御嶽山噴火 生還者の証言 増補版 ヤマケイ文庫

小川さゆり(著者)

• 販売会社／発売会社: 山と渓谷社
• 発売年月日: 2024/08/27
• JAN: 9784635049986

商品レビュー

2024/12/20

2014年の御嶽山、登山者として山頂で噴火に遭遇し、最善の努力と運によって生き延びた山岳ガイドの手記。
その時、御嶽山で何が起こったか、そして彼女はどんな状況に陥り、どのように生き延びたかという克明な記録。
６３名という多くの犠牲を出した噴火の記憶を、忘れず、風化させず伝え、そこに確実にある危機として、敬い、できれば二度と犠牲者を出さないよう、伝えたいという思い。

私は山には登りません。
だから、本書に書いてあることは関係ありません。とは思わなかった。
御嶽山は活火山。それは皆が知っていた事実。
でも、ずっと安全だったから、警戒レベルが低かったから...そこに噴火は起こった。

日本は地震が多い国だから、プレート境界にあるから多少の地震は仕方ない。
富士山はずっと噴火してないから大丈夫。
だとは、私は思わない。

危機には敬意を払い、自分にできるだけの対処をする。家族、仲間に呼びかける。
備える。
大事なことを、改めて認識させてくれる手記だった。

2024/12/01

山と渓谷社の中でもトップクラスに面白くないと思ってしまった、、、。

もちろん、「危機意識」についての言及など鋭い意見だなぁーと感じることもあった。
例えば、ヘルメットを買っただけでは安心だけれども安全ではない。
危機意識とは道具を備えてはい終わり！ではなく、自分の安全を常に自分で守れるように調べ、備え、実行していく、そういうことなんだっていうのがわかった。
自分も山登りをするからそれとなく危機意識を持って、分かっていたつもりだけれどやはり甘かったと再認識できた。

正しく恐れるのがとても大事。

『ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい』