へ月が配給されていく 氷を舐めてそれを見てゐる> 睦月都 <真珠色の月を視たことあやまつてあなたを殺す夢のをはりに> 魚村晋太郎 <ほそく降る月のひかりに照らされてあなたは青い鈍器のやうだ> 藪内亮介 <ばかみたい 月のように信じてる わすれないで ついてこないで> 今橋愛 <つないだ手いつか手錠に変わってもいいと思っている月の下> 柴田瞳 <沁みる月と沁みない月とかわいい月があります でもぜんぶもういい> 脇川飛鳥 <淡水パールはずした胸をしんみりと真水にさらす 月はきれいね> 東直子 <月ゆきのバス停で待っている(バスが来たのだろう眩しすぎて見えない)> 鈴木晴香 ※ブク友ほむほむ短歌会の皆様、及び短歌を愛するブク友の皆さま 今、Xを見ていたら、7月28日の穂村弘さんの講座の模様が、アップされていました。 講座だより、その人の素顔、ともに、アップされています。 私のXにも(Xには、登録されていなくても、私の本棚からすぐに入れます)リポストしてありますし、「山形小説家・ライター講座」で、検索されればすぐ出てきます。 二週間ほどは、無料で、見られますが、それ以降は有料になってしまいますので、お早めにご覧ください。
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